第7話
進は、この際ゆっくり眠って、1日有給を取ろうと思っていた。忙しくて医療器具も用意してないから、ネット通販で買おうと、パソコンを開いた。病院よりもちゃっちい物が売られているサイトやいろいろ見て、進はオムロン製品の何かに一式揃えようと思っていた。
そしてマウスでクリックして、買い物をすると、現金はあまり持っていないから。クレジットカードで買うことに決めた。
それから、しばらくの間食事もしないで昏睡状態のように眠った。
実家の母がそんな時に様子を見にやって来て、食事を作って置いてった。置き手紙に、姉の美加が、流産してモデルの仕事を休業してるからね。と書いた手紙を置いてった。
進はそんなことは知らずに昏睡状態で寝ていた。
夜の7時頃目が覚めて、腹が減っていると思い、母の手作りのカレーを頬張った。しかしなんか優れない。聴診器は自宅にあったので、自分の身体を、聴診器で当てた。水の音がするようにも思ったが、心臓の音も聞こえる。まさか、心不全かな〜と思っているがよくわからない。昔自分で買った体重計に乗ったが、今の体重がよく知らなかった。56キロと出た。良く分からない。
姉貴が流産とは、、、!!少し驚いていたが、顔色が真っ青だったために、また眠ってしまった。
不幸が不幸を呼んでいると、心の中で思っていた。
今度姉貴の家に行こうと思っていた。姉貴の身体を見てやろうと思っていた。相手は誰だろうかな?!と思っていた。もちろん自分じゃないからどこかの知り合いの子かもしれないと予感していた。。。
携帯にメールが届いていた。看護師のはるえからだ。
なん号室の様子、その他のメール病院のメール情報だったが。カレーを食べたせいか、今度は吐き気がして来た。便所で吐いた。
クラクラしてまたベットに戻って、パソコンで暫く休むから、、、その間は水島先生か誰かに代わってほしいと、院長先生にお願いメールを書いたが、送信しなかった。そんなに元気じゃ無かった為である。が、、、、。
明日は出勤しなくては、、、。!!と思ってまた寝た。
ーーー次の日ーーー
進は、頭を押さえながらゆっくりと、目を覚ました。
「うーーーうんーーー。」
そしてゆっくりと起きてカーテンを開けた。
「俺は、、、。」深呼吸をして時計を見ると、7時30分だった。
「今日こそ行かなくては!!」カルテや書類を持って車に乗った。運転してると、考え事をしてぼーとなった。すると右折の車とぶつかりそうになって、ブレーキを踏んだ。進の車の後ろの車が
「おい危ないじゃないか!!急に止まるなよ!!」
クラクションを鳴らした。
「ちっ」
舌打ちして、進はハンドルを強く握った。
事故もなく坂本病院に着いた。
「先生、、、大丈夫ですか?なんか今日もお顔の色が真っ青ですが、、、大丈夫ですか?!」
心配そうにはるえが、言うと進が、
「大丈夫だよ。俺は医者だからね。。。」
ぶっきらぼうに答えて、続きを記入しようとした。またくらっとして、顔の色がさらに真っ青になった。
メガネが床に落ちた。拾おうとして体がよろけた。
「先生、内科の安藤先生に見てもらった方がいいですよ。今呼んできます。」
「トイレに行ってくる」
そう行ってその話を遮って進はトイレに行ったら
鏡の自分を見て、真っ青な自分が見て取れたので、自分が病気だと悟った。水を出すと吐き気がして急にゴホゴホ咳をし始めた。
口を押さえた手のひらには赤い血がついていた。田上がその様子を全部見てしまった。
「なんでもないんだ。本当だ。」
そう行って手を洗うと、田上は
「根川、、、君、、、」
そして、
「すまない。。。」
急に謝った。進は
「どうして謝るんだよ。」
と聞くと、田上は
「実は俺は、、、」と全部進にこれまでのことを話した。
「え?!俺の体の中に、、、、爆弾を、、、俺はあと一年の命だと?そそんなバカな、、、、」
進は目の前が真っ青になった。すぐに聴診器を心臓のあたりに当てたら。小さい音で、ちちちちと、する音がするように聞こえても来たが、あまりに小さい音で良く分からない。。。
急にめまいがしたり血を吐いたりするのは、爆弾が心臓の働きを邪魔するからと、田上言うと。
「そうだ。」
田上が、
「本当にすまない、俺を殴ってくれ」
頭を下げた進は、
「いいんだ、、、それより、、、この事を、しゃべるんじゃないぞ!!誰にも俺の家族にも喋るんじゃないぞ!!いいか分かったか」
「分かった。絶対に秘密は守る」
言い終わると進は走って出て行ってしまった。後に残っている田上は心の中で、
(早く爆弾を取るオペをしなくていけないが、、、、どうしよう、、、!!)
と何度も繰り返して階段を上るとかチャッとレントゲン室に入ると、そこには2枚にレントゲンをスカしている水島がいた。田上は
「水島、昨日俺へアンドリューの居場所を教えてくれると言う約束!!」
と言うと水島が、振り返って不気味な笑いを浮かべて
「そんなに知りたいのなら教えよう。そのアンドリューはどこの誰かも教えよう。」
と言って、2枚のレントゲンを机の上に置くと、手をポケットに入れて言った。
「はっきり言おう。アンドロイド星の王の血を引いているやつは、この病院に働いている根川進だよ」
きっぱり言った。
「えっ?!今なんて、、、、」
「もう一度言う。アンドリューは根川進だ。」
田上は、目の前が真っ暗になり、声もなくただボーゼンとした。水島は、「もう遅いがな、、、ふふふ」
不気味な笑いを浮かべてばたんと、戸を閉めて行ってしまった。
一人残った田上は、座り込んでただぼーぜんとするのであった。
(根川進だって?あいつが、アンドリューアンドロイド星のアンドリュー、、、、う嘘だよ。。。そんなわけが無い、、、。そんなわけがあってたまるものか。。。!!)と心の中で何回も自分に言い聞かせていたが。
「そのアンドリューが根川だと言う証拠があるのか?!」
「あいつは地球人とシンクロ人の間の子だよ。その証拠は血液にあるよ」
そう言い放って行ってしまった。水島だった。
水島はそう言ってこうも言った。
「寝てる時の根川の血液はな、青いんだよ。それがシンクロ人の特徴だよ」
と言って叫んでいた。
「手術の時は、血は眠ってはいないから、赤かったんだよ。プライムズの溶液につけると、根川の血はね。変化するんだ。赤から紫色それから青色に変化するよ。試しに、寝てる時に採血するんだね。王の血はね、根川、いや本名は根岸進と言うんだよ。ふふふ」
田上は
「それが真実か?!本当のご両親とは血が繋がっていなくて、兄弟とも血が繋がってはいないんだね。根川じゃなくて、根岸だね。。。分かったよ。本人に聞くよ」
そう言って田上は後を根川の跡を探した。