10万文字を書く
小説を書くにあたって、『一つの基準として10万文字を超えること』という考えがあることを最近知りました。
10万文字。途方もない数字に見えますよね。ですが、案外行けるものです。
私、成若も書籍化の依頼にあたってこの文字数に挑戦することになりました。休みの日に一時間に2千文字を5時間。これで一日一万文字。本業の月の休みが8日ほどなので、一月半。これで理論的には文字数はクリアします。
次にメンタルの持って行き方です。私は休みの日をスマホいじりに費やしてしまう怠惰な日を送ることが多かったので、出勤日と同じルーティーンをあえてこなすことで、気持ちを切り替えました。5時間何かに集中するのは大変そうに思いますが、仕事なら5時間以上は集中してますからできないことはないはずです。なので、あえて出勤時間と同じタイミングで外にでて、コンビニまで散歩し、帰ってきました。その他にも環境をなるべく快適に整えてから作業を開始します。
上記は怠けないという意味のお話を記述しましたが、違う意味でのメンタルの持っていき方も大切かと思います。それは書きたい! という気持ちのボルテージを上げることです。書きたいときに書いたものはいいものがかけますし、逆もまた然り。私の場合は夜寝る前お話を考えることが多いので、休日の前日に空想(妄想)するように調整します。違うタイミングでふとした瞬間に話がすすんでしまいそうになるのを止めるのが大変です。
そして構成の話ですが、文字数として10万文字を超えたからといって、中身がスカスカでは意味がありませんよね。身(実)が詰まった話にするためには構成が大切かと思います。長文になればなるほどその傾向がありますよね。前から順番に積み重ねていって10万文字というのは気が遠くなる作業ですが、分割して考えると少し楽になります。だいたい5章立てと考えて、一章2万文字、一章のなかに2千文字の話が十話あればいいのです。2千文字の話を何回か書けばいいのだと考えれば、少し肩の荷が下りませんか?
各話も、本筋を考えてしまえば、あとは要素を詰め込むだけです。キャラクターの容姿や様子説明。場所の説明。セリフ、セリフにまつわる説明、状況設定の、説明などが入ってくるとあっという間に2千文字です。
ただ、それぞれの話が、バラバラになってしまってはいけないので、方向を定めなければいけません。でなければ、辻褄が合わなかったり、迷走してしまったりしまいます。私は迷走します。
私の場合の構成は、一章は世界観構築、話の方向性を示すもの、最終章は世界観に沿ったオチをつけるもの。中の3章については、一つはスピンオフ的な要素、残りの2つは時代を変えて盛り上がっていけるように考えました。
このように構成に色を付け、わくの中で肉付けをしていくと、あっという間に文字数は超えます。むしろはみ出した部分を削って整理することで中身が充実した気がします。大変ということはなく、小説に集中するのが許されるというとても幸せな時間でした。
しかし、10万文字を超える作品を完成させる中で大変なことがあります。それは校正、校閲作業です。自分が何度も読んだ話を、細かなところまでしっかりと目を通す……。とてもきついです。そしていままさに校正作業中に逃げてこのエッセイを書いています。
皆さんの応援があってここまでこれたのですから、これを書き終えたらまた作業に戻って最後まで頑張ります!
いつも読んで下さりありがとうございます。
『異世界転移 50年後も君と』を投稿しました。
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