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4.休暇

4話目です。

よろしくお願いします。

 アナトニエ王国。

 大陸の東側にあり、広大な領土に豊かな農地が広がる農業国として栄えた国であり、近隣諸国では唯一戦争に参加していない。

 決して防衛戦力が強いわけではない。むしろ魔動機が戦場の主役となって以降も、軍事に大した予算は振られず、保有する魔動機は大分型の古い物ばかりで数も少ない。

 防衛に適した地勢が、この国の平和を支えている。

 国の西側には大山地と呼ばれる広大で峻嶮な山地が広がり、魔物が跋扈している。その北側のわずかな平地にてケヴトロ帝国と接しており、その土地も凹凸の激しい荒野であり、大軍を短時間で通過させる事は難しい地形になっている。

 大山地の南側は、ノーティア王国との国境となっているが、実際は“狂い谷”という深々と抉れた大地の亀裂があり、それなりの大きさがある橋を架けてはいるものの、とても魔動機やらトレーラーが通過できるような頑丈さではなかった。

 その亀裂をそのまま国境としているアナトニエ王国とノーティア王国は、お互いに監視の兵を置いたまま、食料や工芸品などの公益を続けていた。

 こうした自然の助けがあることと、他国がアナトニエ王国が輸出する農産物に頼っている部分も大きい事もあり、口さがない国民には「平和ボケ」と言われながらも、農業国として牧歌的な雰囲気を持つ国が生き延びている。


 アナトニエ王国内で、スーム達は特に攻撃を受けることも無く、順調に首都である王都ルフシへと到着した。

 流石に首都なだけあって大きな町であり、特に貴族が住む町の中心部は高い塀に囲まれ、その向こうに白色の王城がそびえ立つ光景は、遠目からでも充分に見ごたえがある。農耕国として名高いだけあり、町の周囲には農地が広がり、豊かな水を湛える大河と、畑へと水を引き込むための人工的な支流が伸びている。

 とはいえ、何度も見ているコープスの面々としては、そんな観光名所のような光景よりも、久しぶりの休暇の方が嬉しい。

 郊外にある基地へ着いた彼らは、手早く荷物を降ろし、ガレージへと機体を移動させた。長い間ケヴトロ帝国に雇われていたため、基地内には埃が溜まっていたが、必要な部分だけさっさと掃除してしまうと、その日のうちに解散する事になった。

「では、各々休暇を楽しんでくれ。予定は二週間。それまでに仕事が入らなかったら、もうしばらくは休みだ」

 クロックはそう言うが、傭兵団コープスの名前が戦場に知れ渡っていることを、誰もが理解している。急な仕事が入る可能性はあっても、仕事を待つような事にはならない。今までもそうだった。

「では、解散!」

 陽が落ち始めた町を、メンバーは歩き出す。

 共同馬車や徒歩を使い、家を持つ者は自宅へ。休暇中、宿暮らしを考えている者は町の繁華街へ向かう。

 残ったのはスームとリューズ。そしてテンプの三人だった。

「整備とかの邪魔して悪いけど、書類を整理しておかないとね」

 夕食は要らないから、と言って、テンプは宿泊用の部屋の一つへと入って行った。


 傭兵団コープスの本拠地であるこの基地には、事務所と会議室、大きな倉庫があり、トレーラーの為の車庫と整備用の工場がある。訓練の為に広い敷地も有り、たった十人の傭兵団の本拠地としては、かなり大きい。

 以前に戦争で壊滅した傭兵団が使っていたという建物を、コープスが買い取った物件だ。本来は部隊長クラスが使う執務室などがあったが、全て寝泊まりできるように改良し、スームの手によって浴室まで作られている、ちょっとした寮のような建物になっていた。

「ふぁ……俺も疲れたから寝るわ」

「スーム、やっぱりあの襲撃はケヴトロ帝国なの?」

「証拠は見つかってない」

 だが、と眉間をグリグリと押えながらスームは続けた。

「俺の見立てでは間違いない。魔動機の情報を中途半端に掴んじまった帝国の誰かさんが、必死になって残りを探してるってところだろうな」

「ここに攻めてくるってことも、あるかな? ちゃんと迎え撃つ準備をしないとね!」

 拳を握り、ググッと腕に力を入れてアピールしているリューズだが、その目には不安の色があった。戦場で戦う事は慣れているし、街中での戦闘も経験がある。

 だが、それでもメンバーがバラバラの状況が心配なのだろう。

 腕っぷしも技術もあるうえ、戦場経験も三年近い癖に心配性な奴だ、とスームは笑った。

「まあ、戦闘用の魔動機を持ち込むわけにもいかんだろうし、当面心配するべきは戦闘よりもコソ泥だな」

 基地の建物はしっかりと施錠しているし、敷地に侵入されればわかる仕掛けもある、とリューズに説明して、気にせず眠れ、とスームは言う。

「明日からがっちり整備して、新しい防御兵装を付けてやるから、テストをしっかり頼むぞ」

「任せて。あんたの方こそ、ちゃんと使える装備を付けてよね!」

 バシン、と背中を叩かれ、咳き込むスームを置いて、リューズは自分のバッグを持って部屋へと向かって行った。

「痛てて……やれやれ、こんなのはクロックの仕事だろうに」

 年齢がいくつだろうと、女性の扱いは苦手だ、とスームは独り言を溢し、空き部屋に向かって歩き出した。


☆★☆


 翌朝。事務所で顔を合わせた三人は、当然ながら非常時用の保存食以外は空っぽである基地の食糧庫についての話題を交わし、美味しいと思える人間を見たことが無い保存食を朝食にしたくないということで、町へ食事に出る事にした。

「一度だけ食べたことあるけど、アレは人間の食べ物じゃないと思う!」

「リューズ、落ち着いて。あれはクロックが安売りしてるのを味も確かめずにまとめ買いしたのよ。倉庫の場所を取って邪魔なのよね」

 味を思いだして怒るという器用なことをしているリューズに対して、テンプが宥めるような口調で全ての原因がクロックにあると暴露する。

 だが、スームは知っている。あの非常食を“安いから”と買うように勧めた人物は、他の誰でも無い、テンプであることを。

 口を開きかけたスームだったが、テンプがリューズの頭越しに睨みつけている事に気づいて、発する言葉を変更した。

「ち、近くの食堂でいいだろ? この時間で開いている店だと、そこが一番美味い」

「いいわね。そうしましょう」

「私もそれでいいよ」

 女性陣の許可も出たところで、スームは近くの食堂へと向かった。


 食堂と言っても、現代日本のそれとは店構えの雰囲気はかなり違う。どちらかといえば、東南アジアあたりの庶民向け飲食店のようなイメージで、道にまでテーブルが広がり、雑多な人々が集まり、その日のメニューを聞いて金と商品を引き換えに受け取り、適当なテーブルに腰かけて食事を掻きこんでいる。

 輸出する程食料には困っていないアナトニエ王国だが、皮肉な事に戦争に参加していないことで、技術的には遅れ気味だった。他国の首都であれば、多くの商店が軒を連ねているのだろうが、広い国土に農業従事者が広がるアナトニエでは、首都と言ってもそれほど人口密度は高くないし、商店も多くは無い。

 街の様子も、王城の近くはそれなりに整備されているのだが、コープスの基地がある郊外はまだまだ開発中のダウンタウンであり、食事をしている近くの建物も建築しているのか解体しているのか、喧嘩でもしているかという声を上げながら、作業員たちと作業用のシンプルな構造をした古い魔動機が工事をしている。

「テンプさんは、朝から書類整理?」

「その前に、食料を買って帰るつもり。冷蔵庫空っぽだし、あなた達も困るでしょ?」

 三人で市場へ行くことに決まり、自然とスームが荷物持ちという事になった。リューズはテンプの護衛役、と息巻いている。

 それぞれに好みの食事を採り、そろそろ買い物へ、と立ち上がろうとした時だった。

「危ない!」

 誰の声かは確認できなかったが、スームとリューズはすぐに反応した。

 4メートルを超える大きな作業用魔動機が、単純な構造のマニピュレータを振り回しながらスーム達に向かって倒れ込んでくる。

 素早くテンプをかばったリューズの背中を押し、スームは二人を遠ざけると、同時に反対方向へと転がる。

 魔動機の足元へと転がるようにして潜り込んだスームは、倒れた拍子に跳ね上がった脚部を避けつつ、距離を取る。

「リューズ! テンプさん!」

「こっちは大丈夫!」

 砂塵の向こうからリューズからの返事が届いたが、同時にある事に気付いた。

 魔動機の動きが止まらない。

「どうなってる!」

「中の奴がパニックになってるんじゃないか?!」

「おい、誰か止めろ!」

 好き勝手に声を上げながら逃げまどい、暴れる魔動機から離れていく人々。

 スームは舌打ちを一つして、魔動機を観察する。

「中の奴のせいじゃないな……」

 おそらくは、メインに使用されている魔動機関の暴走だろう、とスームは予測を立てた。根拠として、スームが知る限り本来稼働しない方向へ腕や足が動いていることと、それだけ暴れているにも関わらず、停止することも立ち上がろうともしない事だ。

 通常、魔動機関を使った機体で、人間が乗り込む物には基本的に緊急停止のスイッチと、“立ち上がる”ためのスイッチなりレバーなりが付いている。姿勢を低くした乗降姿勢と立ち上がった基本姿勢への変更を楽に行うためだ。

「いくらパニックと言っても、それを忘れるとは思えん」

 おそらくは、シェイカーに放り込まれたように震えているコクピットの中で、気絶でもしているのだろう。

「……仕方ない、な」

 くるりと踵を返したスームは、近くに転がっていた椅子の足を掴むと、引きずるように持ったまま、じたばたと癇癪を起した子供の用に暴れる魔動機へと向かった。


「危ないんじゃない?」

「大丈夫でしょ」

 リューズの腕を掴んだまま、スームの行動を不安がるテンプに、リューズは即答した。意外に思ったテンプが彼女の表情を見ると、真剣な目をしてはいるものの、動く気は無さそうだ。

「信頼してるのね」

「魔動機については、だけどね。ほら」

 空いた手で、スームを指差す。

 テンプが視線を向けると、そこでは魔動機の足側に回り込んだスームが、椅子を振りかぶっているところだった。

 ガンガンと音を立てて魔動機の股間部分を三度程叩き、衝撃で壊れた椅子を捨て、さらに素手で何かを捻っているようだ。

「何をやっているの?」

「さあ」

 魔動機乗りがみんな魔動機に詳しいわけじゃないから、とリューズは言い訳したが、それで良いのか、とテンプが疑いの目を向けた。

「あ、ほら! 止まったよ!」

 誤魔化すように声を張ったリューズに、テンプはため息を一つだけ漏らして、再びスームへと顔を向けた。

 すると、魔動機は暴れさせていた手足をぐったりと投げ出しており、スームがハッチを開いて、ぐったりとしている男を引きずり出しているところだった。

「手伝いましょう」

 そういうと、テンプは地面へ寝かされた男性の元へ向かい、スームに変わって脈や呼吸を確認しはじめた。

「迷惑な話よね……」

 応急処置に関して、知識も腕もテンプには敵わない事を知っているリューズは、椅子やテーブルの破片が散らばり、食堂の建物も一部が壊れてしまった状況を見回して呟いた。

「彼は一体、何をしたのでしょう?」

「ん?」

 リューズの後ろから、誰かの質問が聞こえた。

 ふと振り向くと、動きやすそうな厚い生地の服を着た、自分と同世代の女性が立っている。

「多分、緊急停止スイッチなりレバーなりを押したんじゃないかな?」

 あてずっぽうだけど、とリューズが答えると、どうやら質問は独り言のつもりだったらしく、女性は慌てて頭を下げた。

「あ、ありがとうございます。魔動機にお詳しいのですね」

「いや、まあね……。あいつには負けるけどさ」

「あいつ、とは?」

「あなたが話題に出した、あいつよ」

 指差された先では、気絶している男を見下ろし、テンプに何か言われて肩をすくめているスームがいる。テンプが笑顔なので、どうやら命に別状はないらしい。

「お知り合いなのですか?」

「同じ傭兵団の仲間よ」

「傭兵団……」

 小さな口に人差し指を軽くあてながら考え込む女性を、リューズはなんとなく観察していた。

 黒いロングヘアを、後ろで簡単にまとめている女性は、パッチリとした瑠璃色の瞳をした可愛らしいと綺麗の中間とも言うべき、成長途上の美しさがある。恰好は作業着とも取れるような服装だが、豪農とか、下手をすると農園などを営む下級貴族の家系かも知れない、とリューズは予想する。

 顧客になる可能性があるかも、とリューズは考え、良く知らない相手だが、話に付き合う事にした。

「そうそう、傭兵団。今は休暇中だけどね」

「色々教えていただいてありがとうございます。わたしはセマと申します。よろしければ、お名前を教えていただいても?」

「私? 私はリューズ。傭兵団コープスの魔動機乗り。あなたが質問したあの男はスーム。手当してるのがテンプ」

 全員が同じ傭兵団なのよ、とリューズが答えるのを、セマはニコニコと笑いながら聞き、再びお礼を言う。

 そうこうしているうちに、工事の人たちが戻って来たらしく、スームとテンプ、そして食堂の主人に必死で頭を下げていた。スーム達は早々に話を済ませて、怒り狂っている食堂の主人から逃げるようにしてリューズの方へと歩いて来た。

「戻ってきたみたい。ところで、あなたは……」

 リューズが再びセマへと顔を向けたが、すでに彼女はいなかった。

「……変なの」


☆★☆


 その日の午後から、スームはガレージに籠りきりになっている。

 と言っても、出入り口は大きく開いて風が入るようにしていたので、時折、子供たちや通りかかった大人が、広い訓練用グラウンドの向こうにある門から、整備の様子を興味深げに見ていたりしているのだが。

 スームにとって、作業風景を見られるのは別に嫌では無い。離れた場所から見ただけでわかるような秘匿技術も無く、気が散る事も無い。

「……さて、問題はコイツの防御兵装だが」

 ガレージ内で直立状態になっているハードパンチャーを見上げて、スームは頭を掻いた。

 白を基調とした機体は、コープスが保有する機体の中でも最もスタンダードな人型魔動機だ。スームが乗るイーヴィルキャリアも一応は人型だが、何しろ首が無い。

 だが、そこはスームが設計から作り上げた機体。普通の人型魔動機とは根本的に違う。ハードパンチャーはシルエットこそ人型だが、各部の機能は近接戦闘で敵を“殴る”ための工夫がされている。

 腰回りは鋭いパンチを放つために高速で回転するためのギミックが仕込まれ、コクピットは正面を向いたまま、周りの胴体がくるくると回るようになっている。

 肩と肘の関節部には球体関節ギミックを採用し、関節を覆う外装は、クッション性のある魔獣素材の上に、細かくパーツ分けされた金属装甲を使って、可動範囲を大きくしている。

 手首も同様の仕様だが、強いパンチを打つ時に柔らかな関節部が衝撃を逃がしてしまうのを防ぐため、前腕から取り出して固定するナックルガードを装備している。

 下半身も柔軟性を優先した構造になっていて、瞬発力で言えば世界トップクラスだとスームも自信を持って言える。

 その代わり、調整が面倒でデリケートな機体なので、戦闘ごとにスームが整備をする必要があるのだが。

 打撃力はあっても全体の馬力は低い。なので、装甲を増加するにしても、なるべく軽量に済ませなければならない。

「んじゃ、さっそくはじめますか」

 クレーンを使い、金属板を運んできたスームは、さらに波板状に成形したパーツを運び込み、接合を始めた。金属で段ボールを作っているようなものだ。

 それを胸部や腹部など、機体前面のパーツに合わせて作っていく。それなりに軽くて頑丈で、なおかつ潰れて衝撃を吸収し、潰れた部分だけ取り外して交換できる。

「我ながら良い事を思いついた、と思うけど、これじゃまたハードパンチャーの整備に手間が増えるな……」

 汗を流しながら機能テスト用に複数用意していると、ガレージの金属床に、固い足音が響いた。

 作業の手を止めたスームが振り向くと、良く歩けるなと感心する程の高くて細いピンヒールを履いた、ほっそりとした足が見えた。

「……誰だ?」

「無礼な! この方を何方どなたと心得るか!」

 男の声が聞こえたので、おや、と顔を上げると、釣り目気味でまつ毛の長い、勝気な目をした女性の両脇に、妙にゴテゴテした装飾を施された鎧を着た、男たちが二人立っていた。どうやら、スラリとした足にだけ目がいって、気付かなかったらしい。

 第一印象は“貴族令嬢とその護衛騎士×2”と言ったところだ。二人の護衛は腰の剣に手をかけて、スームを睨みつけている。

 魔導機という機械が闊歩する時代に、騎士が剣を振り回すのは時代錯誤なようにも思えるが、魔動機関連とその周辺技術としての製鉄技術を除けば、この世界の技術や文化レベルはまだまだ中世の域を出ない。魔動機関は小さいものでも結構な金額になるし、ほとんどの国で流通に規制がかかっている。

 一般庶民は油やろうそくで明かりを灯し、薪や炭で火を起こし、煮炊きする。魔動機関と無関係な、魔力を使う道具も一部は存在するが、庶民が手にする機会はほとんど無い。

 戦争関連を除けば、魔動機は事業者として一部の労働力として見かける、というのが一般的なのだ。

 特に貴族階級は以前よりの様式を良いものとして保護する傾向にあり、見れば騎士たちの向こうには、馬に繋がれたきらびやかな馬車が見える。貴族であれば、魔動機関を使った車くらいは持っているはずなのに、だ。

 ガレージの入口に、申し訳なさそうな顔をしたテンプが見えた。どうやら、対応しようとして無理やり押し入られた格好らしい。

「顔も名前も知らん奴にいきなり声を掛けられて、当然の質問を口にしたらこれか」

「なんだと?」

「待ちなさい」

 さらに殺気立つ護衛を、貴族令嬢風が大胆なミニスカートのドレスを揺らして前に歩み出すことで止めた。

「確かに、わたくしが先に名乗るべきでしたわ。わたくしはコリエス・ノーティアです。スームさんですね。わたくしは王の血縁として、王に命じられて貴方をスカウトに来たのです。ノーティア王国は、貴方に破格の待遇を用意しておりますわ。さあ、共に参りましょう」

 満面の笑み。しかし座り込んで作業をしているスームを見下ろすような目線と、薄い胸を突き出すようにふんぞり返った姿勢を一瞥して、スームは口を開いた。

「帰れ」

お読みいただきましてありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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