③ 異次元の「10代婚活推進」
筆者:ここからは、僕独自の経済・貧困対策以外での「異次元の少子化対策」を提言していきます。
0.00000001%たりとも取り上げられる可能性はないと思いますが、他の専門家の方は言って無さそうなので提言していこうと思います。
その名はーー「10代婚活支援」です。
質問者:えっ……10代で婚活するだなんてあまりにも早くありませんか。流石にそれは常識を欠いているような気がします。
筆者:今の価値観であればその反応は正常なのかもしれませんね。
しかしながら、歴史的に見てみれば江戸時代以前は、寿命が短かったこともありますが、家と家との結合のために10代前半ですら結婚するのは当たり前でした。
ーーそれが果たして幸運であるかどうかは疑問符はつきますが、とにかく時代によって“当たり前”だと思える結婚観も変化していきます。
質問者:なるほど……。
筆者:それに、正直なところ今更20代や30代の結婚マインドを変えるって難しいと思うんですよ。
今、少子化対策で20代30代がどうのこうのって言う話が多いんですけど。正直言って不毛です。
日本では“さとり世代”、中国では“寝そべり族“と呼ばれる「家を買わない、車を買わない、結婚しない、子どもを産まない、消費しない」と言うマインドに一度なってしまうともうそこから結婚しようだの言う話に持って行くのは難しいんです。
「少子化が国家的危機だからどうしたって言うんだ?」「俺たちは今の生活が大変なんだよ(もしくは大変になりたくないんだよ)」と言う未婚者方が中々多いと思うんです。
ただ、経済的な問題で“さとり世代”になってしまっている方を救うための前半での経済政策を行う必要があると言うことです。
ですが、10代前半はまだそう言う「さとり」思想に染まり切っていないと思うんです。子育てをすることの意義を悪くいってしまえば“洗脳”していくべきだと思うんです。
質問者:具体的にどう言った内容を教育していくのですか?
筆者:主に、子を持つことに対するメリットの強調ですね。先程も申しました通り子供が増えても別に経済的には豊かになりませんから、精神的なメリットです。
このことは10代前半から教えていく必要があると思います。
子供がいることによる安らぎ、ご先祖様から続く家系についてや、種の保存、子育てによる社会貢献になることから自分の存在意義が高まるのだと言う精神的なメリットを強調するべきです。
そんなの当り前じゃないか? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、今は子供時代から強調していかないと結婚や子供を持つことのメリットを感じられ無い方が多いのです。
ネット上で流行っている言葉として「今だけ金だけ自分だけ」と言うキャッチフレーズがありますがまさしくこの考えが社会全体に蔓延していると言えます。
誰もが今の自分の事ばかりで次の世代について考えられないんです。
ですから、「子供を持つことにメリットが無い」という若者が多いので、とにかく精神的なメリットを強調して小さいうちから教育しておくことが大事だと思います。
質問者:なるほど……。価値観が固まる前に考え方を植え付けさせるのですね……。
筆者:まぁ、これは洗脳システムでも同じようなことが言えるので悪用してしまうと危険ですがね。
ちょっとここでは詳しくは触れませんが、学校教育の段階で日本人の精神性を下げる教育や、日本の財政赤字が悪いと言った誤った固定観念を植え付けさせる悪しき教育文化がずっと続いています。
話を戻しますが、勿論プラスの事ばかりではなく結婚に関する義務や責任の面も説明した方が良いでしょう。
例えば同性にしなくてはいけないことや、同居・扶養義務、不貞行為の禁止などです。
こういったことは結婚可能年齢直前ぐらいが良いと思いますけどね。
質問者:確かにそう言ったことも自分で学ぶかご両親に教えてもらうしか無いですよね……。
筆者:そうなんです。若い方は色々な意味でピュアですから倫理観や社会的な常識を色々教えていった方が良いと思います。
ここからは、10代婚活の合理的なメリットについて紹介していきたいと思います。
一つ目のメリットは何だかんだで夫婦ともに若い方が子供が出来やすいんですね。晩婚化は生物学的に子供ができにくい状態になります。
子供を望むカップルが子供が出来やすい状況になると言うことはプラスになると思います。
まず、今現在のデータですが同級生と結婚している割合と言うのが25%前後あるんです。ほとんどが、学生時代ではなく同窓会などで再会したカップルのようですが、そんなに毛嫌いされているわけではないことが分かります。
同じ学校に通っているので共通の話題があるのも良いことです。結婚を早くから意識すれば更に上がることが予想されます。
積極的にお互いに良いところを言い合うことなどによって親密度を双方から上げていくと言ったことが大事だと思います。
学校内の「プチお見合い」みたいな感じです。
もっと発展させて学生のみが使うことができる学生(未成年のみ)マッチングアプリを作り、倫理観なども教えていくと良いでしょうね。
質問者:確かに、生物学的な問題はありますものね……いかに生殖医療が進んでも40歳以降が厳しいことは変わりありませんしね。
筆者:そうなんですよね。昔は可能性がゼロに近かったのが少しでも上がったことにはとても有意義だと思いますが、根本的な少子化対策としてはちょっと厳しいモノがあると思います。
2つ目のメリットは、10代や20代前半で結婚できるとまだご両親も心身ともに健在である可能性が高いので、子育てを一緒に手伝ってもらえる可能性が上がります。
現状よりも日本の子供が増えた際の保育の問題は両親(祖父母)に任せるというのも大事だと思います。昔は親の方に任せていたからこそ今よりも子供が多くても保育の問題は生じなかったのです。
質問者:確かに、今も全く無くなったとは思いませんけど昭和では孫をおじいちゃんやおばあちゃんに預けていたという感じはありましたよね。それを復活させると言うことですか。
筆者:3つ目のメリットは就職前に女性が出産できれば妊娠・出産での仕事のフェードアウトの回数が無くなる又は減ることになります。
このことにより、仕事重視の女性の方でも子供を諦める必要が無くなるのです。
結局のところ、出産する前後が一番女性の負担が大きいわけなのでその間を猶予されている学生の間に済ませてしまえる可能性があるのは大きいと思います。
質問者:確かに今の日本では「仕事のキャリアか子供か」の2択みたいな雰囲気はありますよね。女性の所得と生涯未婚率は極めて高い正の相関関係があるって言いますし、仕事を仮に続けたとしても出世が見込めなかったり給料が下がったり……。
筆者:そうなんです。10代婚活には女性の生き方の多様性をかなり広げる役割を果たせると思います。
今更女性の社会進出を止めることは出来ませんので、生き方の多様性を広げていけるような社会システム作りが大事になってくると思うんですよね。
本題とちょっと外れるのですが、システム作りで言うならば22年4月の民法改正の際に結婚可能年齢が18歳に統一されたのは少子化対策としては非常に残念だというのが個人的な感想です――って何なんですかその目は! 僕が16歳と結婚したかったわけではありません! 少子化対策としての話です!
質問者:本当ですかぁ?
筆者:この民法改正ではむしろ男性側を16歳に引き下げるべきでした。
ヘンタイ対策とするならば同じ学年ならば16歳、17歳でも結婚可能などにして欲しかったなと言うのが本音ですね。
質問者:なるほど、それなら筆者さん対策になりますね。
筆者:あの……僕はヘンタイ確定ですか?(笑)
話は戻りますが、結婚を意識する年齢を下げることは結婚促進に繋がると思うんですよ。
次の項目で挙げる性教育についても実施しやすくなると思うんですがね。
僕も小学生の頃、何故か周囲で結婚について話題にしている人たちがいたんですが、
あと“6,7年もあるじゃん何言ってんだ”って思いましたからね。これがあと4,5年になったら大分感覚が変わると思うんですよ。
質問者:確かに実際にその年齢で結婚しなくても早い段階から考えることで結婚への意識は上がりますよね。
筆者:そうなんですよね。
ということで、次の項目では現状「10代婚活支援」をする上での問題点について見て行こうと思います。