出会いは突然に…!?
第0章 Introduction
僕は、とある町で平穏な日々を過ごしてきた、ごく普通の男子高校生(17才。彼女居ない歴も右に同じ^^;)である…だった。
何故、過去形なのかって?そりゃ、わかるでしょ!僕に…彼女が出来ました!
このリア充が…と思うでしょ!普通なら…。
でも、僕は声を大にして言いたいんだ…
「平穏な日々よ、カムバ〜ック!(T ^ T)」
そう。”彼女”との出会いが、僕の「日常」を大きく変える事になったのだ。
あなたが今読んでいる、この日記は、そんな僕と”彼女”と変わりゆく日常を綴った物語である。
第1章 それはある日突然に…
20XX年8月某日。
夏休みも後半に突入し、手付かずの宿題もそろそろ始めないとマズいと思い始めた頃。
学校の友達と遊び疲れ、いつもより早く眠りについたある日、”それ”は突然やってきた!
虫の声しか聞こえない静かな夜に…
「ドーン‼︎」という、激しい音とともに、地面が大きく揺れた!
僕はベッドから飛び起き、
「何?何?何が起きた!?まさか、突然の戦争勃発?この世の終わり?」
などと、心の声が思わず出てしまった。
しばらくすると謎の地震が収まった。少しして、母さんが…
「凄い地震だったわね。大丈夫?」と僕の部屋へ様子を見に来た。
僕は、何とか…と伝え、母さんは安心した表情で部屋へ戻っていった。
まだ暗い時間だし、また寝よう…と思ったのだけど、今までに経験した事の無い状況で、すっかり目が冴えてしまった。
僕はやむなく、眠くなるまでテレビでも観る事にした。
当然、この時間では怪しさ満載の通販や深夜アニメばかりだが…。
そんな中、地元のローカル局をつけてみると
「あれ?ここ、どこかで見た様な…?」
と思える場所が画面に映っていたのだ。
もちろん気のせいだろう…と僕は目を疑った。
しかし、カメラの視点が変わった瞬間、それは確信に変わった!
「あれって…ウチ…だよな?」
「って、事は…やっぱり、ココの裏山じゃないか!!」
まさか?と思っていたが、そのまさかだった。
どうやら、さっきの地震?に関する、特番(生中継)が放送されているのだ。
そして、画面を良く見てみると、裏山の一部が微かに光を放っている様な気も!?(・_・;?
『日々平穏』を座右の銘として17年間過ごしてきた僕だ。
もちろん、この状況を理解出来ているわけも無いし、普段の僕ならニュースとか観ても、関心なんてほとんど持たない、ごく普通の高校生男子なのだ。
しかし!今回ばかりは状況が違う!
テレビや雑誌でしか聞いた事も無いような、不思議ミステリー?的な現象が、まさに僕の目の前で起きてるのだ。
いわゆる普通の高校生が抱く…かもしれない「思春期の好奇心?」
的なものが、長年の時を経て、今僕の中に芽生えた…のかもしれない!!などと勝手に自己解釈しているぼくがいた。
しかし、平和な日々を願うこれまでの僕が、「余計な事に首を突っ込むな!」と語りかける。
確かに…そうだよな…。不気味といえば不気味だし…。冷静になってみれば、正直、全く怖くない訳でも無いしなぁ…。
さあ、僕にとって人生で最大の選択だ!
このまま家に残り、何も無かった様に明日からの人生を今まで通り、日々平穏な日常を過ごすのか。
それとも、僕自身の好奇心の赴くまま、裏山へ向かうべきなのか?
僕は、心の底から悩んだ。高校入試ですらこんなに悩まなかった…。
でも、そんな時。「……。」何か、”音”…いや、”声”…のようなものが聴こえた気がした。
そんなまさか…。空耳だったんだろうと思ってた。しかしまた…、「…か…。」。「誰か…。」今度は、はっきりと聴こえた。もしかして…と思い、裏山の光っている場所を見てみると、光が不自然に点滅しているのがみえた。まるで、信号を送っているかの様に…。
その時、『迷っている場合じゃない。”行け”」という心の声が聴こえた気がした。気付けば、足が勝手に動いていた。裏山までは、自転車で行けば5分かからない距離だ。僕は、愛車のママチャリに学校指定のヘルメットと懐中電灯を装備し、裏山の光へ向かった。
裏山は、テレビ局の車両やスタッフで深夜とは思えない盛り上がりだった。でも今の僕には何も関係無い。目指すは光の先だけだから。
かなり飛ばした結果、自己最高記録の3分半で到着。すぐに自転車を乗り捨て、光の下へ向かった…。するとそこには…。
じっと見ていられない程、眩しい白い光。その傍に、何か影?のようなものが幾つか見える。僕は、持参した懐中電灯を手に恐る恐る近づいてみた。さて、そこに見えてきた物は…?
まず目に入った物は…、大きな金属の塊?のような物で、地面にぶつかった衝撃か煙が上がっている。光が眩し過ぎて良くは見えないがそんな感じのものである。
そして、その横にもう一つ。先ほどよりは小さな影の先に近づいてみると…。「…えっ?」思わず、声が出てしまった。それはそうだ、その影の先に映ってるものは、どう見ても「ヒト」の姿をしたものが横たわっていたのだから!
目を疑った。光のせいで幻覚でも見えてるんだろう。そう思って、一度暗い方を向き、深呼吸。心を落ち着けてから先ほどの光の先を見た。しかし、何度見てもその姿は…僕らと同じ「ヒト」の姿をしていた。違うとすれば、服装などの見た目位で、あとは殆ど人間のそれと変わりはない様だ。到底、僕は目の前の現実を受け入れられる訳がなかった。
そんな時、さっきの声がまた聴こえた。そう、「誰か…」。さらに、「助けて…」、と。今度はすぐ近くで聴こえたのだ。その時僕は確信した。『間違いない。さっきの声はここから聴こえたんだ。きっと、助けを求めているんだ。』と。
僕にもう迷いは無かった。このヒトを助けたい。ただそれだけだった。そして…
「キミ…大丈夫か?僕の声、聴こえるか?」何度も僕は声をかけた。僕は初めて神様に祈った。心から願った。「このヒトをどうか助けてあげて下さい…」と。そして、ついにその時が…。
願いが届いた…のか?「う…ん…」。声が聴こえた。間違いない、あの時の声だ。
キミ、大丈夫か?再びそのヒトに声をかけた。すると…「だ、誰だお前は〜!?」「私に何をするつもりだ〜!?」
『…へっ?』僕は唖然としてしまった。このヒト、さっきまで助けを求めてたよね…?本当にさっきのヒト…だよね?と。
さらにこの声の主は、こう続けた。「んっ?ここはドコだ?”ダークデビリューク星”では無いのか?」と。『ダークデビリューク?何だそりゃ?』僕は、「このヒト、実はかなり痛い奴?」と思いつつ答えた。「我が故郷、ダークデビリュークを知らぬのか?何処の田舎の星の者だ、お前は?」と少しバカにするような口調で返してきたので、『ここは”地球”の”日本”だ!』と返した。すると…
「…”ち、きゅう?”…。えっ〜〜!?」そのヒトの表情が明らかに変わった。「な、何で?どうして?家に帰ろうとしただけなのに?意味わかんな〜い!」取り乱していて、完全にさっきのキャラ?がブレてしまっている。
『あの〜、大丈夫ですかー?』僕は思わず声をかけた。それで我に返ったのか、「…コホン。聞け、地球の者よ。我が名はこの宇宙最強にして最恐のダークデビリューク王の子、”イブ・ダークデビリューク”であるぞ!」
『は、はいっ!?』僕は、全く状況が理解出来無かった。そして、そのヒト…はこう続けた。「驚くのも仕方あるまい。宇宙の覇者たる、あのダークデビリュークの者がこの様な辺境の地に君臨したのだからな〜!もっと崇めよ〜。それとも、恐怖で声も出ぬか?」仁王立ちでさらにこう続けた。
「まあ、良い。いずれこの星も我が父の者となろう。これを機に、この”地球”とやらも我らが手中に収めても良いのだが…、この星は我が故郷に似ている様だ。……よし!決めた。しばらく、この星に住んでやろう!この私が、こんなちっぽけな星に居てやるんだ、有り難く思うが良い!」もう、訳がわからなくなってきた。でも、一つだけわかった事は…
《このヒトは”宇宙人”で”悪魔の娘”だ!》
ちなみに”娘”と気付いたのは取り乱してた時である…。
そして”彼女”はこう続けた、「よし、貴様!私にこの星を案内するのだ!あっ、ちなみに…私が宇宙の覇者の娘と他の者に洩らす様な事があったら…すぐにこの星を滅ぼすから、そのつもりでいる様に…」と、さらっと恐ろしい事を伝えられた。でも、その時の”彼女”の表情には、ほんの少し嬉しそうな感情も見られた気もした…。気のせいかもしれないけど。
こうして、僕と”彼女”との不思議で非日常な日常が始まった(^◇^;)
あぁ〜、僕の平穏はどこへ行ってしまうのだろうか!?