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1 SDGsって、何の目標?
第一に、SDGsはどんな活動の目標でしょうか?
国連は、国々が集まった政策調整機関なので、
何かの発見や開発、売り上げや寄付金額といった
科学・技術や経済・社会活動の目標ではなく、
社会の中で人々の意見が争われそうな事柄につき、
どうすべきかを決める、政策の目標です。
ここで分かりにくいのは、政策とは何か?です。
私見では、政策とは社会的な意思決定です。
定義とは『最近類における種差』である、といわれます。
『象とは何か?』『最大の陸上動物である』というように、
一番近い分類の中で、他の要素との違いを示すのです。
人間が営む知的な生命活動は、
知情意体やマネジメントサイクルのように、
①『どうなっているか知る』認識(事実認識)、
②『どうすべきか決める』決定(意思決定)、
③『実際に行う』行動(現実行動)からなります。
そこで、これを社会の様々な活動にあてはめると、
科学・技術は社会における認識、
制度・政策は同じく決定が分業化したもので、
それらを活かして全ての人々が営む、
経済・社会活動は行動にあたるといえましょう。
SDGsはその中の、政策のひとつといえます。