第4話 佐藤くんと飴玉
学生時代ってよく非常食に持ってる人がいますよねー
まあ、最近食べないけど。
「和泉さんお弁当ありがとう。凄く美味しかったよ。(いや、ほんとに比喩じゃないけどめちゃめちゃ美味しかった。まさか料理もできるとは・・・)」
友人の田中と昼食をとり、僕は和泉さんにお弁当箱を返していた。
「ほんとに?よかったー。男の子に食べてもらったことないから緊張しちゃって・・・(やった!佐藤くんに美味しかったよって言ってもらえた!しかも、使用済みのお弁当箱まで・・・超ラッキーだね!)」
「え?そうなんだ。ほんとに美味しかったよ。僕も女の子にお弁当もらったことないから他はわからないけど・・・(モテないからな・・・まあ、でも和泉さんていう美少女から貰えただけで嬉しいしいいかな?)」
「そうなんだ。ふふ・・初めて同士だね。(やっぱりお弁当初めてだったんだ!よかったー。調べた感じで昔から密かにモテてたみたいだから警戒してたけど・・・奥手な人が多くて助かったー!)」
「えっ!?あ、そ、そうだね・・・(い、言い方が・・・その・・・)」
「・・・?どうかしたの?(なんだか少し様子が変だけど大丈夫かな?)」
「な、なんでもないよ。そ、そうだ。よかったらこれどうぞ。(危ない危ない。変なことは想像するなー。簿脳よ立ち去れー!)」
「あら?ありがとう。これは・・・飴?(さ、佐藤くんからのプレゼント・・・!)」
「うん。僕のよく食べる飴なんだけどよかったら。のど飴が結構好きなんだ。それは結構甘いから女の子でも大丈夫だとおもうんだけど・・・(お礼はまた今度にしておこう。とりあえず手持ちが飴しかないのが痛いけど・・・)」
「・・・ありがとう。大切にいただくね!(佐藤くんからのプレゼント佐藤くんからプレゼント佐藤くんからのプレゼント佐藤くん佐藤くん佐藤くん佐藤くん・・・)」
「うん。あ、次体育たがら着替えないと。じゃあ、また。(よかった。受け取ってもらえた。ほんとに和泉さん優しいな。)」
「うん!ありがとう佐藤くん!(きゃー!佐藤くんほんとに素敵!かっこいいよー!あー佐藤くん佐藤くん・・・)」