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トリタロウ
ー三途の川ー
さて、この橋とりあえず渡るとしてみようか。
俺はとりあえずその橋に足をかけた。
といっても小さな橋だ。
2歩ほどで向こう側へたどり着く。
橋を渡り終えた。
「あー、小島嵐24歳、独身、罪、殺人、結果地獄。」
いきなり目の前に表れたのはウサギだった。
「ウサギが喋った」
「ウサギが喋りましたけどなにか?」
なにか?って・・・全然普通じゃねぇし!
「いや、別に・・・」
「はい。それでは行きましょうか。」
「え?地獄に?」
「はい。そうです。わたくし、天界案内人のトリタロウです。よろしくお願いします。」
「え?え?ウサギなのにトリタロウ?」
「そこかい!」
突っこみはやっ!!
いや、そこだろうよ。
「地獄へとご案内させていただきますので。」
「あのさ、トリタロウさん。俺は何で死んだんだ?」
トリタロウは赤い目で俺を見下すように見た。
「覚えてらっしゃらない?」
「覚えて・・・ない。」
「さようですか。小島嵐は車に跳ねられ死亡しました。」
やっぱり事故死か。
そんな気はしてたんだよな。
しかし、こんな早く死ぬとはな・・・