閑話_とある屋上騒動
一週間が始まり、学校が始まるその日の昼休み。その学校の屋上には、いつも通り十数人ほどの生徒が景色を楽しんだり、お喋りをしたりしながら、昼食を楽しんでいた。しかし、とある少女が来たことによって、その平穏は崩れ去る事になる。
最初に気づいたのは、視力の良い一年の男女二人。その視力の良さで遠くから何かが飛んできている事を認識するが、この時はあまり問題に思わなかった。どうせ鳥あたりだろうと、二人はそう思ったのだ。
次に気づいたのは、二年の女子五人組だ。何か飛行物体がこちらに向かってきていると、騒ぎ始める。
その騒ぎに触発される様に、周りの生徒もその飛来して来るものに意識を向ける。
そうして屋上にいる生徒全員の視線がその飛来して来るものに集中した頃には、飛んできているのが蝙蝠の羽が生えた青髪の少女であると判明。すぐに屋上にいた生徒は避難を開始した。正体を確かめるとか、もう生徒たちにとってどうでも良くなっていた。そうして生徒たちが避難し終わり、人っ子一人居なくなった寂しい屋上に、蝙蝠の羽が生えた青髪の少女が着地した。
少女は周囲をキョロキョロと見回し、誰も居ないことに安堵したらしい。そのまま、その少女は誰かを待つ様に屋上に居るのだった。