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来客

僕が出る前に、数回渡りチャイムが鳴った

少し小走りで、玄関前まで行き、玄関を開けた

そこには意外な人物が立っていた


「どうも、こんにちは~」

「初めまして、隣人のマエリベリー・ハーンです」


そう言った相手こそ、紫から強制的に依頼された

宇佐見蓮子

マエリベリー・ハーン

監視対象の二人だった


「あ あぁ…どうもありがとう…」


「あの…どうかしましたか?私たちの顔を見て驚いたような顔をしていたので…」


驚いた顔をずっとしていたためだろう

心配そうに僕の顔をのぞいきながらマエリベリー・ハーンが訪ねてきた


「あぁ…すまない、こういう事をされた事が無かったから驚いてしまってね…」


まぁ対象者が自ら会いに来るなど、普通は無いだろう、しかも、手に持っているのは菓子折りだろうか

どこの物か解らないが紙袋がそのように見えた


「これ、よろしければ、引越祝いにどうぞ…」


そう言って紙に包まれた箱を両手に持ちかえて僕に渡してくれた


「えっと…ありがとう…」


基本誰かから何か貰うと言うという事が無いのでどういう顔をすればいいかわからない

商売とかでも、こっちはお金を払い物を買うもしくはその逆でこっちかが何も出さずに向こうからもらうと言う事はない

しかも、好意でた、さらにどういう反応をすればいいか困ってしまう


「もしかして、嫌でしたこういうの?」


「いや、嫌じゃない、さっきも言ったがこういう事が無いから驚いて、なんて顔をすればいいか解らなくてね」


「あまり人と関わらなかったんですか?」


今まで黙っていた宇佐見蓮子が喋った


「いや、関わりが無かったというわけではないんだが、それでもあまりない事だったのでね、此処に来るときだって親しい者たちに何も言わずに来てしまったから」


「そうなんですか…私たちでよければ何時でも話し相手になりますよ~困ったときだって役に立つと思いますから」


そう言うと、マエリベリー・ハーンが腕時計を見て少しあわて出した、

何かあったんだろうか


「蓮子、大変!!!もう行かないと授業に間に合わないわよ!!」


「えぇ!!もう、そんな時間なの!!急がないと!」


「じゃあ、えっと…お名前は…」


「森近霖之助だ」


「じゃあ森近さん、また今度!!」


そう言って二人は走りエレベーターの方へ走って行った

新居でそうそう騒がしい出来事だった

ただ、何時もの関わっている面子がそうなのか、親近感があった

これは楽な監視になってきそうだ

僕は扉を閉め、台所の方へ行き貰った包みを開け中を開いてみた

中には

「京都特別饅頭」

と書かれいていた

試しに一つ摘まんでみる

中は餡子で外は柔らかいもち米で包まれていた

うん、中々美味しい

ただ、普通の饅頭だ

特別と書かれているが何も無いタダの饅頭

それ以上でもそれ以下でもない


「私にも一つ下さる?」


そう声が後ろから聞こえてきた

此処に居るのは僕だけのはずだ

それに、こんな事を出来るのは僕には覚えがある


「欲しければどうぞ?紫」


声の主であろう相手を言い後ろを振り向いた

紫の服、金髪の長髪、そして後ろにある大量の目の中に入っている下半身

まぎれもない僕の知り合いの大妖怪だ



感想、間違いなどありましたらよろしくお願いします

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