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おっさんスライム竜に出会う 22

 むくつけきおっさんと触手のぷれい。


 自分で想像してて吐きそう。


 謝罪と賠償を請求するッ!?。


 ぬちゃりぬちゃりにちゃりにちゃりと撹拌され玩弄される。


 らメェ! らメェーー 触手と乱れていいのは美女と美少女だけなのーー!? アキバの法律で決まってんのよー!! 。


 HOKU、SAーーIーー!!。


 は!? つまりワシ美少女ぢゃったんか?。

 美女かも知れぬ。


 ……ってんなわけ、あるかーいッ!!。


 アッー! くそ離せ離しやがれ! 離してぷりーづ。


 蠕動し震えるが相手はがっかりホールド。

 ミミズが千匹いるみたい。


 って言うか、コイツってなんだろう?。


 さっきから揉みくちゃにされてるけど、別にまだ噛まれちゃいない。食う気無いのか?。


 ネズミの目では相手がなんなのか解らない。

 そりゃ眼前を触手で揉みくちゃにされたら視界なんぞゼロだしな。


 ……今、一瞬吸盤が見えた気がした。


 どうする? 実は弄ばれてるだけで危険はないのかも知れない。


 しかしそうと決まった訳じゃない。


 逃れる場合の選択肢は…… 一つだな。


 毬栗戦法。ハリセンボン戦法かもしんない。


 自分の身体を文字通り剣山に仕立てあげる。これしかない。


 よーしやったらぁ!?。


 と思ったら相手側に変化が。


 シュルシュルと触手がのたうちながら離れていく。


 シルエット的にタコに見える。地上なのに。


 た、助かった。


 離れ際にじゃあね。という感じに頭を二度ポンポンと叩かれた。


 いや、スライムに(ry


 タコなのに(ry とはこれイカに。


 あ、あれー?。


 バトルは? 血を血で洗う食物連鎖は? 生存競争は? え? え? どういう事だってばよ……。


 ひょっとして……。


 まさか食い物扱いされなかった、だと……。


 なんだろうこの屈辱感。


 いや、多分美味しくないよ!? スライムだし。


 ぼく、モモ! 美味しいスライムじゃないよ!?。


 あ、いや、でもこの世界来て初めて食い物扱いされなかった! されなかったよ!? スガルガですらギャグでやるのに……。


  ギャグ…… だよね?。


 とりまそれは置いといてこっち来て初めての経験だ。


 ちょっと得体の知れない感動が。


 ってやってる場合じゃない。獲物だ!!。


 それも多分かなり強い魔物。此方の希望通りの相手だ。


 狩らねば!! これでスガルガを助けられる。それにヤツの触手が手に入ればまだ見ぬ美女達とあんな事やこんな事がッ!?。


 そう、これは、


 殺してでも奪い取る。


 そうするべき魔石……!!。


 我欲にまみれネズミの目で、がらはど(今、命名)をねめつける。


 置いてけ~ 置いてけ~ 触手置いてけ~。


 ……。

 ……。

 ……。


 うん。ねぇな。


 いや触手は要る。絶対、絶対必要!! 粘液生物として!! ……あの、そのなんだ、昼間からとても言えない、嬉し恥ずかし美少女とのあれやこれやの為に。


 しかし…… なぁ?。


 食うためでもない生き物を我欲の為だけに乱獲するって、どーよ?。


 いや、その身体、魔石隅々までオレにとって有効利用させて貰う。


 食うためでなくとも何かに利用する為に狩りをするならそれは許される筈だ。遊びで命を奪うワケでも傷つけるワケでもない。


 じゃあ問題ないじゃないか。


 そう考える。


 しかし。


 うーーん? オレ何が引っ掛かってんだ?。

 カエル先輩もヤゴシロウも狩ったじゃねーか、何が違う?。


 ……ああ、そうか解った。タコ(がらはど)はオレを食おうとしなかった事に引っ掛かったんだ。


 カエル先輩もヤゴシロウも弱肉強食のルールの元に食いあった。でもタコとは違う。


 痴漢はされたけどそれだけだ。あれが異種の

 コミュニケーションなら仕方ないのかもしれない。


 じゃあ、どうする? スガルガを助けるにはタコの魔石が必要だ。


 その大義名分の元、ヤツを狩るのか?。


 ……それでいい気がしてきた。


 スガルガは友達だ。こっちで初めて出来た友達だ。


 スガルガとタコ、どちらが大事かなんて考えるまでもない。


 スガルガの為なら自分だって犠牲に出来る。


 だがしかし、それを他者に強要するのか?。


 それは…… ちょっと違う気がした。大義名分が立つなら何をしてもいいわけじゃないだろう。


 というかそれを名分に踏み越えてしまえば、きっと何処か何かタガが外れてしまう気がした。


 タコ(がらはど)に頭を軽く叩かれた事を思い出す。


 大人が年少者にやるようなゆっくりテンポでトントンと二回。


 それがどうにも親愛の情のように思われてしまう。


 動物を擬人化するなど漫画ならともかく現実ではあり得ない。


 しかし、そう言うなればタコ(がらはど)に知性を感じてしまった。竜と意志疎通出来たのだ。


 タコ(がらはど)と意志疎通出来ないと何故思うのか。

 今、出来ないからといって未来も出来ないだろうか。


 今、タコ(がらはど)を狩ればその未来はなくなる。


 百億%ないけど彼もオレと同じ転生者で他の生物とコミュニケーションとれなくて困っているかもしれない。


 参ったね。びぃがんに趣旨替えしようかしらん。

 いや、植物だって生きてんだけどさ。


 どっかで折り合いつけなきゃならん。

 けどもう少しだけ考えよう。


 べ、別に撫でポで落ちたワケじゃありませんからね!? モモさんはそんじょ其処らのイージーなツンデレ少女とは違うとですとよ!。


 違うんですからね、こんにゃろー!!。


 ……。


 ごめんよスガルガ……。


 暗がりの中に去っていくタコ(がらはど)を見ながら彼女を優先出来なかった事をそう静かに詫びた。

ヒロインまで遠い……。

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