2.後悔の海
こんばんは~
夜鳥 澪です。
今一番力を入れているこの小説なんですが…何故かほかの小説のほうが指が進むのは何故?
まあ、今回も狂っています。
最後までお付き合いくださいませ!
ということで、本文へ↓
17年生きてきた中で初の告白を試みる。場所は校舎裏。決行時間は……今!そうこの瞬間だ!!!!
だが問題点が……かなり大きい問題が存在する。15年前の大量殺人事件。犠牲者、約250名。それを実行した犯人こそ……その場で銃殺されたあの男こそ俺の親父・宗田 涼斗。
俺は、殺人鬼の息子なのだ。あいつは、母親を1人にした最低最悪の親父だ。
当時2歳だった俺は、親父がその現場で討伐された時偶然にも家で泣き喚いたそうだ。そんな事は今はどうでもいいのだがふと思い出していた。それと一緒に嫌な思い出も。
<10年前>
「あそこの家の…ほら、宗田さん家の子……悠斗くん。あの子もその内、殺人を犯すんじゃないのかしら。もう7歳じゃない?だから…ねえ。」
近所のおばさんたちの声が俺の心を傷付ける。俺が何をしたんだ!やったのは親父じゃないか!
「殺人犯の息子め!僕らが退治してやる!」
家では、母親と二人きりの貧しい生活を送っている。だが、母親は父親が死んでから無理をして病を患った。———心の病を。世間からのバッシング・噂話・近所の人からの虐め。
そんなこんなで、学校でも近所でも家の中でも安心することが出来ない。
———こんな場所はもう嫌だ!
当時七歳だった俺は母親を守ることも、何も出来ないくせに意地を張って母親を守って、病いを治そうとして……この世で最も大切な母親を失う羽目になった。
俺が近所のおばさんたちに母親が虐められているところを目撃し、母親をそいつらから守るために手を引いて走った。
「お母さん、こっちだよ!俺がお母さんを守ってやるから!」
母親はその言葉を聞いて嬉しかったのか、俺に微笑んだ。半年ぶりに見た笑顔だった。……だが……そんなちょっとした幸せはすぐに終わりを告げた。
母親の笑顔に夢中だった俺は、信号が赤だということに気が付かなかったんだ。
「危ない!よけろ!」
迫りくるトラック、そして死の恐怖に俺は立ち尽くした。——ああ。ここで死ぬんだ。ごめんなさい、お母さん。
そう思った時、俺は母親に突き飛ばされていた。トラックにひかれないように思いっきり。
「え…?」
母親が……世界がスローモーションに見えた。そして母親は笑いながら俺に言う。
「悠斗ちゃん、元気に生きて…」
そう聞こえた後俺の背中に衝撃が走る。痛い。俺が地面にたたきつけられた時、同時だった。母親ははねられた。トラックは無傷。母親は……トラックの数メートル後方で頭から血を流していた。赤い赤い水たまりに足を踏み入れる。母親はもう死んでいた。これは後から分かったことだが、即死だったらしい。
これは俺のせいだ……!
俺はその後笑わなくなった。
そんな嫌な思い出が頭をよぎったが、もうここに告白するのに呼び出した好きな人が目の前にいる。どうしよう。
———すると、突然。頭の中で声が聞こえた。
「192番宗田 悠斗。目の前にいるその好いている少女を殺せ。これは命令だ。」
なんだこれは!?誰だ!?!誰なんだ?!?!
「君の能力を使って今すぐ殺せ。これは命令だ。」
やめろ!やめろ!能力なんて知らない!
だが……俺の頭が酷く痛んだ時にはもう遅かった。
俺は好きな子を押し倒し、その子の上に馬乗りになって夢中になって首を絞めていた。声を聞かれたらヤバイと思ったとき、周りの音が消え、時が止まった。
そして、少女から甘い香りが漂ってきたことまでは覚えている。
少女が口に出した言葉も。“宗田君が好きでした…”と。声にならない声を紡ぎながら俺に一生懸命伝えた気持ち。少女の涙と唾液が地面に垂れ、水たまりを作った。
気がつくと、少女は笑顔で死んでいた。まるで、母親のような笑顔で。
少女の死体を見て俺はパニックに陥り、その場から逃げた。
俺はその日、午後の授業に出ずに走って帰り、ベットの中で怯えていた。
だが次の日は、学校に行かなければならなかったので登校すると、少女は転校したことになっていた。だから、事件のことは俺しか知らない。……しかし、あの死体を誰が……?
俺はこれが序章に過ぎないことをまだ知らなかった。
———ああ。この世は……俺を含め、全員狂っている。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
いや~いつもながら狂ってますねww
この連載は気長に待っていてもらえると嬉しいです。
この作品以外にも連載中の作品が二作品あるので良ければそちらも読んでいただけると幸いです。
ちなみに短編小説もあります。
次回もお楽しみに~!