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偶然じゃない!この出逢いは必然!

side:千星


あれは、忘れもしない中学の入学式だった。


式の間中、そわそわきょろきょろと落ち着きの無い女の子が居るのに気が付いた。


少し注意したくなるような…。


でも、その目は親を探す迷子の子供のような、そんな感じだった。


先生達の話もきちんと聞いていない。


何がそうさせているのか、気になり始めていた。


式が終わっても、私の前を歩くその女の子は相変わらずきょろきょろと。


そして、その子は私の方に振り向いた、その時!!



(――っ!!)



こぼれる笑顔。瞳はきらめき、駆け寄ってくる。


わ、私に…?!!


でも、その女の子は私の横を通り過ぎた。


行き先は、一人の男の前へ。



「なかなか来ないから、心配したよ」

「羽澄の準備が余りにも遅くてさ…」



なに?この気持ち?


“天にも昇る心地から、一気に奈落の底に突き落とされた!”


あの笑顔はあの男の為だけのものだと言うの?


もう一度見せて、あの笑顔を私に。


もう一度見たい、あの笑顔を…。



考えも無しに私は声をかけていた。


今日、初めて会う名前もまだ知らない女の子に。



「あ、あの!私と付き合って!!」



黒い瞳が見開いて驚いている。当然の反応だと思う。


でも、女の子は笑って答えてくれた――。


「いいよ」と。






つまり、私の方が先に告白して、返事までちゃんと貰ってるっていう事!


これだけは、はっきりさせておかないとね!!

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