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29.暗号

本日は珍しく三話更新しています。

先に【27.ボート】をお読み下さい。

第三関門と書かれた門の先にはプールの関係者と思われる壮年のオジサンが立っていた。

駆け込んだ私達と後ろの人の差はそんなに離れてはいない。

そして扉の前のホワイトボードに貼り付けられた【問題を引き当ててください。】という字と目の前に置かれた穴の開いた箱、そしてその脇に山積みにされた本の山。

どうやらこの第三関門で解かなくてはいけない問題を自分であの穴から引かなければならないらしい。

それを雅斗と紗代は瞬時に理解する。


「紗代、引け」

「…ぅん」


穴の中に手を入れるとカサカサという紙が沢山手に当たる。

後ろには既に二番手の人が次にクジを引こうと待っている状態。

そこから一枚を引き抜くのを確認すると、雅斗に手を引かれる。


「はい、頑張ってくださいね」


そういって受け取った小さいホワイトボードとペンを持って二つずつ等間隔に並べられた椅子へと腰を落とす。

そして引き当てた紙をゆっくりと開ける。


――――――――――――――――

問題番号:28

次の暗号が示す店の名前を答えよ。


 【西英独米】


※ヒント

国名、頭文字

――――――――――――――――


「国名…?」

「頭文字…?」


きっと私と雅斗の頭上には立体のクエスチョンマークが沢山飛んでいるに違いない。


「とりあえず、英はイギリス、独はドイツ、米はアメリカの意味があるよね?西…ってなんか国の意味あるの?」

「西はスペインだ」

「へぇ」


って事は、ヒントが頭文字だし…スイドア?

…そんなお店ないし!

そんなことをしている間に、ピンポンピンポ〜ンという音がして私達の後に問題を引いたペアが次々と第四関門へと走っていく。

それを目の端で捕らえながら悔しいとは思うものの、答えが全く浮かばない。

3組目の正解者が出た辺りで――もう無理かな――と半ば諦めていると。


「あっ…そうかっ!紗代、行くぞ!」


そういって腕を引っ張られながら椅子を後にする。

雅斗が第三関門の出口辺りにいるもう一人の男性のところに走る。


「問題番号は?」

「28番」

「回答は?」

「○EGA」

「正解!頑張れ」

「ありがとうございます」


まるで他人事のようにそのやり取りを見ていた。

雅斗は某大手ゲームメーカーを言ったが、何故そうなるのかがイマイチ分からない。

第四関門に向かって走っている最中に息が苦しくなるのを承知で聞いてみることにする。


「雅斗、何で○EGA?」

「さっきの暗号にあった国名を英語表記にして頭文字読んでみろよ」

「スペイン(Spain)、イギリス(England)、ドイツ(German)、アメリカ(America)――あぁっ!!」

「わかった?」

「雅斗凄い!ちょっと尊敬!」

「あんがと」


英語表記にするという選択肢が全く頭になかったので、素直に尊敬の意を示す。

現在の順位は4位。

久しぶりに童心に戻ったような感覚が楽しくて、二人自然に走る速度が速くなっていた。

『あけましておめでとうございます』

ってことで年も明けました。

今年はどれだけ進むことが出来るのがちょっぴりの不安と多大な期待を持ちつつ(独りよがり)執筆を再開しました。

当初はここまで書くつもりはなかったのですが、いかんせん二人のキャラとそれを取り巻くキャラ達がとても面白かった為まだまだ書き足りない!

ってことで書いているんですが、段々と皆の性格が変わって来ている気がします。

…人は成長するんですっ!!!

まぁそんな感じでこれはちょっと変わりすぎじゃない?とかありましたらご指摘お願いします。

では、今年も宜しくお願いいたします。

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