領主ロイン・ダルトン子爵
みんなぁ~!!
今日も来てくれたありがとうぉ~♪
楽しんでってねぇ~!
毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
最近私のPC、年代物なんですが、ファンの音が凄いですから。
特に作業中に音楽をかけると、もう騒音ですね。
お体ご自愛くださいませ
思った様にそこにロイン・ダルトンは居なかった。
執務室はダルトンの性格を表しているのか、派手な調度品は無いが、その素材はどれもが贅沢なものばかりだ。
机に置いてあるベルを鳴らすとメイドが息を切らせて入って来た。
おはようございます、あなたは急いでここへロイン・ダルトンを呼びなさいと、言うヨウコさんに了解し直ぐに呼んでくると部屋を出て行った。
ヨウコさんがイライラする間もなく、ロイン・ダルトンが執事を連れて執務室に入って来た。
ダルトンを観たルイネは、兄のグレイによく似ていると感じた。
そして、ヨウコさんと言うとヨウコさんが場を仕切ってくれた。
「お前等は誰だ、わしの邸に勝手に上がり込んで生きて帰れると思うなよ」と、最近聞き慣れてセリフを今朝も聞く事が出来た。
「控えろ、貴様はこの御方が誰か知っているのか、この大馬鹿者めが。
此方においでのルイネお嬢様は神様だぞ、神様の御前である、控えろ」と、ヨウコさんがおかしなことを言ったが、聞かなかった事にルイネはした。
「はぁ?何が神様だ」と、言ったグレイは「あっ!」と、大きく声を出した。
次の瞬間はルイネの前に来て跪いて祈り出した。
それを棒立ちで見ている執事に「お前何をしている。
神様の御前だぞ、わしを真似てお前も祈れ」と、言うので執事が驚いていた。
それから執事も、ロイン同等に祈り出した。
これまでになく長く続く忍耐の時間についにルイネが耐えられなくなり、ヨウコさんと、言いヨウコさんに指示した。
「ルイネお嬢様から許しが出ました。
あなたの兄を私達が捕まえています。
あなたの兄グレイはナルディ市の闇市に来ていました。
話しを聞いてみると、あなたの領ではナルディア領から娘が攫われてくるのを奴隷商が待っているとか。
良いですか、あなたは社交界がもうすぐ終わりますが、領地に帰ると領内に攫われて来たナルディア領の少女をもれなく探し出し、あなたの邸に集めなさい。
私達が少女を連れ帰りますから、初回は最低でも20人は回収しなさい。
初回の回収までの猶予は47日にします。
それまでに最低でも20人以上は頼みますよ。
それともう1点は、今後はナルディア領から奴隷として売られてくる少女については、ハッキリと奴隷として売られた少女以外は扱わない様、領内の奴隷商に領令として通達を出しなさい。
以上ですが宜しいですね」と言うヨウコさんの話を黙って聞いていたロインが聞いてきた。
「その言われる事は良く分りましたが、それで一つ質問があります。
最初の少女については47日目ですから分かりますが、それ以降の連絡方法が分かりません」と言うロインに今度はルイネが答えた。
「その質問には私が答えましょう。
私にあなたの連絡要りません。
ある程度、そうですね。
少なくても10人集まれば、私が今の様に来て少女を連れ帰りますから。
それで期間ですが、遅くても春迄には全て終わらせるよう、ロインは少女探しに励みなさい」
では、あなたはこちらの書類をよく読み署名と血判を押しなさい。
これは、あなたと神様との間の契約書ですからねと、言いルネが書類をロインに渡した。
ロイン・ダルトンはルネから渡された書類を読んでいたが、途中から震えだした。
その顔が真っ青で、執事が心配して駆け寄りルネが渡した契約書を読み始めたが、同様に青くなり震えだした。
「こ、これは一体何だ」と、怒鳴りだしたがルネが言う。
「何だと言われましても、あなたとこちらのルイネ様との契約書です。
その様子は端々迄読まれたようなので、後は署名と血判だけですね。
さぁ、署名をしなさい」と、ルネが詰め寄った。
「この契約書はルイネお嬢様の善意です。
契約を結ばないのは勝手ですが、その時はあなたの家族は契約書の中段に書いてあるように、某所で餌になってもらう迄ですから」と、ヨウコさんが話して聞かせた。
ルイネお嬢様、ロイン・ダルトン子爵は契約は結ばないと言う事のようですから、これから直接ダルトン領へ行き領民に話しましょう。
此方も47日の猶予が有れば十分と思いますからと、ヨウコさんが言う。
「分かりました、あなたの家族は本当に残念ですが、王都から領に帰るのが最後の旅ですね。
せいぜい楽しんでくださいね」と、言いルイネ達は転移してダルトン領主の邸の上空から、ルイネが全領民に聞こえるよう話した。
「ダルトン領も我々で少女の回収ですね。
私はこの丁度いい忙しさが心地よいですから」とヨウコさんが言い出した。
少し前から思っていたのですが、ヨウコさんはせっかちなのですね、と言うルイネにヨウコさんは、私はそれ程でもないと思いますけどと、訳の分からない答えに、ルイネはせっかちだと確信できた。
中途半端に昼までに終わってしまいましたと、ルネが呟いた。
確かに中途半端にロイン・ダルトン伯爵の件は一応片が付いた。
「ルイネ様、コロンの邸の地下牢に居る兄は如何しましょうか」と、ルネが聞いてきた。
「私達の方針は決まったので、ダルトン領へ返しても良いと思います。
それで、デクスター・ギドリンは牢から出せませんが、今は牢を空ける事を優先するのが良いかと思います」と、ヨウコさんが進言した。
「そうですね、取り敢えずはグレイはダルトン領主の館に送り届けてやりましょう」と、ルイネが言い決まった。
コロンの邸の地下牢でグレイにダルトン領へ返してやるとヨウコさんが話すと、グレイは本当に良いのかと喜んだ。
次はブルースの番ですら、ブルースさんは昼からにしましょうかと、言うのが聞こえブルースも喜んだ。
この話が聞こえたようで、デクスター・ギドリンが私の番は何時なのか教えて欲しいと言い出した。
「あなたは領主様が王都からお戻りになるまでは此処に居てもらいます。
まぁ、此処から出る事は出来ても、直ぐに他の牢へ直行はまだ程度が良いと思いますね」と、ヨウコさんが言うとデクスターは、「何でもするから助けて欲しい。
そうだ金だ、金をやろう」と言い出した。
これに対してルネが「あなたが持つ端金に興味はありませんから。
私達はルイネ様から王国が持つ金よりもはるかに多くのお金をもらっていますから」
「それなら、私の娘を差し出すから、これでどうだ。
自慢ではないが私の娘は凄い美人だぞ」と言い出した。
「申し訳ないが、ナルディ市で美人は衛兵班長のアンとエステですね。
それから、セレスさんと後はエレンも大そうな美人ですが、あなたの自慢の娘は聞いた事がないですね。
つでですがナルディ市で一番可愛いのは、こちらのルイネお嬢様ですけど」と、今度はヨウコさんが言った。
「あのヨウコさん、私の事はいいですから」と、ルイネは言うとヨウコさんは「大変申し訳ありません。
つい勢いで口が滑ってしまいました」と、謝罪にならない謝罪を言い出した。
「確かにルイネお嬢様は可愛いな。
そのもう少し、後10年すれば美人になる」と、断言するグレイを連れて、ロイン・ダルトン子爵の館の前に転移した。
「おぉこれは素晴らしい。
神様は本当におられたのだな。
私の不躾な態度をどうかお許しください」と、跪き祈り出すグレイを警備する私兵が観ていた。
「お前は一体何者だ」と、私兵の1人がルイネを指さし怒鳴りだした。
「おいお前、ルイネ様に指差しとはいい度胸だな。
お前等も先ほどの声は聞こえただろう。
ダルトン領はこの先は燃えて跡形も無くなるから、今は問題にしませんがその時を震えて待つのが良いでしょう」と、ルネが言い出した。
「あのそれは一体どう言う事でしょうか。
私は神様の許可でダルトン領へ帰って来たのですが」と、グレイが不思議そうに聞いてきた。
「領主が私達が提示した契約書を読んではいたが、神様と契約を結ぶのを止めましたから、ダルトン領は王都から領主が帰ってから、47日後にルイネお嬢様が裁きを下されます」と、ヨウコさんが話した。
普通は青くなって震えだすところが、グレイは実に堂々としてヨウコさんに聞いた。
「まだその契約書とやらが有るなら是非私に見せて欲しいです」
「それは構いませんが、それを見てどうされます。
あなたは領主ではないので、あなたに私達の提示する事が実現できるとは思えませんね」と、ルネは言うが契約書を出して見せた。
隅々まで読んだようでグレイは呆れた。
「なぜ、弟は神様との契約を結ばなかったのだろう。
その、私が署名し血判を押しても無駄でしょうか」と、グレイが言い出した。
「はい、無駄ですね。
領主でも何でもないあなたに何が出来ると言うのですか。
既に領民にルイネお嬢様が直に話されていますから、今はその結果待ちです。
最悪の場合はあなたも此処で終わりますから、あなたを邸に帰したのです。
断っておきますが、既にあなたもそこの私兵もナルディア領から攫われ無理やり性奴隷にされた少女に関係した者は、ダルトン領から出る事は出来ませんから。
それがあなたへの罰です」と、ヨウコさんが話して聞かせた。
ルイネお嬢様昼食の時間が来ました。
御屋敷へ帰りましょうと、ヨウコさんが言うのでグレイの目の前で転移して遺産の庭に帰って来た。
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