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神様になった  作者: 小原河童
領主代理編
130/499

コールスバーク市代官マリンドル・エンドルフ子爵3

※補足と参考

前回セレスの尋問にたいして、エンドルフが急に素直になったのは、文中に出てくるセレスの波動。

これは、瑠璃がルイネに説明しますが、電子レンジ効果で頭蓋内を適度に温められた結果と、ご理解ください。


本編内でセレスが怒りエンドルフの手に穴を開けますが、これに付いては、医療用レーザーに似た物を使ったとご理解ください。

それでは、本編をお楽しみくださいませ。

「サンランドの執事ザンドバルと言う人が、非常に難しい注文をされましてね。

あれには本当に苦労しました」

ザンドバルが何を頼んだのだ。

「即効性の麻酔薬の注文ですが、無味無臭は絶対に欠かせないと強く言われまして、しかも開発に要する時間はほぼ一日ですからね。

まぁ、その分私の言い値で買い取ってもらえまして、ありがたかったですが、私の事をサンランド様は要注意人物と思っているふしがありまして、マグローという執事を強引に付けられ、はじめのうちはマグローを撒くのに苦労しました。

私に完璧に懐いたと思っていたが、昨夜は見事に裏切られました。

それは私が悪かったのですがね」

エンドルフにセレスが初めに行った、セレスが波動を身に纏って頭を中から温めて以来、エンドルフは非常に協力的になり、瑠璃はセレスの波動の思わぬ効果に興味が出てきた。

私が悪いとは、どう言う事だ。

「はい、処女権行使に際し、もっと私が注意深く相手を選んでいたら、マグローが言う様に、彼奴も私を裏切ることは無かったと思いますから。

ただ、私は処女権を名目に、少女や少年にほんの少しだけ実験に付き合ってもらっただけで、少女や少年の体に興味は無かったのですがね」

お前は一体何を言っているのだ。

怪しげな実験に好き放題人を使い、中には廃人になった者が多く居るというのに、お前は何故貴族になった。

己の私利私欲を満たすためだというなら、私は許しはしない。

と、セレスが言い薄紫の陽炎を再度身に纏って、今度はエンドルフの手の甲に、陽炎を細くし当てた。

「止めれくれ、私が悪かった。

本当だ、私が悪かった、許してほしい」と、叫ぶエンドルフの手は、甲から手のひらに掛けて黒いシミが見る見る大きくなり、手に大金貨、ビスケット程の大穴を開け、セレスがそれ以上は控えた。

エンドルフの手に空いた穴の周りは、肉も皮膚も炭化し炭になっていた。

ナルディア諜報部は、怪しげな拷問器具を買うよりも、セレスの波動に任せるのが手っ取り早いし確実と瑠璃は思った。

7割の重税を布いてもなぜ市民はコールスバーグから逃げないのだ。

「パープルモグを貯水池に適量散布していますから、その影響かと思います」

ルリ様私の方は終わりました。

瑠璃の感覚では、昼に近いと感じ午後の予定があるので、セレスに昼から付き合ってほしいと、言うと、最大の難関だったエンドルフが簡単に喋ってくれ、後は私が居なくても問題は無いから何処へでもお供しますと、言ってくれた。

昼食後にまた迎えに来るから、その時は領主様も一緒だと瑠璃が話すとセレスは少し緊張した。

「そうそう、忘れるところでした。

今回は普通の格好、今のその服装で構いませんからね」と、瑠璃が言いほほ微笑んだ。


転移し隠れ家に帰るとゴズが昼食の準備が出来ていますと、出迎えてくれた。

瑠璃達がホールに入ると使用人が左に一列の並び、この間同様に「ルリ様お帰りなさいませ」と、挨拶をしてきた。

「この前も言いましたが、私はこの様な事は望んでいないと言いましたが」と、瑠璃が言う。

「それは、そうですが、これから昼食を食べるだけで、時間が少し空きましたから」と、リバが申し訳なさそうに言う。

「まぁ、それなら仕方がないですね」と、渋々納得し瑠璃はそれ以上は何も言わなかった。

瑠璃を先頭に使用人専用の食堂へ入ると、美味しそうな匂いが漂っていた。

「さぁ、皆さんで美味しい昼食を食べましょう」と、瑠璃の合図で昼食がはじまった。

今日のメニューは、夏野菜と魚のマリネにソーセージ各種がのった、オープンサンドイッチとポタージュ風のスープとしっかり麺が入った野菜サラダだ。

オープンサンドイッチには、魚のマリネとソーセージに良く合う香草が用いられ、スパイスが程よく効いたポタージュ風のスープといい、どれもが本当に美味しかった。

食後談話室で瑠璃はアースンにシュルツ伯爵邸に行く準備を聞くと、既に準備して待っていると言うので、セレスも連れて行くとアースンに伝えた。


ついでにと、瑠璃はアースンを隠れ家に連れ帰り、ルイネとエレンと一緒にスイーツを楽しむことにした。

その時、大雑把ではあるが、タニスンに遅効性のヒ素を作り売ったのが、エンドルフだ、と教えた。

そのヒ素でジョッジーとジョスリンが死んだ事と、服用に際し胸が豊かになる薬と入れ知恵した事を話して聞かせた。

「ルリ様、私はタニスンが許せません。

どの様な理由があるにしろ、毒殺は卑劣な行為と思います。

それも実の姉2人に対してとは、地獄を見せたやりたいです」と、アースンが激怒する。

「まぁまぁ、今は目の前のシュルツ伯爵に集中しましょう。

タニスンは絶対に許しはしませんから。

タニスンがヒ素をどれだけ使ったか知らないが、190包売ったと話したので、まだ残りがあると思うから」

「アースンが怒っているので、今日はもう1品付けましょう」と、言い瑠璃はきんつばと抹茶を出した。

「ルイネさんお願い」と瑠璃が言う。

ルイネが心得たとばかりに、皆に給仕して回るのだ。

「アースンは糖分を補給して。

初めにお菓子を食べ、このお茶を飲んでみて。

絶対に美味しいから」と、瑠璃の勧めできんつばを食べ抹茶を飲むと、本当に美味しいとアースンは感想を話した。

その後セレスが待つ諜報本部へ転移した。

「エンドルフとコールスバーグ市の報告書は、只今作成中です」と、セレスがアースン領主に報告している。

「では、出発」の瑠璃の一声でシュルツ伯爵が代官をやっているバルミング市の中心広場に転移した。

面白かったとか続きが気になると感じた方々は高評価、よろしくお願いします

高評価をいただくと私はものすごく喜びますしやる気もがぜん出てきます。


引き続き宜しければブックマークもお願いします。

お願いばかりで本当に申し訳ないのですがお願いです。

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