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コンクール

自宅を出て、会社へ行く途中で、たまたま交通事故の現場を見た。どうやら、正面衝突したらしい。警察が来ていた。救急車も来ていた。死者が出たのだろうか? 人間、いつ死ぬかわからないものだ。ぼくも、早く死ぬのかもしれない。カモノハシは、何年生きるのだろうか?


会社に着いてから、エレベーターに乗って、自分の職場に入ると、上司が話しかけてきた。

「昨日は、1人で残業、ご苦労さま。ところで、企画書は、進んでいるかね」

「まだまだですよ」

「締め切りまで、1ヶ月を切ったから、急がないとな」と上司。

「なんとか、間に合わせますよ」

「まあ、頑張ってくれよ」


仕事の間も、ぼくは、カモノハシ報告について考えていた。一部上場企業の企画書だから、下手なことは書けない。それに、本当に企画書が採用されたら、役員会はそれを実現するよう動くだろう。ぼくは自分がなにかだいそれたことをしている気がして、少し怖くなった。


仕事が終わってから、ぼくは、まっすぐ自宅へ帰った。それから、コンピュータを立ち上げて、カモノハシ報告の案を箇条書きにしてみた。

サラリーマンは、絶滅危惧種かもしれない

グローバル経済の中で、サラリーマンは、どう生き残っていけばいいのだろうか。

AIの発達が、古い仕事をどんどん、破壊していくのではないか?

宇宙産業を、会社の業務に入れたらどうだろう。

これからは、非正規社員が増えるのではないか?

一体、会社に本当に必要な人間は、どれぐらいいるのだろうか?


箇条書きにしてみると、なにを書いていけばいいか、見えてきた。ぼくは、さっそく企画書を書き始めた。

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