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絶滅種族の転生譚《Reincarnation tale》  作者: 記角麒麟
日常の螺旋 Daily life to continue forever
82/159

「08」日常の螺旋

 俺は、同じ姿の分身を作り出して、彼女たちを目的地まで運んだ。


(もう、分身のすがたを変更させられることすら、朝飯前になってきたな....これが、たぶん従者召喚ってやつだろう)


 俺は、元の姿に戻ると、鞄から服を取り出して着る。


 ちなみに、召喚した従者は、一体増やして俺たちの上空で待機させることにした。


 帰りに彼女達に運んでもらおうという算段だ。


「なぁ、チホ。お前は本当に俺の妹なのか?」


 ケントが怪訝な顔をする。


 まあ、そう思うのも当然だろうな。


「ティータニアの能力だよ。俺もまさか、あんなことができるとは思っていなかったがな....全く、ククルんたちの一族とバルスの国民たちは、なんというものを作っているんだと感心したよ」


 そう言いながら横目にククルんを見やると、彼女は、別になんでもいいじゃない。と耳を垂れる。


「まぁ、それでもよかったじゃないか。快適な空の旅、どうだったよ?」


「私は結構気持ちよかったぜ。まるで人がゴミの様だったよ」


 気分良さげに伸びをするフレア。


(人がゴミのようだって、どこかで聞いたことのあるフレーズだな....)


「ボクはもう遠慮したいかな。前に大鷹おおたかにさらわれて餌にされかけた事を思い出したよ....」


 リレルが鳥に拐われて餌に──だと?!


(ちょっと見てみたいかな、それ)


 などと、先程の余韻に浸りながら、一行は宿を探す。


 旧メリゴの首都、ハウナーは、前に言った通り、南メリゴにある。


 山脈を越えて、二キロ先にある大きな都市で、コロシアムはそこのデボンと呼ばれる区域にある。


 俺たちは、そのデボンと呼ばれる区域のとある宿にチェックを済ませると、俺とフレアとチゼとケントの四人は、コロシアムに武道会の参加の申請書の提出へと向かった。


「うわ、思ったより大きいな、ここのコロシアムは」


「そうだな、トマヤの2倍はありそうだな」


 俺は小学生の頃、トマヤの武道会に出場(といっても、一番低いランクだった)したことがある。


 無論、全部秒殺(殺してない)して、全工程は普段の三倍の速度で終了したわけなのだが。


 正直あの頃は面白味がなかったが、今回は大丈夫だろう。


 なかなかに期待できそうなマッチョ野郎とかが並んでいやがる。


(楽しめるといいけど)


 そう思いながら、受付の前に並んだ。


「えっと、四人ですね」


 受付の人が、そう言って木の札を渡した。


 それを俺が受けとると、彼女は俺の失われた右腕を見て、叫んだ。


「もしかして片腕の英雄様ですか!?」


 最近増えた二つ名が、その女性の口から発せられる。


「えっと....出場に何か問題があったか?」


 もしかしたら、出場を拒否されるかもしれない。


 そう思った俺は、少し不安そうにそう尋ねた。


「いえいえ!問題ありません!ぜひご参加してください!なんなら、最後に勝ち残った人と対戦、なんてどうですか?」


「いや、それはさすがに....俺も今は片腕だけだし、本来の力は多分出せないと思うから」


 彼女はそれ以上追及はせず、話を続けた。


「わかりました。それでは改めまして。武道会の出場には、その木札を持参してご来場下さい。そこに書かれている赤い番号がエントリーナンバーになります。そして、その下のバーコードより、次の対戦相手を確認することができます。出場者の皆さんは、明日の十時までに、お時間に気をつけてご来場ください」










 申請を終えた後、俺たちは特に何をするでもなく、まっすぐと宿へと帰っていった。


 そして翌日、俺たちはコロシアムのステージ上に立っていた。


「さあ!やって参りました今年も残すところあと1週間!そうです!聖夜祭といえば、この武道会!今回はどんな勝負が見られるのでしょうか!今回は実況このレイリーがお送りいたします!」


 実況者による開会の合図が鳴り響き、観客が歓声をあげた。


「えっと、俺は150番だったか」


 この武道会(と言って良いのかよくわからないけど)の内容を簡単に説明すると


一回戦→4組に分けて、1組づつ乱闘をして、上位十六名を選び出す。

二回戦→1組(四人)でトーナメント戦をする。

三回戦→トーナメント優勝者同士でトーナメント

四回戦→優勝者と前回優勝者が、一対一でやりあう。

終了


 と、こんな感じで進む。


「──それではお待たせいたしました!組分けの発表です!皆さん、バーコードから情報を読み取って、試合時間を確認してください!」


 レイリーがそう話を進める。


 確認すると、どうやら俺の出番はこの後すぐらしい。


 俺は軽く準備体操をすると、その場でじっと立ち止まる。


 周囲の音から、会場内の選手たちの人数を把握する。


(だいたい一組三百名ってところかな?)


 一回戦の乱闘はすぐに始まる。


 この乱闘のルールは、殺しては行けない。最後まで立っていたものが勝者という、極めてシンプルな作りになっている。


「それでは、そろそろ第一回戦が始まりますので、皆さん準備のほどよろしくお願いします!」


 そして、数分後、乱闘開始の合図が鳴った。

 次回「09」


ティータニアの進化表


分身

分身転移

変身

変型

従者召喚new

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