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44.葛藤

本日前話の一部を修正させて頂きました。



どれくらいが経ったのだろう。

昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響き、何一つ分からないままだが、紗代は教室へと移動しようと雅斗に声をかける。

けれど深く考え込んでいるのか雅斗は全く気付かない。


「雅斗、教室帰ろ?授業始まっちゃうよ?」

「…ぇ、あ…あぁ、そうだな」


何度目かの呼びかけにやっと反応した雅斗だが、それでもやはり心ここにあらずという状態であることは紗代にもすぐに分かった。

それでも、雅斗の腕を引いて屋上の出入口へと向かい、そして階段を下りていく。

その間2人の間に一言の会話もない。

紗代は紗代で帝が言っていた意味を考えていた。

帝の言い方はまるで、紗代と雅斗ではなく、紗代と帝が一緒になるかのような物言いだった。

けれど自分が帝と付き合うことはないと紗代は断言出来る。

雅斗に出会う前ならそれもあったかもしれないけれど…紗代は雅斗と出会ってしまったから。

それならどうして彼はあんな事を言ったのだろう?

まるで予言するかのように。

紗代がそんな思考に陥っていると、雅斗が急に立ち止まる。


「…紗代」

「…へ?呼んだ?」


ガクンと腕を引き戻されるような感覚で思考から抜け出した紗代だが、その反応は普段よりやはり少し遅くなってしまっている。

雅斗は振り返った紗代に目を合わせることもしないまま、まるで独り言のように小さく声を紡ぐ。


「…紗代は――」


雅斗の頭の中ではいくつかの仮説が渦を撒くように雅斗を焦らせていた。

そしてそれが自分の自信のなさから来るものだと理解もしていた。

今までずっとプレイボーイと言われ、結構な数の女の子と関係を持ってきたが、その中に『恋愛』は含まれて居なかったのだと今なら分かるから。

相手の事をここまで真剣に考えたことなど今までに一度もなかった。

――来るもの拒まず、去るもの追わず――それがずっと自分のスタイルだと思っていたから…。

紗代に確かめたいことは――ある…が、それは紗代を信じていないことになるのではないだろうか?

衝動と理性が入り混じる。


「雅斗?」


無垢な顔でこちらを見つめる紗代に、雅斗はどうしてもソレを聞くことが出来なかった。

だから。


「…いや、何でもない」


そういって少し笑って見せると、何か声をかけようとした紗代を通り過ぎ、いつの間にか付いていた教室へ、雅斗はそそくさと入っていった。


今回は少し早い更新です!

なんかラブラブが書きたいわりにそういう状況にならないのは何故だろう??

紗代も雅斗もラブラブしたくないのかなぁ?

…あ、私が引き裂いてる?

あんまり先考えつつ書いてないのでちょくちょく辻褄合わなくなってると思います。

そんな箇所を見つけたらコッソリでも、大々的にでも一報いただければと思います。

では、またいつか。

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