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異世界武器召喚 〜伝説の武器を召喚したかった勇者〜  作者: ショコラ・ショコラレート
4/21

「プログラム、起動します。」


日付が変わり、私は活動を開始しました。

召喚されてから日が暮れるまでの時間をおおよそで計測して時間を割り出していました。

しかし、現在地球時間6時ごろに目覚める予定でしたが、外は雲が無いのに暗く、地球時間で例えるなら、午前3時ごろの風景が広がっていました。

私の機能に異常はなし。それならば、此方の世界は24時間周期ではないと推定します。

此方の時間がわかっていない以上、これからスリープモードに入るのは非常にリスキーであると判断しました。

では、現在は何をするべきでしょうか。

昨日はどうやら、迷惑をかけてしまった。みたいです。

データには、迷惑をかけたのならば謝礼をするのが礼儀と記録されています。

私は立ち上がり、静かに扉を開けて外に出ました。



といっても、私はこの村の仕事を詳しく把握していませんでした。

今までの会話データを復元中。ヒットしました。

この村の入り口へと向かいます。

入り口に向かうと、昨夜に会った警備兵が未だに見張りをしていました。

こんな時にすることは

「おはようございます。」

「シェラ様、おはようございます。」

相手は一瞬困惑しながらもすぐに挨拶を返してくれました。

「見張りを変わりましょうか?」

「いえ、そんな事はさせられませんよ。これは我々の仕事ですので。」

警備兵はそっと首を振り、拒絶をしてきました。

「でも、昨夜から10時間以上見張りをされているのではないですか?」

「はい。ですが、もうすぐ兄と交代の時間なので大丈夫ですよ。」




三勤交代制度のようなものが此方でもあるのでしょうか。

恐らく、此方の世界では1日の時間が長い故に、睡眠や仕事をするサイクルが元の世界よりも数時間長いのでしょう。

「でも、気遣ってくれたことに関しては、ありがとうございます。シェラ様はお優しいのですね。」

「優しいですか……」

抽象的な言葉は、データを見ても把握することは難しく感じます。

「では、シェラ様もお帰りください。」

「最後に一つお聞きしてもよろしいですか?」

「はい?何でしょうか?」

「一日は何時間でしたか?」

「ははっ、冗談なのでしょうか。それとも疲れているのを気遣っての事でしょうか。一日は26時間ですよ。」



警備兵は笑って答えてくれていました。

此方の世界はこのような質問が面白いのでしょうか?

「いえ、ありがとうございます。それでは、」

私は軽く言葉を交わしてその場を立ち去りました。

彼の言葉が本当なら、現在の時間は24時間から6時間スリープをしたので、恐らく午前4時、夜明けまでは後1時間10分程ありそうです。

他の方の仕事をやろうかとも思いましたが、他の皆さんは現在睡眠中であり、無断で何かを行うのは危険と判断しましたので、素直に部屋に戻ることにしました。

戻る途中に、データから、東家と類似したような建物を発見。そこにレフトの姿も確認できました。

何か手伝えることはあるでしょうか。

そう思い、接近してみることに、すると溜息が聞こえてきました。



「はぁ……どいつもこいつもつまんなぇことしやがって……」

「溜息と推測できる物を確認。レフト、何か悩み事のような物はあるのですか?」

「お、おぅ。シェラは朝が早いんだな。だが、お前には解決のできないもんだ。別に気にしなくていい。」

レフトは素っ気なく、頬杖をついて返答してきました。

これも、今までのレフトの記録からは信じがたい程テンションが低いようでした。

「記録には、話してみるだけで悩みが薄まるものもあるとされています。会話だけでもいかがでしょうか?」

少しの間が生じた後、渋々レフトは口を開き始めました。

「お前は、俺らの事について疑問に思ったりする事はないのか?」

「いえ、特に見当たりませんが……」

データにも、他の人物よらも、不可解な行動は該当がありませんでした。




「もうちっと詳しく言うが、俺らとの会話相手におかしな事は思い当たらないか?」

「尊敬語のことでしょうか?王族の子供であるのなら慎重に接するのは当然のように思えますが。」

尊敬語に関しては、少しも不可解な事とは思いませんが、この程度のことしか該当する可能性のある言動は感知されませんでした。

「そう。それ何だよ。一々王族の子供だからと急に態度を変えやがって……それが気に食わねぇんだよ。」

レフトは、机に手を軽く叩きつけ拳を握った。

「王族である前に、俺も1人の人間だ。なのに、関わってくるやつは丁重に俺のことを扱おうとするし、友達になろうって関わってくる奴もどうせ金目当てだろ。」




「レフトの話だと、私も会話は尊敬語がベースであると判断しますが、その辺はどう考えているのですか?」

「つまんねぇことばっか言いやがってよ。でも、お前は俺らだけじゃなくても態度が変わらないだろ。それに、俺と戦った時も忖度して戦うんじゃなくて、普通に戦ってくれた。そんな些細な事でも俺からしたらちったぁ嬉しかったんだ。」

軽くレフトの表情が緩んだような気がした。

「俺っぽくない所を見せちまったな。こんなお兄ちゃん、妹には見せられねぇし、もうちょっと気合入れねぇと。そろそろ日が登るし、ライトも起きんだろ。さて、部屋に戻っか。」

「わかりました。」

そう返答すると、レフトは急に笑い出しました。




「お前、さっきの話聞いても、まだそんな言葉遣いなんかよ。まぁ、言葉遣いはもう四の五のいわねぇからよ、そのままの態度のお前でいてくれよ。」

その会話を最後に、静かに2人は部屋に戻っていきました。




「ふわぁ……おはよう。」

部屋に戻ってしばらく待っていると、ライトが起床しました。

「はい、おはようございます。」

「あぁ、おはよう。」


「「うわぁ!!!!」」


突然外から大きな悲鳴が聞こえてきた。

声が聞こえた方角は

「おい!!入り口の方だ!!行くぞ!!」

すぐに3人は走り出していた。




そこに辿り着くと、そこには人だがりが出来ていた。

「おぉ、レフト様、ライト様、シェラ様。おはようございます。」

「村長、挨拶なんかどうだって良いんだよ。なんかあったんか?」

「それが……此方なのですが……」

苦しそうな顔をして村長は人通りをどかしてくれました。

そこには、両目を失い、腹部を切断されていた警備兵の死体が横たわっていた。

「ウッアッ……」

「悪ぃ、シェラ、ちっと席外すわ。ライトすまんな。」

そう言うと、レフトはライトを連れて草むらの方へ走り出していきました。

推定、おそらくライトは気分を悪くして吐いてしまったのでしょう。

「シェラ様はライト様とレフト様のお連れ様でしたよね。死体の頭部にこのような手紙が置いてあったようです。落ち着きましたらお二方に手紙を届けてあげてください。」

村長は、私にボンドで封が閉じられた手紙を渡してくれました。

その封筒は薄暗い紺色をしていて、少しだけ血が付いていたのが不気味さをより一層引き立てていました。




症状が落ち着いたようで、レフトと青白くなった顔のライトが戻ってきていた。

「ごめんね〜。心配かけたよね。」

「いえ、そんな事はありません。そして、お二人に手紙が届いているようです。」

そう言って手紙を差し出すと、

「誰からのかな?ラブレター?ファンレターかな?」

急に跳ねて喜び出したライトを確認。感情というのは凄く不思議なものだと再認識しました。



「ライト、俺が先に開ける。」

「えぇ、皆んなで見ようよ!!」

「いや、お前に何があったら大変だからな。」

そう言ってレフトは彼にしか見えない位置で手紙を開け始めました。

「コイツは……ロードレスからの文だな。」

「ロードレス……」

先程の喜んでいるライトは消え去り、急に雰囲気が変わっていた。

「失礼ながら、お聞きしたいのですが。ロードレスとは何者なのですか?」

「シェラさんには説明してなかったよね。この前に私たちが話してた、以前、私たちが戦った魔王軍の幹部。

魔王軍の幹部は、別名[魔王の指先]って言われててね。

魔王軍の幹部は10名で構成されているからそう呼ばれているらしいよ。」




急に雰囲気が変わったのはそれが原因だったと推測されます。

「魔王の指先は正体が全く分かってなくてな。今わかっているのは、ロードレスを含めて3人だ。まぁ、その話はこの要件が終わった後にするか。」

「お兄ちゃん、手紙を私にも見せてよ。」

「いや、お前には早すぎる。ダメだ。」

レフトは手紙を頭上に上げてライトの手が届かない位置に上げているようだった。

しかし、年齢もあまり変わらない2人だ。ライトがジャンプすればすぐに取れそうな位置にある。

「えいっ!!」

「あぁ!!」

ライトが手紙を奪い取り内容を確認し、すぐに私に手紙を回してくれた。内容は





<拝啓、勇者御一行様

 魔界の日差しも強くなり始めた頃、いかがお過ごしでしょうか?

 私は今、卑怯な手を使うお前らに復讐をする為奮闘中です。

 そこで、今夜20時きっかりに裏口森にて、決闘を申し込みます。

 もし、お前らが来なかった場合。お前らの親父の国は無くなると思え。

                  ロードレスより>



そこには、丁寧に書こうと必死に努力したかのように伝わる。拙いこの国の言語で手紙に書かれていた。

「お兄ちゃん、これって……」

「あぁ、お兄ちゃん行ってくるよ。」

「お兄ちゃん、私も行くよ。」

「いや、ライト。前回、ロードレスと対峙した時にお前は動けてなかっただろ。

安全も考えて、今回はお留守番をしててくれないか?」

「私だって……」

ぷうっとほおを風船のようにライトは膨らませていた。




「シェラ、お前はどうする?正直言って俺一人だと相当厳しい相手だ。着いてきてくれるとありがたいのだが。」

「それはお願いなのでしょうか?」

私は斜め30℃程度に小首を傾げた。

「あぁ、お願いだ。戦闘員は少しでもほしい。」

「わかりました。同行いたします。」



「私だって……私だって……」

そう言うとライトは、持っていた手紙を投げ捨てて、元いた部屋にて走り出していった。

「正直。仲間外れにして悪いとは思ったが、これが最適解だと俺は思っている。」

先程の冷静な戦いを繰り広げた彼が判断したことなら、ライトには悪いですが、ある程度信用できる理由だと判断しました。



レフトは落ちた手紙を拾い、手紙と封筒をポケットに入れました。

「これは、戒めに貰っておこう。」

少しばかり、レフトにも動揺が見られています。

ここは、故人である彼の話から少しでも話題を変えるべきだと判断します。

「相手の技量を聞きたいので、少々お話ししていただいてもよろしいですか?」

「そういやお前は何もわかってないんだったな。。いいぜ。情報は大事だからな。」




その後はレフトから知っている情報を聞き出した。

敵はアンデッドという、死体が動くモンスターである事、武器は鋭く鋭利な剣を持っていたこと。生半可なダメージを与えても対して効きはしないことなど。

そのような話だけでも2時間ほど時間を使ってしまっていた。

「そろそろ朝食にすっか。」

「はい、わかりました。」

そんな話も終わった辺りで、時刻は9時を回ってしまっていた。

2人で村長の家に向かった。




朝食を食べ終わり、部屋に戻るとライトと彼女の荷物

がなくなっていました。

それを確認したレフトは急いでこの家から飛び出していきました。

私は、ひとまず村長に話を聞く事にしました。

「村長、ライトさんについてご存知な事はありませんか?」

「ライト様ですか?先程荷物を持ってこの家を出ていきましたよ。涙のようなものが見えましたが何かあったのですか?」

「詳しいご説明はまた後日にお願いします。では、情報提供感謝いたします。」

私はひとまず村長の家を出て、まずは周囲の村人に話を聞いてみる事にしました。



まず、大柄な姿をした男性に話しかけました。

「ライトを見かけませんでしたか?」

「すまん。あの2人の知り合いというのはわかってんだが、言いたいことがあんだ。」

「えっと……私に何か御用でしょうか?」

男はひどく辛そうな顔をして、私に怒鳴りつけてきました。

「お前らが来たせいで!!俺の弟は殺されたんだ!!お前らがうちの村に来なければ!!弟が殺される事もなく、平和に暮らせていたんだ!!」

推測、彼は殺されてしまった警備兵の兄であり、おそらく死体の第一発見者。

きっと手紙が異様に粘着性の物質が付着していたのは、彼が一度開け、彼がその後に悔しがりながら封を閉じた為だろう。




「お前らが中途半端に魔王軍に喧嘩をふっかけたせいで殺されたんだ!!王族どもは素直に部屋にこもってやがれ!!」

男の怒鳴り声を聞きつけ、周囲の人物が男の怒りを鎮めようと、男を抑え込む。

「はい。あなたの言っている事は最もかと思います。」

「そうだ!!お前らが悪いんだ!!」

「誠に、申し訳ございません。」

ただ深く頭を下げる。

この国には土下座が存在しないことから、この謝り方が最も誠意の伝わる謝り方だと判断し、行動しました。



「お前らが悪いんだ!!……でも、でも……わかってんだよ俺……こんな事を言ってもしょうがないって……弟はこんなんで喜ばないし、アンタらにいくら怒っても弟は戻ってこない事を……」

男は最後に怒鳴り声を上げた後、急にしょんぼりとした声色に変わっていった。

「本当にすまない。俺の憂さ晴らしに付き合わせちまって……ライト様の居場所だったよな。この村を出てすぐ右の方へ走っていったぞ。」

「情報のご提供ありがとうございます。」

最後にもう一度頭を下げ、何やら複雑な気持ちを抱えてライトの捜索に乗り出した。

魔王軍の活動が本格的に始まりました。

ライトの行方は?ロードレス戦についてなど。ストーリーは比較的明確です。

今から考えます

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