*気が合う人
心臓の弱い方はご覧にならないでください。
少々グロイ部分があります。
そろそろ1日の本当の始まりの時間が来ようとしていた。
時刻は11:48。
そんな時間にも関わらずあたしはパソコンを開いていた。
そして得意の早打ちでキーボードを打ちつける。
あたしは桜田梓音。梓音と書いて、しおんと読む。
両親が珍しい読み方の漢字が大好きで、この漢字にしたそうだ。
自分でもなかなか気に入ってる。
あたしの趣味はパソコン。ノートパソコンを持ち歩き、大学の授業合間を縫ってやっている。
特に今日なんか徹夜だ。珍しい客が来たからね・・・。
あたしと気が合うかもしれない。
久しぶりにドキドキと、興奮してる。
そしてカタカタと音を立てながらキーボードを叩く。
延々と時が過ぎ、時刻は6時30分。
大学へは、電車に乗っていかなければならないので早めの7時に家を出る。
さすがにやばい。遅刻だけはしたくない。
焦りながら準備をする梓音。
たいてい朝は時間がないから朝食は食べない。
こういう時は改めて思い知らされる。
1人暮らしって大変・・・。
大慌てで家をでる。
「よし。鍵オッケーッ!!」
バタバタと音を立てながら走って行く。
隣で近所のおばさんたちが挨拶してくる。
「おはよーっ!朝から元気がいいねぇ。」
元気なわけじゃないんですけどっ!正直眠いです!
と、心の中で反論。
無視するのはダメだよな~…と思いいつもどうりの
営業スマイル!
これが意外と効果あるんだよな~
と、内心笑いながらも気は引き締まったまま駅に向かった。