第7話 依頼
ふぅ、危ない危ない。今日は危うくウォルターに正体が暴かれるところでした。
最後にレオンがウォルターに、「お前はまだそんな昔話信じてんのかよー。そんなのいる訳無いだろ。だいたいウルの尻尾は二本だろ?」と言ってくれたおかげで助かりました。
まぁそれでもまだ疑っていたみたいですけどね、あはは…。
それはさておき、明日は『雷獣の牙』の皆と一緒に依頼を受ける事になりました。昨日のポイズントードの件で、ギルドから直接調査依頼が出されたのだとか。
明日が私の初めての仕事になるので、とても楽しみですね!
それでは明日の為にも、今日は早く休む事にしましょう。
それじゃあ、おやすみなさい……すぅすぅ……
ふぁーあ、うーん、おはようございます。今日は朝早くからギルドに集合するので今はまだ日が昇っておらず、外はとても暗いです。
簡単に朝食を取ってギルドへ向かいましょう。
グレン達はーっと……あ、酒場で食休みをしているところみたいですね。
「おーっす、こっちはいつでも行けるぜー」
「きゅん!」
「よっ、こっちも今丁度食い終わったとこだ」
「おはようございます。今日はウルちゃんの初仕事ですね、よろしくお願いしますウルちゃん」
「…おはよ」
「きゅ!」
私達は軽く挨拶してから二階の会議室に移動して今日の予定について相談します。具体的にはどのルートを通ってどこまで調査しに行くか、ですね。
ギルドの職員さんから地図をお借りできたみたいで、それを見ながら話し合っています。
「まずは普段ポイズントードが生息している浅い場所から調べましょう。一昨日たまたま出会えなかった、というのも言い切れなくはないですし」
「うん、そうだな。そこらへんだと確かハイイロフクロウもいたよな、そいつも確認しとこう」
「他の魔物にも変化があるかも知れねぇしな。こっちの方に進めばスピッツの巣があるからショートベアもいる筈だぜ」
ふんふん。魔の森は余り人が入って来ない危険地帯ですが、どうやら入り口付近は攻略されているみたいですね。私もたまに中腹付近まで来ていた人間を一度だけ見た事があります。確か右眼に大きな傷がある大きな男の人が指揮を取るパーティーでした。
おっといけない、話が脱線してしまいましたね。
「では浅い場所をぐるっと周って一度野宿、調査の結果を元に翌日中腹を目指すか決めましょう」
「りょーかい、そんじゃ日も昇ってきたし行きますかー!」
「おー!」「きゅー!」
レッツゴーです!