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【完結】白紙の許婚  作者: プロト・シン
二章【夢見た刹那】
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第4話〔ゆめみたせつな〕④

 倒れ伏す彼女(ともえ)に、程なくして車体が突っ込んできた。


 痛みを感じさせないでと言った彼女(ともえ)の願いは叶ったのである。


 そうして彼女(ともえ)の多隔だった(ともえ)の身は残ってしまった。


 願いを受けた身分。果たすまでとどまり続けなければならない。


 だがら叶え続けなければ、誰の為でもない自分(ともえ)自身が望んだ。


〝痛みを消してくれ〟と、痛みというものを世から取り払えと。


 彼女の死に沿って殺れば好い。人の意など脆い、簡単だ。


 しかし、半身(わたし)だけでは動けない。口元が勝手に笑う。


 構わないわ。だって半身(わたし)である(ともえ)自身。


 ――多隔人格者なのだから――。

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