表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/1

第1話 アメリアさんは僕を気にしない

「おはよう!尚!」

「朝から元気だね高田」

「いや〜今年も尚と一緒かよ〜。お前身長低いから一緒にいる俺まで低く見られるよ〜」

「うるさい」

僕は黒須間 尚。ごくごく普通の高校生だ。

身長が周りよりちょっと小さいくらいで勉強もまぁまぁ、運動もまぁまぁな普通の高校生だ。


高二の新学期、いきなり話しかけてきた高田と喋っていると教室にものすごく綺麗な人が入ってきた。


「おい尚。俺たち超ラッキーだぜ。アメリアさんと同じクラスだ」

「アメリアさん?」

「お前、アメリアさんを知らねぇのか!ま、まぁ恋愛に疎いのは知っていたがここまでとは…」

うるさいと心の中で呟くも確かにアメリアさんと呼ばれる人は綺麗な人だとは思う。


髪色は何故か金髪のポニーテール。

身長は僕より高い…。うわぁ…負けた

「お父さんが外国人のハーフだってよ。だから金髪なんだ。生徒会長にもなってただろ?今年も続けてなってるみたいだぞ」

「へぇー。」

一瞬目が合うが反らされた。まぁ僕みたいな人気にしないか。なんか僕には届かない雲の上の人っていう感じ。


始業式。

新入生も入ってきているがそんなことは気にせず、ただぼーっとしていると会長の挨拶になった。

「皆さん。おはようございます。」

続けて新入生は…と淡々と言っている。

クールビューティだと周りの女子が言う。確かにそう思う。


僕は早く終わってくれないかなーと会長に目をやる。

するとまた目が合った気がした。

気のせいかな。


そんなこんなで始業式も終わると、今日は授業もせず下校だ。

高田は部活で行っちゃったから帰るのは一人。


「あ!黒須間君だ!じゃあね〜!」

「じゃあね」

とクラスの女子から話しかけられる。

僕はあまりこういうのは気にしないが高田にはボロクソに言われる。

「…」

アメリアさんは外を見たままだった。


帰り道、僕は駅に向かう。

すると信号で立ち止まる。

別に覗くつもりはなかったが不意に隣の黒い車を見ていたらアメリアさんがいた。


「綺麗…」

見惚れていたら車は進んでしまった。

アメリアさん車で帰るんだ…もしかしてお金持ちの家だったりするのかな?

結構有り得る話だと思う。


「ただいまー」

家には誰もいない。

両親共働きでしかも出張が多い。

僕は昔から一人でいることに慣れている。


「ふふーん♪」

一人は楽だ。

ゲームしてても怒られないし、漫画読んでても何も言われない。

「あ、もうこんな時間」

気づいたら夜の9時。

もちろん家には僕以外誰もいないので一人で作らないといけない。


「え、冷蔵庫空っぽじゃん…」

たまに親は帰ってくるけど僕がいない時間帯が多く食べたらまた仕事に行ってしまう。

だから気づかないうちに冷蔵庫が漁られてたりする。


「コンビニ行こう」

夜道を1人歩く。街灯も少ない場所だ。この道はコンビニのショートカットができる僕だけが知っているルートだ。

人もあまり見ていない。

「あれ…?」

そんな中でも極端に暗い細道で大人が2人、

何か話している。


好奇心からその細道に入る。

「何をしているんだろう?…!」

僕はいきなり口元にハンカチを押さえつけられ、気を失う。

何が起きたんだ…?

良かったらブックマーク、下の評価をしていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ