おっさんスライム竜に出会う3
『わかりません』
とりあえず時間かけるとヤバそうなので、スピーディーに答える。
即答大事、こういう相手イラつかせちゃ駄目!!
『迷宮の奥深く火竜の寝所まで潜り込めるスライムがただのスライムな訳がなかろう?』
『えー、僕悪いスライムじゃないよう!?』
ってえか、あ、やっぱりオレ、スライムなのねん…… 知ってた。
目が、視覚が欲しい。色とかどんなんなってんの? 青? 赤? 緑? それとも流体金属の憎いあんちくしょう?。
まったく異世界転生ってどこのなろうよ? ありえねー。
『わかった。では美味しいスライムなのだな?』
『ノー!! あいむ ゆあ ふれんど!!』
『ともだち? 我とそなたがか? 面白い事を言う。では親愛を示す為に接吻などしても構わぬな? 何、ちょっと味を見てみるだけだ一口でよい』
『待って!? ともだちの味見ちゃらめー!!』
『こう、がぶりとやるとな弾けるのよ。丸呑みにするとなそれもまた味わい深くてな……』
『お話聞いてよ!!』
『そなたからかうと面白いのう…… 鹿の話ぞ?』
『冗談だったんですか?』
『意志疎通出きる相手は喰わん事にしとる。例外は戦った相手だけだ。竜の誇りにかけて喰わない生き物は殺さない』
『ほ……』
『なので命を賭けて戦おう!!』
『やんねーよ馬ぁ鹿!?』
『ク、ク、ク、クハハハハハ……』
『あは、あは、あははは…… あーあ、もう……』
なんか馬鹿馬鹿しくなって二人で笑った。なんだこのドラゴン意外と話せるかもしれない。
『なんか今の本当に友達っぽいな』
『フハハハ、久しく笑っておらなんだから今のはちょっと楽しかったぞ…… 改めて名乗ろう我は赤竜スガルガ。名を聞かせてくれ小さき友よ』
『生まれたばかりで多分名前無いっぽい』
『では我が贈ろう。竜の友、小さき者、スライム。可愛き者。ふむどんなモノが善かろうか』
うお。ドキドキする。廚二ネームやキラキラネーム付けられちゃう? いやいやドラゴンだしなんか、擬音とか濁音系のスゴいの来ちゃうかも。ズガビギドキャアみたいなら、いやまぁ異世界転生だしちょっと位傾いても良くね? 良くね?。
『ウム、では“ももいろ”と名付けよう!!』
『体色かよ!!』
このドラゴンお茶目過ぎ。