家に帰った
逃げ出してきた後の話
そのまま、隣の県の実家に里帰りを果たした、隣と言っても俺のアパートはここの県の
県境にあるけどな。ちなみに斉藤は玄関に立てかけといた。
俺の家族は父と母しか居ないさびしい二人暮しだ、きっとカワイイ一人息子が居なくて、
さぞかし侘しいだろう、そう悟りながらたまには親孝行でもしてやろうかと、佐藤と書かれた
表札のかかった門を通って、二人暮しにしては大きい家の玄関を開けた。
「ただいまー、久しぶりに帰ったよ。」
と、言いつつ玄関に入った、やっぱり二人暮らしでこの家のサイズは寒々しいな。
「お帰りなさーい。」とコレはおそらく、母
「おぅ、お帰り。」とコレはおそらく、父
「お帰りなさい佐藤君、お邪魔してますよ。」とコ…コレは
「!えっ、ちょと待て!…何でお前が。」
チョト待て、何で斉藤がいるんだよ、確か俺の家の玄関で立てかけられてるはずなのに、
と言うか、もう人質にとられてるかもしれない、それならもう遅いから陸自呼んで帰ろう。
そんなことを考えつつ、玄関のでかさに比べて、靴の量が足らない玄関に一人で悩みながら
立ち尽くしていた、逃げたかったけど。
「早く、入ってきなさいよ。」
解ってる、解ってるから黙っといてくれ母よ、もうどうしようもないと言う諦めが
付かないんだ。
「……た、ただいまぁ………。」
あぁ、ままよ。普通の里帰りがしたかっただよ俺は。
そして俺は、見た目的にも実際にも寒い廊下を抜け、居間に入った。
「…ただいま。」こっちを見て爽やかな感じに、ほくそえむな斉藤。殺すぞ
「お帰りなさい、ホラそんな所に立ってないで、こっち着て座りなさいよ。」
父さん母さん、何でこんな国家反逆者を家に入れるんだ、テロ少女だぞ。
「ところで、秋弘この女の子とはどうゆう関係だね。」
父親、痛いところを付いてきたな、こいつとの話をすると警察呼ばなくちゃいけなくなるから
めんどくさいぞ
「…………………………………、えぇ〜と…。」
「すいませんチョットいいですか?」
疑問系で聞いてるハズなのに有無を言わせず、暖かかった居間から引っ張り出された。
そして、父と母から死角になる位置まで連れてこられ、何も言わずにポケットから何か
取出した、
「…コレは…何?」
何か、嫌な予感がして凄まじく気になるのですが。
「スイッチです。」
………………………………スイッチ……………えっ、もしや…
そして、アゴで庭に面した窓の向こう、早い話が庭を指してきた、そこの庭には我が愛犬の
マサシ(柴犬)が居る。
さらに目線を追っていくとその目線の先には、小屋から上半身出して前足に頭乗っけて
かわいらしく、寝ているマサシが居た、そして小屋の隣には怪しげな小さめのダンボールが
置かれていた。
視線を斉藤に合わすと、微笑みながら激しくスイッチを入れるジェスチャーをしながら
こう言った
「どっかーん。」
殺してやろうか、それとも右翼の動物保護団体に電話しようかな。まぁその前にこの手で…
「殺すぞ。」
「何言ってるんですか?冗談ですってば、あなたの態度しだいですけど。」
あぁ、くそっ、だが我が愛犬マサシの命には何事も変えられん。
「っく、何をしろって言うんだ!」小さな声で叫んだ
「わたしの話と口裏合わせてください。」
一度命を持って行かれそうになったり、近々飛行機テロで絶対死ぬ男だぞ、そのくらい
何でも無いな、ハハハッ参ったか、泣きたいぜ。
「分かったからソレよこせ。」
「いやです、渡したら言うこと聞いてくれないでしょう。」
さすがに渡してくれ無いか、
そして来たときと同じように引きずられていった。
こんなの読んでくれてありがとうございます。
ほかの話で、評価してくださった人たちありがとうございます、書く気が起こります
酷評待ってます。