表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シスターアタック  作者: MMR
2章 おかいもの
23/42

23.お財布に優しく

「それ、さすがに肌出しすぎなんじゃないか……?」

「えー、そうかなー? けっこう周りの子はこのくらいはしてるよ? あ、でもわたしのからだを独り占めしたいんだったらおとなしいカッコにするけどね!」

「どうしてそんな話になる……」

 

 策略にまんまとはまり、美央の言うことを聞かなければいけない空気に流されてしまった俺は、結局美央の服を本気で選ぶことと、その服をプレゼントするということでカタがついた。

 一応財布にそれなりの金額は入っている。こんなこともあろうかと、とまでは思っていなかったがなんともならないわけではなさそうだ。

 

「心配しなくても、ここは高校生のお財布に優しいお店だから安心してね。美央ちゃんの選んでる服もそんなに無理しなくてもいいお値段のものだし。ふふ、美央ちゃんってやっぱり優しい」


 これが美央が三度目の試着に入った時の店員さんの言葉。

 女の子の服はよくわからないが、店員さんが言うならそうなんだろう。適当に服を手に取ってみると、予想していたより大きな数字は書かれていなかった。店員さんが「でしょ?」と微笑んでいる。

 しかし、優しい云々を抜きにしても少しくらいは値段のことを考えてもらわないと困る。

 

「私だったら遠慮せずに選んじゃうけどなー」

 

 ……ここに例外の人がいるみたいだけど。

 この店員さんもずいぶんぶっちゃけてくれるね。まあ、何も言わずにやられるよりはよっぽどいいんだろうけど。

 とはいえ。

 

「彼氏はきっと大変ですね」

「それ、どういう意味なのかなー? って、そのまんまの意味か、あはは。ま、だから彼氏もできないんだね。いるように見えたみたいだけど、いないんだなーこれが。ねね、あなたが立候補してくれる?」

「は、はは……」

 

 圧倒されて、何も言うことができない。よくもここまでマシンガンのように言葉が飛び出してくるものだ。しかも社交辞令をここまであっけらかんと。

 で、もちろんお約束の出来事がこのあと起こってしまうのだろう。

 

「むー」

 

 美央の睨みのおまけつきで。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ