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第10話 『人化』です!

 そこに広がるのはどこまでも真っ白な世界。

 まるで自分以外何も存在していないのではないかと思える程静かで、明るいけど……とても暗い世界。




……ここは、どこ?……




━━_………━━



……え?……




 唐突に何かが聞こえてきた気がして振り返るが、只々真っ白な世界が続いているだけで生物の気配は感じられない。




━━___は、…………━━



……何?よく、聞こえない……



━━___は、俺が………るか……━━




 よく聞こえないけど、とても懐かしい声。

 この声を聞いていると、とても心地良くなっていく自分がいる。

 だがその声は徐々に小さくなっていく。




……え?あ、待って……待って!



………………………











………ル………ウル………ウル!



 え……?



「……きゅ」


 目を開けた私の前にいたのは、私の大好きな人でした。


「ウル!大丈夫か!?」


「きゅん……?」


 何かあったのでしょうか?レオンがまるで切羽詰まったかのように顔を真っ青にしています。


「レオン、落ち着いて下さい!」


 その声がした方に顔を向けると、そこには心配そうな顔をしたウォルター達がいました。


「ウルちゃん、気分はどうですか?」


「ウル、気を失う前何があったか覚えてるか?」


「……きゅ?」


 気を失う前?私は気を失っていたのでしょうか?

 それよりも……今、何かを見たような……

 そう考えていると私がぼーっとしていたのが気になったのか、レオンが


「ウル、本当に大丈夫か?さっきもうなされてたみたいだしさ……」


「きゅ?」


 うなされていた?私が?

 う〜ん。何か夢を見ていた気がしますが……良く思い出せません。あれは何だったのでしょう?


「あー、何かウルが喋れないのが辛いな。何が言いたいのか全く分からん」


「俺も同感〜」


「そんな事言っても仕方ないじゃないですか。ウルはツヴァイテイルなんですから」


「……ん、ウルは、ツヴァイテイル」


 あ、そっか、この姿じゃ人語は話せませんからね。私なら念話を使う事が出来ますが、念話を使う事が出来るのは本当に強い種、つまりランクS位の魔獣や聖獣と呼ばれる者達だけなので私がツヴァイテイルでは無い事がばれてしまう可能性がとても高いです。だから念話を使う事だけは出来るだけ避けたいですね。

 あとは……あ!ふふふっ♪良い事を思いつきましたよ♪

 というか、どうして今まで気が付かなかったのか不思議に思えてきます。

 では、早速実戦ですね♪

 今回が初めてなので上手くいくか少し不安ですが、多分大丈夫でしょう。

 え?何をするのかって?もしも魔獣になったら、皆さん絶対にやりたくなる魔法だと思いますよ?

 それは勿論、『人化』です!

 それでは、始めますよ?

 

 まず、集中して体内にある魔力を感じます。

 すると、体の中でぽかぽかと温かい力が渦巻いている事が感じられます。これが、魔力です。

 次に自分がやりたい事、つまりどんな形になりたいかのイメージを固めます。

 そして、そのイメージを象るように魔力を操ります。

 私がいきなり魔力を操り始めたせいでレオン達が驚いているようですが、そんなの気にしな〜い気にしな〜い。

 最後に、イメージ通りの形になりたい!と強く思いを込めます。

 そしてぽんっという音と共に煙の中から出て来たのは、10歳位の狐の耳と尻尾を持ったかわいい女の子でした……(*>؂< )てへっ♪

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