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神様になった  作者: 小原河童
領主代理編
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スカウト

瑠璃達が食堂に戻ると執事のイリスが瑠璃達の帰りを待っていた。

瑠璃はちょうど良いと思い、イリスにサンランドにつけた執事ザンドバルについて聞いてみた。

ダメもとで聞いた瑠璃の予想通りイリスは何も知らなかったし、ファンスも知らないだろうと話した。

イリスを前にして、これから邸についてはゴズが説明しますと、瑠璃が言う。

「しばらくの間、あなた方にしてもらう事は何もありません。

私が週に一度こちらへ来ますから、その時にやってもらう仕事があれば、それに関わってもらいます。

それから、食材の調達やその他の資材や物資の購入は、面倒でも週に一度私が来ますからその時に話してください。

余程の事がない限りは話は聞きますし実行しますから安心してください。

給金の支払いは、先ほどの瑠璃様から話された通りで、支払う日もあちらに合わせます」と、ゴズが言う。

ゴズとイリスは執務室に私兵を集めてください。

と、瑠璃の指示でゴズは私兵を集めるため執務室へ向かった。

私兵の中で、毒で苦しんでいる者が何人いるのかに、瑠璃は興味がある。

執務室の中は、毒で苦しんでいる者を囲んでただ見ているだけで、私兵に出来る事は何もなかった。

下手に手を貸すなどすると、我が身も同様に毒で苦しむかもと思うと、ただ現状を見守るしかなかったらしい。

瑠璃達が執務室で見たのは、毒で苦しむのは初めに腕輪を外そうとした者以外はいなかった。

「おや、毒で苦しむ部下は放置ですか。

それが賢明な選択ですが、この毒にあなた達が手にする程度のポーションでは効果がありませんから。

既に手首の色が灰色に変わっているという事は、私に逆らった回数は1度や2度ではないのでしょうね。

このままでも、早晩血行不良で手首が千切れ落ちますが、今回だけは無かった事にしましょう」と、言う瑠璃に私兵の皆は安心した。

「さて、皆さんも無駄に苦しむ事がないようにしてくださいね」と、ゴズが言い、瑠璃の指示を待つ。

「イストール魔王を今回だけは許す事にしました。

それで、この屋敷から出て行きたいものは出て行ってもらって構いません。

ただし、腕輪はそのまま付けてもらう事になりますがね」と、瑠璃が言うと皆がここに残ると言い、はじめに言った事に変わりはないと私兵のリーダーらしい中年に片足突っ込んだ様な男が言う。

「同じ私兵という事で、あなた達の中でジューク邸やタニスン邸の私兵に知り合いがいる者はいますか」と、問う瑠璃に、我々は邸の警護が任務でそれ以外の仕事はやっていないので知らない」と答えが返って来た。

「我々は皆イストール魔王国の出身で、他国の者と交流が無い」と、リーダーが話してくれた。

「良く分りました、今のところ仕事は邸の警備という事でお願いします」と、瑠璃が告げる。

「まぁ、出入りとなると、おっと、誰かをやっつけに行く時は、ここの私兵を頼るよりも、ルイネさんやゴズにエレンで事が足りますからね」と、つぶやくのが、私兵に聞かれる。

「あなた達は邸の警護だけお願いします。

あなた達に荒事を手伝ってもらう事はありませんから、これからも安心してください。

ただし、これは執事のイリスに言っておきますが、強引にメイドや女性の私兵に酷いことをすると、その時は理由に関係なく死んでもらいますからね。

死ぬ時は簡単に死ねるとは思わないように、あなた達が今見た毒で苦しむ私兵の姿ですが、あれはまだ序の口ですからね、分かりましたね。

イリスはそのような輩を庇う必要はありませんし、庇うと同罪としますからね。

私が所有する邸は、アースン領主の領令を厳格に順守する事を望みます」と、瑠璃が言う。

「それから、もう1点。

私たちが今関わっている案件が解決すると、健康診断をやります」

「エレンさん、私兵に武器を返してください」と、瑠璃が言うと、執務室のテーブルに武器の山が出来た。

武器の山を見た瑠璃が、アイテムボックスを探してみると、勇者仕様のクレイモア型の大剣の次に各種武器がありそのどれもが素晴らしい出来の物だった。

瑠璃は、武器の山から所有者を聞き、瑠璃が鍛冶の神様が作った武器を与えた。

私兵の皆は一生手にすることが出来ない程高価な武器を神様から直に貰い、皆が喜び瑠璃に感謝した。

その時困ったように執事のイリスが瑠璃に相談を持ち掛けてきた。

「私は主様をどのようにお呼びすればいいのでしょうか」と。

「呼び名に特にこだわりはありませんが、この屋敷で神様と呼ぶのだけは許しません。

そうですね、瑠璃と呼んでください」と瑠璃が言う。

「ではルリ様、先ほどの使用人についてですが、この屋敷から料理人と庭師が出て行ってしまいました」と、イリスが言う。

このイリスの相談は瑠璃も予想外に困った。

「この屋敷の中で、今残る使用人と私兵の中で、料理が出来る者はいないのでしょうか。

ゴズ、使用人と私兵に聞いてみてください」と、ゴズに指示した。

瑠璃は隠れ家にメイドとして雇ってくれと、言った3人に期待したが、出来ないというのだ。

特に、何でもするから、何なら夜の相手まで引き受けると言った美人にお少しだけ期待していたが、結局何もできなかった。

「仕方ありません、料理人と庭師は私が何とかしましょう。

それで、急場しのぎという事であなた達もいい大人なので、料理人が来るまでは自分らで食事は何とかしなさい」と言う。

転移し自室の戻り何気なくルイネに聞いてみた。

ルイネさんは料理が出来ますかと。

「はいルリ様、私はコットン邸で火おこし以外に料理人の仕事も手伝っていましたので、簡単な物なら私は作れます。

しかし、ここのレストランのように凝った美味しい物は作れません」と、ルイネが話してくれた。

ついでにエレンに聞いてみると思ったとおり、食べるのが専門と分かった。

瑠璃は思った。

多少の料理なら短大時代の自炊で作れるし、ルイネもそれなりに料理が出来るのだろうが、問題はそこではない。

神と神の使徒が邸の使用人に料理を作るなど、どう考えても無理があると。

仕方が無いので瑠璃はディガール魔王に告げを出した。

「これからイストール難民について其方に会いに行く故よろしく頼むぞ」と。

ディスプレイで調べるとディガール魔王は、謁見の間にいるという事が分かり、瑠璃達4人は早速転移した。

謁見の間には、宰相のディロンとディガール魔王が瑠璃達を待っていた。

「ルリ様ようこそおいで下さいました。

それで、今日はどの様な御用でしょうか。

と、言うのは、丁度今し方イストール魔王の使いと申す者がやって来まして、明日正式な使者が今回の戦のけじめをつけたいと、本格的に停戦を申し入れに来るそうです」とディロン宰相が話してくれた。

「我々魔族は同族同士で無暗に争うことを良しとせずで、これまでやって来たのですから、今回は一方的に戦を挑まれ、また一方的な停戦と、イストール魔王国に良い様に振り回されていると感じまして、当惑しているのです」と、ディガール魔王も言う。

私はジ・マット公爵邸で話したように、国の事に関りは持ちません。

直接使者に会ってみては如何でしょう。

「今日来た要件は、イストールの難民についてです。

難民を分けがあり6名ほど引き取りたいと、思いまして来ました。

それで、難民に会わせてもらえませんか」と瑠璃が言う。

ディガール魔王と宰相がエレンを見ていたので、瑠璃が紹介した。

「私の使徒について紹介がまだでしたね。

こちらのあなた方からするとおかしな服を着ていると思われるでしょうが、この服は神に仕えるための由緒ある正装です。

そして、この使徒の名はエレンと言い、ルイネ同様に強いですよ。

それから、魔王は既にご存じでしょうが、執事のゴズです。

ゴズは私の使い魔です」と、ディガール魔王とディロン宰相に紹介した。

「私はディガール魔王国で宰相を預かっております、ディロン・ジ・マット公爵と申します。

何時も親父と愚弟がルリ様のお世話になっています」と、ディロンは言い貴族のお辞儀をした。

ゴズとエレンがそれに答えるように、お辞儀をするのだ。

「で、そのよろしければ、分けをお聞かせいただいてもよろしいでしょうか」と、ディガール王が聞いてきた。

「料理人と庭師がいなくなりまして、イストールの難民から補充と考えましてね」

「料理人と庭師が何かルリ様の不興を買うようなことをしでかしたと、言う訳でしょうか」と、驚いたようにディガール魔王が聞いてきた。

「まぁ、黙っていても何時かはわかる事ですから、それに、いい関係をこの先も続けたいので話しましょう。

実は私が就けたナルディア新領主を追い落として、その後釜を狙う輩がいまして、神である私が据えたアースン・ナルディアの命を狙う、その手引きをしていた者から話を聞き、その大元がイストール魔王だったのです。

そこで、数刻前にイストール魔王と現存する配下を殲滅しにイストール魔王のところに参りましたの。

そこで、興味深い話を聞きまして、ついでにナルディア領にあるイストール魔王国の邸を貰いました。

それで料理人と庭師が必要になったのです」。

「そうでしたか、料理人は何人必要でしょうか」と、聞いてきたのは、ディロン宰相だった。

「ゴズ」と瑠璃が言うと、ゴズが3名もいれば今は十分でしょう。

それと、庭師は2名で良いと思います、瑠璃様と、ゴズが必要な人数を言う。

「その料理人ですが、年齢とか性別にこだわりがあるのでしょうか」とディロンが聞いてくる。

「私としては、それらに拘りはありませんが、人柄の良い人を選びたいと思います」

そのやり取りを聞いていたディガール魔王が、ディロンに目配せをする。

「承知しました」と宰相が言い、「それでは、我々が採用を考えていた者の中からお選びください」と、宰相が言い、料理人を連れて来るよう指示を出した。

「待て、庭師も呼べ」と宰相が付け加える。

「それで、わし等はルリ様と一緒に食事をしたいのだが、特にルイネ殿には是非に」と、ディガール魔王とディロン宰相が言い出した。

「ルイネさん如何でしょう。

きっと楽しい夕食になるでしょうから」と瑠璃が言い、ルイネは素直に了解した。

この瑠璃の答えにディガール王とディロン宰相は喜び、夕食に支度を急がせるよう指示を出した。

この一連のやり取りに驚いたのがエレンだ。

エレンは思った。

この前ルリ様が仰っていた事にだ。

確かに、私兵や用心棒だけを相手にするのではなく、一国の王様や宰相とのやり取りに驚くと共に、ここでのルイネさんの人気が凄いのだと。

暫くすると謁見の間に、18人の料理人と12人の庭師がやって来た。

「この者たちはいずれも、職業が料理人で料理に関するスキルを持ち、スキルは既に完成している者たちです」と、ディロン宰相が言う。

皆さま初めまして、私は瑠璃という者です。

こちらの魔王様とは懇意にさせてもらっています。

今日は、私の邸で料理人をやってもらうために、魔王様にお願いに来ました。

全員雇えればいいのですが、邸は宮殿程大きくないので3名ほどです。

私に仕えても良いと言われる者は残って、そうでない者はこの場を去ってください。

18名全員が残ったのに瑠璃は驚いたが、その中で瑠璃の元居た世界のイメージで、ほどほどに太った中年に差し掛かる男を2人と将来性を買い少女を1人採用した。

庭師も瑠璃は元居た世界の造園士のイメージで庭師は老人1人と2人の中年の頑丈な体の持ち主の男を選んだ。

瑠璃がゴズに目配せすると、ゴズは瑠璃が選んだ者たちに告げた。

「皆様、主を選んでいただき本当にありがとうございます。

当邸への出立は今夜とします。

それまでに、各自身支度をお願いします」と、告げた。

瑠璃もそれに頷き同意する。

高評価をいただきました、本当に嬉しいです。

嬉しくて、嬉しくてありがとうございます。


面白かったとか続きが気になると感じた方々は高評価よろしくお願いします。

高評価をいただくと私はものすごく喜びますしやる気もがぜん出てきます。

出来れば高評価もお願いします。


引き続き宜しければブックマークもお願いします。

お願いばかりで本当に申し訳ないのですがお願いです。


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