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リアルの幼馴染みがこんなに萌えないものだなんて  作者: 石原レノ
序章だと思うよ
6/52

ある日彼女は突然に

どうも。〇〇〇を始めた石原レノです

「あぁ~気になる。一体俺の何が何になったって言うんだよ……」

最後まで俺の何が何になったかは聞き取る事が出来なかった上に午前中のエネルギーを登校までに使ってしまい、早くも死にそうになっている。

明らかに真優、美優、リンの三人には聞き取れているはずなのに何故か俺にだけ聞き取れない。半ばゾッとしながらその事を考えていた。

少しして担任教師が教室に入ってきた。

「えぇー…今日は急ですが、転校生を紹介します。入っていいよ」

今の俺は今朝の事で頭が一杯なため担任の言葉が頭に入っていなかった。

何気なく鞄から水筒を取りだしお茶を口に含む。そして何気なく前を見ると。

「フランスから来ました。リン・アイゼンハイドです!日本人とフランス人のハーフで日本語はばっちりです!皆よろしくね!」

「ぶふおぉ!」

思わず口に含んでいたお茶を吐き出してしまう。

「うおぉい!汚ねぇな!」

「おい佐々波!静かにしろ」

担任に指摘されるが俺は黙っていられなかった。確か昨日の夜にリンから来たメールにはクラスは違うと書かれていた。そのリンが何故ゆえに俺のクラスにいるのか。思考をフル回転させる。

「お前ここ三組だぞ?リンのクラスは二組だろ?」

俺の問いかけにリンはニコッと笑う。何か嫌な予感がするのは気のせいだろうか。

「嘘だよ♪驚かせようと思って!ビックリしたでしょ?」

「……いや別に」

「いや驚いてただろうよ。お茶噴き出してたし。お前ら知り合いのようだな。よし瀧」

もう嫌な予感しかしない。断言する。俺にとって非常に嫌な事を命令される。

「お前アイゼンハイドの案内役な♪」



「ここが理科室。ほとんど理科の授業はここでやるから。ちゃんと頭入れとけよ」

「はーい!」

学校案内を開始してはや20分。残すところ数ヶ所となっていた。

学校案内を開始してからリンはずっと笑みを浮かべたままだった。

「そんなに学校案内が楽しいか?」

「もちろん楽しいけど瀧とデートしてるみたいでもっと楽しんだよ!」

思わず顔が熱くなる。え?なにこれ、リンってこんなに可愛かったっけ?

「そうか…」

俺の反応が面白かったのかリンはいまだ満面の笑みを浮かべていた。

「結局どうなんの?クリスさんうちの両親をあてにして来たんだろ?」

「うん!それなんだけどね……いや、まだ言えない!」

「何だよ。めっちゃ気になるんですけど」俺が何度問いただしてもリンは「秘密♪」と言うだけで教えてはくれなかった。



それから数日後

「え!?リンちゃんってお金持ちなんだぁ!」

「リンちゃんリンちゃん!あのね!」

リンの周りには各クラスから女子たちがわんさか集まっていた。こういう時の女子の馴れ合う時間は短すぎて凄いとつくづく思う。

数多くの女子に丁寧に対処していくリン。まぁ、頑張れよ。

「リンさん人気者だね」

気づくと華恋が横にたってリンを見ていた。

「そやな。あの性格だししょうがないだろ」

「仲良かったよね?知り合いみたいだったし」

「幼馴染みなんだよ。生まれた頃からの。親同士が仲良くってさ」

俺の回答に華恋は「そうなんだ」と言ってリンを見つめ直していた。

「リンが気になんの?」

俺がそう答えると華恋は「え?」とあっけらかんな顔をする。

「いや、ずっとリンを見ていたからさ」

「いや別にそんなつもりで見てたんじゃないんだよ?ただ……」

あたふたと顔を真っ赤にして言い訳をしたかと思えば真面目な顔をする華恋。

「綺麗だなって思ってさ……」

やっぱそれって好きとかじゃないのとは今の華恋の顔を見て言えなかった。




「兄さんおかえり。リンさんとクリスさん来てるよ」

「え?リンとクリスさんが?」

放課後リンが迫り来る女子たちの話を断ってそそくさと帰って行くのを見て不審に思っていたのだが、まさかうちに来ているとは……嫌な予感しかしない。

「おや、おかえり瀧君」

「おかえり瀧!」

「あ、はいただいま」

リビングには母、愛華、リン、クリスさんの四人がいた。父は仕事だろう、家に居なかった。

「瀧君」

前回と同様。真剣な顔をして俺の顔を見るクリス。やはり嫌な予感しかしない。

「な、何でしょう」

数秒間間が空く。前回と似た展開になおも嫌な予感しかしない俺をじっと見つめるクリス。

「……娘をよろしく頼むよ」

「「「は?」」」

母、愛華、俺の三人が驚愕しているなか、リンは顔を赤く染めて微笑んでいた。

「え!?いや、えぇ!?それってつまり……はぁ!?」

「一晩考えたんだけどね、やはり仕事はおろそかにしてはいけないと思ったんだ。だから瀧君!」

「は、はい!」

いきなり長身が俺の前にずんと押し寄せ思わず声を張り上げてしまう。

「だからリンを預かってはくれないか?」「え、あ、その………ん?今なんと?」

はて、俺としてはその……結婚とかそこら辺を考えていたんだがなぁ…。

「いや、私がフランスに帰っている間リンを預かってほしいと…」

数秒後。

「「紛らわしいわ!」」

母と俺の見事なハモりだった。

「はぁ……ビックリした…」

安堵のため息をする愛華。

「出発は明後日なんだ。だから明後日から娘をよろしく頼むよ」

とりあえず断る訳にもいかないので仕方なく承諾したあとクリスは手続きがあるとかでリンを連れて帰っていった。

「ったく。クリスさんも人が悪いよな。言い方が紛らわしいんだもんな」

「まぁあれがクリスみたいなもんだからね。昔からなんも変わらないよ」

「昔からずっとなんだ…。兄さんリンさんに変なことしないでね」

「無理無理。瀧はしたくてもヘタレだからね」

母親の言い切ったような言葉に言葉を失い目を泳がせる。

「べ、別に俺だってしようと思ったらやれるし……」

「ふーん。例えば?」

ニヤニヤしながら俺に問いかけてくる。何故か愛華は顔を若干赤く染めていた。

「き、キスとか…」

「……ぷっ」

一瞬吹き出したかと思えばその場で腹を押さえながら大笑いし始めた。無性に腹が立つ。

「真面目になったら負けだよ。兄さん」

「うん。今俺すっげぇ後悔した」

笑い転げる母を無視して俺は自室へ向かった。

皆様こんにちはこんばんは石原レノです。

とうとうリンが佐々波家に泊まることになりました。そんなやらしいことは、、、起こりますはい。

それでは次回をお楽しみに!

ご覧いただきありがとうございます!

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