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神様になった  作者: 小原河童
領主代理編
189/498

餓鬼

みんなぁ~!!

今日も来てくれたありがとうぉ~♪


今回はアレな内容を多く含みます。


楽しんでってねぇ~!!!

転移先はカリック王宮、ニーベル・カリクソン12世が今居る私室だった。

ニーベルよ、其方に聞きたい事が出来た故に、其方の私室に来たのじゃと、瑠璃が言うと、ニーベル・カリクソン12世は瑠璃の前で跪いた。


ルイネとエレンは王様の頭の王冠をはじめ、その宝石が光り輝く王冠を間近で見る事が出来、少しの間だけ感動した。

少しの間だけというのは、王冠の内側から見える頭に髪の毛が無かったからだ。

頭の天辺だけ禿げているのが、瑠璃は河童の頭の皿はこんな感じなのかと思うと可笑しくなった。

「これは神様良くいらっしゃいました。

それで、私に何か御用でしょうか」と、聞いてきたニーベル・カリクソン12世は、若いころは相当にモテたと思うその容姿に、今は残念なのが頭の天辺が禿げだ。

スタイルに服のセンスは申し分ないので余計に残念だ。

「其方は聞いたところでは、自由都市国家連合に攻め入ると言う事だが、それは本当の事なのか」

「はい、わが国の未来を背負って立つ大事な少年少女を、今掴んでいるだけでも500人以上誘拐していますから。

わが国の国民を500人以上も誘拐というより拉致したことは、わが国に攻め入ったと同様で、断じて許せません。

どうか神様、私の胸の内をご理解ください」

儂はな、其方に無駄な事をさせたくないと思い、其方の私室に参ったのだ。

其方にヨハンの国を通過する手段はあるのか。

ヨハンが了解して自由都市国家連合に入る事が出来ても、其方は無駄な行軍をするだけだからな。

神様それは一体どういう事でしょう。

私に自由都市国家連合攻めを諦めろと仰るのでしょうか。

神様の指示でも聞けない事がありますと、ニーベル・カリクソン12世が毅然と言う。


まぁ落ち着け、儂はただ其方に無駄に国力を消費して欲しくないだけじゃ。

実はな、其方の国同様にルーデジア王国ナルディア領でも同様の事件が起き、儂は今ルーディジア王国ナルディア領に住んでいるのだが、間近に誘拐事件を目撃してもおる。

儂を怒らせた自由都市国家連合に今儂が罰を与えておるのじゃ。

「神様、その罰とは何でしょうか」と、不満そうにニーベル・カリクソン12世が聞く。

それはな、コークリーズ王国との国境を雷と雨で封鎖し、水攻めをしているのじゃ。

1か月は雨が降りや止まん様にしたから、残り凡10日はまだ雨が降り続くぞ。

自由都市国家連合の奴らも今は食料に困り、お互いが食い合いをしているところだ。

その餓鬼の中へあえて行く事は無いぞと、瑠璃が言う。

信じられんとニーベル・カリクソンが言う。

そうか、では見せてやってもよいぞ。


それともう一つ、其方のところの間者がナルディア領主の館に居ったが、分けを聞かせてもらおうかと、瑠璃が言うと瑠璃の体から陽炎の様なものが立ち上り、瑠璃の体がブレて見えている。

まぁ、問題は片付いた故今回は控えるが、其方がするナルディア領主への過ぎた情報収集を儂が見つけると、どこぞの王都同様にカリードは消滅すると思えよ。

と、言った時は、何時もの瑠璃の体からほのかに漂う薄い黄金色の光を纏っていた。

良いな、ニーベルよと、瑠璃が言う。


ニーベル・カリクソン12世は瑠璃の怒りを感じ、跪いた体中から冷や汗を流していた。

床の紺色の絨毯にその汗が雫となって落ちて銅貨大のシミを作っている。

「ルリ様、どうかお許しください。

私が派遣している貴族は即刻引き上げさせますから、これでお許していただけませんか」と、ニーベル・カリクソン12世は瑠璃に懇願する。

まぁ、今回の事は良いでしょう。

普通にナルディア領内で行う情報収集は構いませんが、領主と領主の邸に手を出すと、王宮からお前と家族を儂は逃がさんからな。

その上で王宮を中心に国中に地震を起こすか、イストファンを焼き尽くした火の玉を国中にばら撒こうかと、瑠璃が脅すとニーベル・カリクソン12世は瑠璃に縋り付き許しを請う、その必死さを「神に逆らう愚か者よ」と、ルイネとエレンは思った。


ところでニーベルよ、ここでは儂ら客に茶の1杯も出さんのかと、瑠璃が言うのが面白いとエレンが思った。

ルイネは初めてベルンテ公爵邸に行った時の事を思い出した。


すると、「ねぇルイネさんにエレン、客に茶の1杯も出さないとは、私は本当に無礼と思いますけど」と瑠璃が言うと、ルイネは先ほど自身が思い出した事と同じ事に苦笑した。

しかしベルンテ公爵邸の時と違い、瑠璃は美味しいお菓子も出さなければお茶の出さなかった。

その代わり瑠璃は良い物を見せてやろうと言い、ニーベルを連れて自由都市国家連合上空に転移した。


「お前はここが何処かわかるか。

ここは自由都市国家連合パズ議会堂の上空だ。

見て分るように今は、奴らが自慢した議会堂は儂の水攻めで水の中だ」

この前来たときよりも一段と水が澄み、水中がよく見えルイネもエレンもその違いに驚いた。


次はサリアス市国役所上空に転移してきた。

ここも同様に、自慢の役所は水中に見る事が出来、パズ同様に不気味なほどの静けさのなかで雨音だけが聞こえる、ニーベルは興味深く見ている。


次はバルサス市国上空に転移したが、ここも同様で水中に沈む役所と商会の大店などの水中の建物を見るだけで、この前と違い水中に浮かぶ死体も既に無く、それが余計に不気味さを感じさせるものとなっていた。

今まで何もない所を見てきましたから、今度はサウルセン市国へ行ってみましょうか。

きっと面白いものが見えると思いますよと、言う瑠璃の言葉に興味が出て来たニーベルだが、ニーベルはこの世で地獄を見る事になる。


サウルセン市国上空に来ると、ルイネが「ルリ様、ここは前に来た時と同じように、水没はは免れていますね」と、不満そうに話した。


「そうですね、やはりサウルセンは国全体に傾斜が付いていますから、降る雨も直ぐに流れてしまうのですね」と、瑠璃が話している。

突然「ルリ様、あそこで何かしている人たちがいます」と、エレンが話し、ニーベルもエレン同様に気が付いていたが、街中の通りで雨の中でボロを纏い痩せ細った1人を7人の集団が襲っていた。

その7人も同様にボロを着て痩せ細っているが、襲われている人と同じで、髪が抜け落ち下腹だけが異常に出ている、明らかに飢餓からくる慢性的な空腹状態が体に変化をもたらしているようだ。


見ていると直ぐに決着が付き、器用にもいだ腕と足を関節ごとに細かく分け降る雨水で血を洗い流し、つい先ほどまで腕だった物や足だった物を生のままかぶりつき食べ始めた。


一連の手際の良さにルイネとエレンにニーベルは感心した。

次は胴体だが、ここでまた7人に中で胴体をめぐり争いになり、この争いの中で負け負傷した者が次の食料候補になると、瑠璃をはじめ誰もが予想できた。

それを何処かで隠れて見ていた者らが襲い掛かり、15人ほどの醜い乱闘がはじまった。


一連の衝撃行動を見たニーベルは、気分が悪くなり四つん這いになり盛大に嘔吐した。

それも何度も何度もだ。

既に昼食は完全に消化された状態で、出てくる物は強烈に酸っぱい胃液だけだが、何度も何度も吐いた為に、逆流する胃酸の影響で食道から声帯を焼き、喉の調子が少し悪くなってきた。

ニーベルには少し刺激が強すぎましたかと、微笑んでルイネとエレンを見ると2人は、青い顔をしているニーベルを気の毒そうに見下ろしていたが、ボソッとエレンがつぶやいた。


「カリック王国は焼くよりもこの水攻めが良いのかも」と、これを聞いたニーベルは決してこの先はどのような不公平な事が起ころうと、国の存続が一番大事、神に逆らう事はしないと、強く心に刻み付けた。


「ここに活きのいい餌を投げ入れてやると、餓鬼がどの様な反応を見せてくれるかが今から楽しみです」と、瑠璃が話し、ルイネとエレンに向けて微笑んでいる。

刺激が少し強すぎたようですから、ヌネバ市国に行くよりニーベルの私室に戻りましょうかと、ルイネとエレンに聞いた。

2人は折角だからヌネバ市国にも行きましょうと、いい笑顔で話すので、瑠璃は応えた。


そして、ヌネバ市国上空に来て無人と思える周辺をみていると、ルイネが「ルリ様、エレン、あれを見て!」と、大声で指差した通りの広場に、人相が変わりすぎた市国長のジュースがいた。

「まぁ、ルイネはあれが良くジュースと分りましたね」と、瑠璃は感心するし、エレンは、ジュースの肉付きが良かった丸い赤ら顔を覚えていたが、今のジュースは土気色の肌に頬がこけ細長い顔に変わり、その代わり様にビックリしていた。

あのジュースの隣に居る男がこの前、「お前はわしの食料じゃ、とか言って私に切りかかってきましたから」と、ルイネが話した。

ジュースとルイネに切りかかった男も例外なく人を食っていた。

「ようジュースよ、お前はまだ健在なようだな。

この前からお前は儂に感謝の一つもしないが、儂は寛大だからな。

この雨が止むとお前に活きのいい食い応えがある食料をやろう。

それまで息災で暮らせよ、さらばじゃ」と言い転移してニーベルの私室の戻った。


どうじゃ、今見せたのが自由都市国家連合じゃ。

お前も現状が良く分ったと思うが、それでも自由都市国家連合に向け進軍するなら好きにすると良い。

お前も知ってのとおり、コークリーズ国王の了解も要るし、あそこは恐ろしく寒いから無駄に兵を消費するだけと儂は思うぞと、瑠璃が話した。


そして、ニーベルに向けて瑠璃が言う。

ここは本当に無礼な国ですね。

儂らが帰るとお茶の1杯は用意してあるかと少しは期待したが、神である私に対し、この無礼な国に用はないから帰りましょう。

ニーベルよ、お前はこの先国の安寧を願うのなら、決してナルディア領主へ過剰な干渉は一切控える事じゃ。

儂が知るとお前の国を即座に亡ぼすからなと、言いニーベルの目の前で消えた。


瑠璃達が消えたその後になってニーベルはやっと冷静に考える事が出来るようになった。

それでも、何故ルリ様がカリック王国に激怒している事が、さっぱりわからなかった。


ただ分っている事は、まず一つ、ナルディア領主に絶対に近づいてはいけない。

近づかないなら、ルリ様に知れる事はまずないからだ。

それから、ルリ様はこうも言われていた。

ナルディア領内での情報収集はやっても構わないと。

と、言う事は、領主の館にわしの知らないところで、確かルリ様は間者がいたと話されたが、誰が派遣したのだろうかと考え思い出そうとするが、全くわからなかった。

面白かったとか続きが凄く気になると感じた方々は高評価、下にある☆☆☆☆☆を★★★★★と、こんな感じにお願いします。


引き続き宜しければブックマークもお願いします。

お願いばかりで本当に申し訳ないのですがお願いです。

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