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神様になった  作者: 小原河童
領主代理編
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孫娘

みんなぁ~!!

今日も来てくれたありがとうぉ~♪


昨日はブックマークをいただき本当に嬉しいです。

ありがとうございます。


今日で一応国王とアースンの話は終わります。


楽しんでってねぇ~!!!

ルリ様、私はこの人が許せません、マクネルとフント同様に生き地獄を見せてやりたいですと、ジョージの話を遮った。

まぁ、まぁ、アースンが怒りたい気持ちは本当に良く分りますよ。

今はまだ我慢してくださいね、決して悪いようにはしませんからねと、瑠璃が言う。

瑠璃がジョージ6世に続きを促すと、わしの代でギルドの全てを手に入れて、ルーデジアを世界最強国家にする事がわしの望みだったが、思わぬ邪魔が出て来た。

それがルリ様だ。

フントの馬鹿が素早くアースンを始末すればよかったものを、あの馬鹿が面白おかしく遊ぶから、結局ルリ様に知られてしまったのが失敗の元だと、ジョージが話して終わった。


ナルディ市のスラム街に入れた王国軍兵士の説明がまだ済んでいないぞ、お前は心底儂を甘く見ているようだな。

もも申し訳ありません、本当に忘れていました、このとおりですと、片腕で器用に瑠璃にすがり付くジョージ6世をアースンは憎々しく見下ろしていた。

あの者等には、アースンが王都に向かいその留守を狙い、ナルディ市をスラム住民を使い暴動を起こそうと暴動を狙った者です。

その後はナルディア領を王国の直轄地にする狙いでした。


それにしても、若葉の朝露亭がお前の情報収集源とは良い所に目を付けたな。

儂も騙されるところじゃったが、オーナーに据えた者はお前の人選ミスだったな。

それともあの人選は、そこの蛙の人選かと、瑠璃が思いがけない事を言った。

その体中にイボイボを付けた不気味な蛙は、つぶらな瞳を瑠璃達へ向け見つめている。


それは本当なのですかと、聞いたのはルイネだったが、エレンもアースンも皆が瑠璃の言うことに驚いた。

あれはナルディア領主を監視のための良く出来た偽装工作ですよ。

泊客を装った情報収集の貴族に、王宮との連絡員が大店の商会主と全てが王宮の回し者ですからねと、話すと皆呆れていた。

瑠璃がルイネに話す。


ルイネさんは気が付きませんでした。

あの貴族達ですよ、何時までも同じ顔触れでしたからね、人数を多くしてごまかそうとしても、私にはいつもの同じ顔が本当に鬱陶しく感じましたからね。

他所でも同じことをしているなら、頻繁に貴族の入れ替えを考えなさいと、瑠璃が言う事を聞き、やっとルイネも合点がいったようだ。

と、言う事のようですが、アースンはこの先どう行動しますか。


こんな人、私はあの時、引き返していればと思うと本当に残念です。

知らなくて良い事を知ってしまいましたから、でも良く分りました。

ルリ様、私は引き返したいと思います。

それから、私はサンランドと同様にこれから先は社交界は一切出ませんから。

あのクズのサンランドでも王宮への対処はある意味正しかったのかもしれませんね。

同じ出るなら、他国にしたいと思います。

これからはルーデジア王国に縛られず自由に領の経営を行いたいと思いますから、この先王国へはただの1イェンの税も払いません。

私の方から領地の拡張はしませんが、この先ナルディア領へ王国が兵を向けると知ると、領軍で迎え撃ち滅ぼします。

その時は私にルリ様の力をお貸しください。

僅かな血の繋がりを期待した私が本当の大馬鹿者の世間知らずでしたと、アースンは言い泣き出した。


最後に御婆様に一目会いたかったが、これも仕方ありませんね。

その場が凍り付いたような不思議な沈黙が訪れた。

しばし誰もが無言のなか、ルイネに縋りアースンの啜り上げる泣き声だけが響き、時間だけが過ぎて行った。


おい、ジョージよ、お前は外孫であるアースンが本当に可愛くないのか。

今アースンが言った事はルーデジアから一切の縁を切り独立すると言う事だが、お前は本当にそれで良いのか。

血の繋がりのある者でも時と場合によっては、処刑しなければならない事は儂も良く分るが、今回お前がやろうとした事はお前の狂った野心がそうさせるだけで、お前が自らの手で世界最強の国を作り上げれば、その孫がギルドを持ってこの世界を支配すると考えれば、お前はやらなくても良い事に手を出し、大事な息子を2人死なせたことになるのだがな。


2人の王子も大馬鹿者だが、それに輪をかけた大馬鹿者がお前という事だな。

馬鹿息子と優秀な外孫迄失うお前は、ここに居る使徒の皆も儂と同様に考えると思うぞ。

特にケリー妃はお前の狂った野心が原因で、アースンから縁を切られたと知るとお前をどの様に思う事やら、アースンが知らせるよりも先にお前が話せよ。

ケリー妃はアースンが新領主となって家臣を連れ遠路遥々やって来るのを心待ちにしているのではないのか、違うのかと、瑠璃がジョージ6世に話し終わると、また長い沈黙の中アースンの泣き声だけが聞こえている。


そうだ、そうだった。

今回の事は全てがわしの責任だ、わしが全てを企て王子2人を失ったのだから、わしは本当に大馬鹿者だ。

今は可愛い孫迄失おうとしている。

アースンよ、この大馬鹿者をどうか許してはくれないだろうか。

今ルリ様に言われ、本当に目が覚めた思いがする。

なんと馬鹿な真似をしたものか、可愛い外孫まで失うところだったのだ。

アースンよ、どうかこの馬鹿なわしを許してはくれないか、わしはこの先多くは望まない。

ただ、今回の様に年に一度だけで良いから、わしとケリーに顔を見せに来てくれるだけで良いから、本当に済まん事をした。

それに気づかせてもらったルリ様には本当に感謝申し上げます。

わしも父から呪文のように冒険者ギルドを手中に収めるようにと、言われ続けてきたが、今ルリ様に諭され冷静になって考えると、大事な子に孫迄失うところだった事に、今ようやく気付かせてもらったと、泣きながらジョージ6世がアースンに跪き頼んでいる。


ルイネに縋るアースンに、ルイネの声がネットワークを介して瑠璃に聞こえて来た。

「ねぇアースン、王様の悪事だけどなかった事には出来ないかも知れないけど、身寄りがない私としては、今回は許してあげて欲しいの。

私は身寄りがないから今はルリ様を頼るしかないのよ。

これから話す事でおかしなことを言ってるのは私も良く分っているけど、今ルリ様は隠れ家の人に2週間に1日休みにするから、使用人は一日好きな事をして休みなさいと言われているのね。

これには別な意味があり、女の幸せは結婚して良き伴侶と子供を持つことだと言われて、その出会いのために休みを設けられたの。

それは使徒も同じで、エレンは時々家に帰りたいと言っているけど、私の場合はルリ様にすがる事しか思いつかないから、せめて親戚の一人でも居ればと時々思う事もあるの。

誰も居ないと言うのは、それは本当に寂しいものよ」と、ルイネがネットワークでアースンに話している。


瑠璃はルイネが言っている事を聞いているが、ルイネの本心が知れもっともっとルイネを気に掛けてやろうと思った。

アースンを拝むように頼むジョージの言葉に、アースンが無理に絞り出すような声で言った。

分りました、今回の事は無かった事には出来ませんが、何といっても私に残る数少ない血の繋がりがあるお爺様ですからね。

それで、お爺様に私からお願いがあります。


この先は私は王国へ税は1イェンも払いません。

それから、ナルディア領内に居るお爺様が任命した貴族に対して給金を全額払ってください。

私も領主として領の経営にお金が幾らあっても困りませんから、出る方を閉め少しお爺様から援助が欲しいのです。

その代わり、戦の時は私のナルディア軍を頼ってください。

私自慢の軍は、大軍ではないがそこらの数だけが頼りの寄せ集めとは違い絶対に負けませんからね。

何といってもナルディア軍には、優秀な作戦参謀と本物の勇者がいますからね。

それから、私はこの先王宮の何処でも誰がいてもお爺様と呼びますが、以上を了解してくださるなら、今日の事は無かった事にしますと、アースンが言った。


アースンが言い終わると同時に、アースンよ、本当にそんな事でこれまでわしがした仕打ちを無かった事にして許してくれるのか。

そんな事で良いのなら、ありがとう本当にありがとう、それに本当に済まん事をした。

どうかわしを許してほしいと、涙を流しながらアースンに許しを請うジョージは、既に先程迄の殺意はなく好々爺といった感じに戻っていた。

ルリ様本当にありがとうございます、この一件で本当の爺と孫の関係になれたと思いますと、ジョージが言う。

お爺様それは違います、私はルイネさんから助言を貰いましたから。冷静に考えられることが出来ましたから、お爺様、お礼はルイネさんに言ってくださいと、アースンが言う。


その場の皆の視線が一斉にルイネに注がれ、当のルイネは困ったように下を向くそのしぐさが本当に可愛いから、たった今までが修羅場だった中で場違いな感じが余計にしてくる。

それでは私達はこれで帰りますが、王宮でも王都に着いた時のナルディア領主への対応は宜しく頼みますからね。

少しでもアースンと私を不快にさせるようなことをすると、瑠璃が言うのをジョージ6世が遮り、良く分っていますからご安心ください、ルリ様。

わしの可愛い孫を寂しがらせるとか不快になどさせるものですかと、宣言するジョージの言う事を今は信用する事にした。

そして、瑠璃達がいなくなるとジョージ6世の私室で不思議な事が起こった。


ジョージ6世の離れた腕は元に戻り、気味悪い蛙にされていた宰相も気が付き周りを寝起きの様な顔をして見ている。

それから、床に付いていた血の跡も綺麗になくなっているし、メイドも近侍も気が付いたようだ。

さすがルリ様とジョージ6世は思ったが、まだ勅命が継続中なため急ぐ必要があった。

ケン宰相にアースン及びナルディア領軍に対する如何なる干渉もこの先は禁止だと言い、急ぎ実行に移れと、ケン宰相に命令した。

それから、アースンが王宮に来るがアースンはわしの可愛い孫だ。わしの可愛い孫を不快にする者は、それが身内でも即座にその場からつまみ出せ、逆らう者にはわしの名を出せ。

そして以降の催しには一切出させるな、良いな。

社交界が終わるとその者はクビだ、領主も爵位も全てだ。

身内に対しては、場合によっては処刑だ。

と、ジョージ6世が言い、アースンの馬車に手出し無用と急ぎ知らせてほしいと、念押しした。

面白かったとか続きが凄く気になると感じた方々は高評価、下にある☆☆☆☆☆を★★★★★と、こんな感じにお願いします。


引き続き宜しければブックマークもお願いします。

お願いばかりで本当に申し訳ないのですがお願いです。

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