破壊神の仕事・9
みんなぁ~!!
今日も来てくれたありがとうぉ~♪
楽しんでってねぇ~!
元気になったヨウコさんに、宿へ案内してくれますかと、言うルイネに、宿は昼食を食べたレストランに併設された、いや宿にレストランが併設されているというのが正しいのでしょう。
あのレストランの隣が、今日の宿になりますから。
私が宿代10日分を既に前払いしていますからと、ルネが言ってくれた。
そのホテルは昼食をとったレストランを高台から見下ろす位置に建つ白い素敵な外見にアニタもオリビアも感激した。
改めて見降ろすと、レストランの大きさが良く分ったが、その大部分は小屋の様で地面が砂地なのが面白い。
ルイネ達に用意された部屋から見える景色が素晴らしく、所謂オーシャンビューは当たり前で、遥か遠くに雪を被った高い山に反対側は窓から直ぐ下は切り立った崖に波が打ち寄せて、その先は大海原が広がっていた。
この部屋もスイートで、寝室は4部屋に応接室にリビングがあるが、どれもが意匠に凝ったもので、落ち着いた薄茶色系の色で床の絨毯から統一され、各部屋を飾る小物に至るまで素晴らしく、ルイネは大満足だ。
「こちらの世界の部屋はどれもこの様な贅沢な作りになっているのでしょうか、私は何度か王宮に行っていますがこれ程の物は未だに見た事が無いです」と、オリビアが感激してくれた。
「何となくですが、昨日泊ったロイヤルスターライトホテルよりもこちらが豪華と思います」と、アニタも感想を話した。
「これは、宿を探してくれたルネとヨウコさんに感謝ですね。
私もこの宿が気に入りました」と、ルイネが言うのを聞きヨウコさんが大喜びなのだ。
「ここは各部屋に温泉というものが付いているそうですから、先ずは見ては如何でしょうか」と、言うルネに付いてテラス奥に観に行くと、不思議な臭いと共に、湯気があがる池の様な物が見えた。
これは風呂なのでしょうね。
それは何となく分かるのですが、この変な臭いが気になりますと、アニタが言い出した。
岩で囲まれた中にも大きな岩が二つある大きな風呂は、温水が吹き出ているところをルイネが見て納得した。
臭いの元はこれでしょう。
と、言い薄い若葉色をした物を少し砕いて手に取って匂いを嗅いでみたところ、見ても分かるように硫黄の結晶が、所謂湯の華が水口に付着していた。
「これは良いです、ルイネ様食後に入ってみませんか」と、オリビアが言い出しアニタも賛成した。
不思議に思ったヨウコさんが「そう言えば、宿に予約を入れた時はそこそこの人がいましたが、此処へ来てから誰もみませんね」と、独り言のように呟いた。
「ルイネ様本当に申し訳ありません、どうかお許しください。
2百万ビンを前払いしたのですが、そのお金を持ってホテルの者は逃げ出したようです。
この地で宿を見つけるよう指示した私ですから、ルネもヨウコさんも気にする事はありませんから。
もう少しだけ待っても誰も来ない様なら、テラスに出て私が食材を提供しますから、それでバーベキューをしましょう。
ルイネの提案に誰もが喜び、オリビアが食材を心配し始めた。
「何も心配は要りません大丈夫ですから、アニタとオリビアが買い物をしている間に、私も十分買い込んでいますからね」と、ルイネが言うと「何も心配は要りませんし、アニタもオリビアが買ったお土産の心配は要りません。
ルイネお嬢様が店二件の売り物全てを買われていますからね」と、ヨウコさんが説明をしたら、アニタもオリビアも呆れていた。
「あっ、チョット待ってください。
肝心な調味料が無いのでここはやはりレストランに行きましょう。
それから、まだ時間的に間に合うなら他所に泊まるもの良いでしょうから、今から戦争に関わっていない国へ行きましょう」と、ルイネが言いでした。
ルイネの提案に誰も反対する者がいないので直ぐに決まった。
ルイネは暫く探していたが、良い国が見つかりましたから今から行きましょうと、言い転移した先は馴染みのある建物が並ぶ景色に見えた。
この国の都広場には神の像が誰からも良く見える様に建っていた。
その周りは緑が茂り公園になっている様で、とても良い雰囲気の中で多くのカップルが愛を囁いているのが良く見えた。
「あのこの国はおかしくないでしょうか。
あの様に男女が公衆の目の前で口づけをしています」と、オリビアが赤くなっていた。
オリビアは貴族女性の嗜みとして夜の営みについてアリアから詳しく話は聞いていたが、実際にその遥か先までやっているカップル達の行為を見ると想像したロマンチックなものと違い、気持ち悪くもあり恥ずかしさで一杯になった。
アニタの場合は性奴隷にされた経験で、下のカップルがする事はその先まで容易に想像できたが、自身は半ば拷問の様な事まで普通に強制されたのと違い、オリビア程ではなかったが、恥ずかしそうにしているから、ルネとヨウコさんにレストランと宿を探してもらう指示を出した。
日中からあの様な破廉恥な行為はしないと思いますが、夕暮れになるとここは良い場所に変わるのでしょうねと、ルイネが思った事を話した。
夢中でやっているカップル達に気配は分らなくても、上空から見下ろしているルイネ達からすると、口づけよりもさらに先に進んでいるカップルも多く、さすがにアニタも恥ずかしがってオリビアと一緒に空を観ていたが、時々下でくり広げるカップルの行為が気になる様子だ。
ルイネ自身もとんでもない国へやって来たと思い、ルネとヨウコさんを呼び戻そうとした時は既に遅く、いい笑顔でルネとヨウコさんが帰って来た。
「お待たせしました、ルイネお嬢様に相応しいレストランを見つけ宿も確保してまいりました」と、言い下で繰り広げられる行為をヨウコさんが面白そうに見ている。
お嬢様止めさせましょうかと、ルイネに指示を問いはしたがヨウコさんが何かしたところ、はじめは本格的な行為をするカップルに、次はそれに近い行為を繰り広げるカップル達が、突然喧嘩をはじめそれが度が過ぎた大声での罵り合いに発展して、そして全てのカップルに別れを齎した。
その様子をヨウコさんが観て満足気に微笑み、アニタとオリビアはヨウコさんが何をしたのか分らないままで、突然の事に呆れていた。
ルネの転移で案内されたところは、石造りの立派な門を潜ると豊かな緑に覆われた見事な庭園を通り抜けると、アニタもオリビアも親しみが持てる造りの建物に安心できたが、ホールへ入ると中はルーデジア王宮よりも遥かに豪華な調度品が無造作に置かれている中で、身なりの良い、まさに紳士と淑女といった者たちがソファーで食事の事や戦争に付いて会談していた。
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