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The train stories

私は準急で。

作者: 塩濆け幾等

駅のホームに止まるのは二つの列車。


急行と、各駅。



二つを見て、君は「急行に乗ろう」と言った。


早い方が好きだもんね。


でもさ、急行に乗る必要はある?


そんなに急ぐことはないと思うけどなあ。



二つを見て、君は「各停に乗ろう」と言った。


遅い方が君らしいよ。


でもさ、各停なんて乗りたくはないよ。


毎回毎回止まってたら、日が暮れちゃう。




閉まるドアの向こうに君がいる。


私はそれを何も言わずに見送る。


急行に乗る君を。


各停に乗る君を。



そして、わたしは、ひとり。





しばらくして、静寂を破るアナウンス。


やってきたのは準急。


「準急に乗ろう」という君はいない。


だから、わたしは、ひとりで。




乗って行ってみるよ。




私は準急で。


急行に乗った君を追いかけて。


各停に乗った君を追い越して。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 急行ほど急がず、けれど各駅停車ほど時間をかけずに、準急がいい、という表現が面白かったですし、詩の中に登場する「君」や「わたし」が、それぞれの物事の考え方や生き方を表すようですね。 色々なこ…
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