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Dream of Star  作者: 黒猫と不死鳥 狐と女神
女神の螺旋 慟哭の仇花Ⅱ
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女神の螺旋 慟哭の仇花Ⅱ

人は終わりを目の前にして選べなかった『可能性』を夢見るものだ


哀れみ 憤り 悲しみ 恨み 絶望 終わり そんな見たくもないものから目を背け


その『影』を薄めようと愚かに惨めに足掻くものだ


本当につまらない生き物だと嘲笑いたくなるが


その『可能性』こそなによりの『希望』なのだから


さぁ見せてくれ、一体お前はその『可能性』の果てでどのような『希望』を見たのかを


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


アセリア?「お前は誰だ…お前は私を殺しに来たのか?」


アセリア「そうね、私はお前に引導を渡す者よ」

そう答えるとアセリアは魔法弾を放つ


アセリア?は障壁を展開しそれを弾く


アセリア?「ならば容赦はしない、自分の運命を遂げるまでは消えるわけにはいかない!!」

アセリア?はアセリアに同じように魔法弾を放った


それを同じように障壁で弾き次の詠唱をアセリアは始める

アセリア「あなたにはそこまでしかできないけど、私にはそれ以上に出来ることを見つけた

だからこそその地点で止まってしまったお前は間違っている!!」


アセリア?「宿命を守る為だけに生きることが何故間違いだというの

それでみんなが幸せになれば人の世界は回っていくのではなくて?」

アセリア?は『青い槍』を顕現させアセリアへと放った


アセリア「それがお前の間違いなのよアセリア!!」

アセリア?が放った『青い槍』にアセリアは『皇帝レグニオン』の力を収束させた魔力を放つ


収束された魔力は『青い槍』を打ち消しアセリア?に直撃する

アセリアの魔力で周りの影が剥がれ姿が見えるようになる


アセリア?「分からない…私には分からなかった

どうして与えられた運命に抗うことが正しかったのかが…

私は一体何を見つけたの?」


そんな問いにアセリアは答える

アセリア「そんな複雑なことじゃないのよ、ただ自分で自分の道を選ぶこと

誰かから与えられた道を選ぶことが誰かの手によって歪められることが許せなかった

そんな抑えていた自分の想いをあいつが教えてくれたというだけ」


アセリア?「あなたがただ羨ましい、そんな選択を選んだあなたが本当に羨ましい」


アセリア「お前と私を分けたものが何だったのか、その答えは結局のところ周りからただ与えられ求められるだけの機械のような装置にされる運命に怒ることが出来たかくらいしかないのよ」


アセリア?「…怒れなかっただけでこうも結末が変わってしまうものなの?」


アセリア「えぇ残酷なくらいね、どうしようもないくらいのその『心』に気付いてしまった時

最初は怒ることしか出来なかったけどその怒りの中でその次に進む為の道を見つけたから出来たからこそ怒ることが出来なかったあなたはやっぱり『怠惰』だったのかもね」


アセリア?「あなたは今は幸せ?」


アセリア「まだ本当に幸せなのかは分からないけれど、それでも何もしないままで終わるより

何かを成す為に生きるために『怒る』ことが出来た自分はきっと何もせずに消えていった私よりはきっと幸せと私は思う」


アセリア?「私には未来はないけど、あなたには続きがある…だから私が選ぶことが出来なかった『可能性』のあなたは私のことを覚えていて」


アセリア「分かってるわ、私はあなたのことを決して忘れない」


アセリア?「…ありがとう」

そう言うとアセリア?の形姿が消え

そこには一冊の『本』だけが残っていた


アセリア「この時の為にあなたは私を救い出したのかしらルミナ?」

役割を終えその残された『本』へと光の粒になって吸い込まれてくアセリアはルミナへ問いかける


ルミナ「いいえ、別にそこまで深くは考えては無かったけど?」

と惚けた様子でルミナはアセリアに答える


アセリア「そう…でもこれからが本当の始まりと考えていいのかしら?」


ルミナ「えぇ、またいずれその時が訪れるでしょうからその時は力を貸してもらうわよ」


アセリア「じゃあその間私はあの子の『夢』の続きを演じさせてもらうことにするわね」

そう言い残すとアセリアはその『本』へと消えるのであった



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