001 ある日の夕方
サバイバル団地!! 日本が異世界と繋がったけど団地住みの俺まじハードモードorz
日本と異世界が繋がった。魔法と科学の融合により日本は大躍進を…… なんて、ど田舎団地住みの俺には関係ないと思っていた ※いつものうちの作品※
以前からアップしていたネタだけの話で、誰か書いてくれないかなーと期待したけど誰も書いてくれなかったから自分でさわりだけ書いた。
だれか長編で書いてくれないかなー……
『アルファポリス タイトルとあらすじだけの物語』で検索すると多分でます。
001 ある日の夕方
日本各地で謎の生物やら本物ケモ耳人間やら耳長人間やらがワシャワシャと現れ始めた。
それはいわゆる心霊スポット、パワースポットと呼ばれる場所が時折空間の歪みを生み出し、僅かな間異世界と繋がるせいだった。
すわ未知の菌やウイルスによるパンデミック発生か? と思われたが、その様な事は起こらなかった。
異世界から迷い込んだ「ホモ系」達とも友好条約を結び、様々な情報交換を行なっている。
病気の問題は起こらなかったが、しかし、もっと厄介な問題があった。
そう、「モンスター」である。
ドラゴンやギガントのような大型種はそもそもゲートを通る事ができないが確認されている最も大きな「オーガ種」はヒグマとほぼ同じ体格に同じ戦闘能力、それに加えて多少頭も良いので、なかなか厄介な害獣である。
また、小型の「ゴブリン種」は繁殖能力が高く、見つけたらすぐに通報するように呼びかけられている。
脅威も多いが、異世界からもたらされた魔法技術によって日本はさらなる躍進を……
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そんな異世界と日本の話はともかくとして、現在団地がスカスカである。
団地建設と大量入居は一種の流行りの様なものだったし、少子高齢化によって空き部屋が増えた。
地方自治団体はこれを外国人向けに解放して、一部治安が悪くなってしまったりもしているが、しかしそれでもまだ空き部屋がある。
俺が住んでいる団地もまた、そういうところだった。
海の近くで眺めは良いけど潮風まじぱないし、この団地で錆にまみれていないドアは無いし、湿気で痛んでいない木造部分も存在しない。
オーシャンビューをウリに建ててこのザマである。
見切り発車しちゃう建設ラッシュって凄かったんだな。
とはいえ、とにかく遠くへ、そして、家賃にお金を掛けずに生活したいという俺の希望は叶っている。
室内がボロボロ過ぎて、自室の中でテント暮らしという不思議な事をしているけれど、不便は無い。
ベランダで作る焼肉めちゃうまい。
海を見ながら晩酌サイコーです。
世の中異世界だなんだと騒がしい事だ。
そう思いながら、ゆるゆると日々を過ごしていた。
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ある日の夕方、下の階から悲鳴が聞こえてきた。あと、何か外国語。
おそらく下の階に住んでいるブラジル人のお姉さんだろう。めっちゃ美人でプリンプリンのスタイルです。
俺は自衛用の釘バットを片手に部屋を飛び出し、階段を駆け下りた。
下の階の廊下には、ブラジル人のお姉さん、そして、緑色の……
「ゴブリン?」
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