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さつこい! 神威編  作者: おじぃ
北海道での日常編
8/69

ホワイトデーの昼休み

 ホワイトデーは二部構成でお送りします。特に女性には嫌がられそうなお下品な表現を含みますことを予めお詫びいたしますm(_ _)m

 ホワイトデーの昼休み、神威はとびっきりのプレゼントを用意して、部活の時間よ早く来いと心待ちにしている。


「今日はホワイトデーだぁぁぁ!!」


「はいはい、そうですね」


 食事を終えた神威はいつものように雄叫びを上げて、勇に(あしら)われていた。


「ねっぷにホワイトデーなんかカンケーないじゃん」


「F〇ck!」


 むむっ!? 軽音部の連中め、俺を(あなど)ってやがるな。ところが今年はカンケー大アリなんだな~。


「ひゃっはっはっ! (なん)とでも言いやがれ! お前らなんかに興味ねぇからよ!」


「よく言うわ。夏休みの合宿で露天風呂覗いたくせに」


「I’ll kill you!」


「あぁ、あの時の俺は何処へやら…」


「ここに居るでしょ! このリアルまりもっこり!」


「Go to hell!!」


 教壇前の席で軽音部の女子二人が好き放題言うのもいつものこと。後者に至っては英語で威勢良く「てめぇぶっ殺すぞ!」とか「地獄に堕ちろ!」なんて物騒な事を言ってやがる。麗ちゃんと雪まつりに出掛けてなかったらアイツら別の意味でホワイトデーにしてやろうなんて考えていたところだろう。あ、考えてるか。


 でも今はそんな気は全く起きない。だって、俺の瞳には麗ちゃんしか映らないからな! お前ら俺のホワイトアタックを喰らわずに済んで良かったな! 麗ちゃんに感謝しやがれ! がぁはっはっ!


 ちなみに『まりもっこり』というのは、股間がもっこりしている北海道の誇り高き英雄だ。俺のバックには、もっこりしたところを引っ張るとブルブル震えて喜ぶイカしたヤツがぶら下がっている。表情は正にスカートめくりをしていた過去の俺そのものだ。


「ねっぷ、覗きやったのか?」


 しばらく軽音部の女子たちとケンカして、やっと落ち着いた時に勇が言った。


「ああ、男のロマンだからな。夏休みに軽音部の合宿に同行した時にな」


 あの時は麗ちゃんや見知(みしる)さんが入ってくる前にアイツらにバレたんだよな。チクショー。


「ほう。でもお前、変わったよな。ついこの前までスカートめくりとか更衣室を覗くのが日課だったのに、今となってはその気配が全くないもんな」


「そりゃ、俺が愛を知ったからさ。ネクストステージ突入ってヤツよ。性欲が尽きたといえば嘘になるけど、ああいう事をするのに女ならとか、タイプの人なら誰でも良いんじゃなくて、お互いに愛し合いたいって訳さ」


 ぶっちゃけ覗きとかスカートめくりは今でもしたいけど、麗ちゃんの信頼を損ねたくないと小声で付け足した。神威は意外と一途なのである。


「ねっぷは北海道を、いや、地球をぶっ壊したいのか? 異常気象が起きそうだな」


「何を言ってるんだ。むしろ地球という愛の巣を守りたいさ」


 っていうか俺の変態は相変わらずだぜ? 雪まつりの後なんか、パンツ一丁でマンションの廊下駆け回って通行人に警察を呼ばれたのは良い思い出だ。


「ってか俺はもう『チキュウ』を救ったんだぜ?」


 そうさ、実は俺、正義のヒーローなのさ!


「は?」


 コイツとうとうネジぶっ飛んだのか? という表情で俺をまじまじと見る勇。俺の場合、ネジがぶっ飛んだというよりは構造上の欠陥といったほうが正しいけどな!


「新聞部の先輩から聞いたんだけど、最近ほとんどの女子がニーソからタイツに転換したのは、どうも俺のせいらしい。タイツの下にはレギンスを仕込んで対策バッチリ。結果的に大事な所が寒さからガードされるようになった。まぁ俺だって彼女たちの健康を思ってワザと嫌がるスカートめくりをする憎まれ役を買って出たんだけどな! 大変遺憾ながら漢のロマンは奪ってしまったが、結果的に『子宮』と『チキュウ』を救ったって訳さ。『チキュウ』ってのは『恥ずかしい丘』と『アース』を掛けてるんだけど、こんな高度なシャレ、ちょっと理解に苦しむよな。あぁ、俺の才能は神懸かってるな! 神威だけにな! がーはっはっはっ!」


 ちなみに新聞部の先輩とは、俺と同じく変態知的な女性部長、見知さんのことだ。


「そうだな、神だな。俺には理解できなかったよ」


 とんだ名前負けだな。親が可哀相だと、勇が音威子府(おといねっぷ)親子を哀れんでいることを神威は知る由もない。


神棚(かみだな)? 御神酒(おみき)も苦しゅうないぞ!」


 一方で『神だな』と発音の異なる『神棚』をよく連想できるものだと感心する勇であった。


「じゃあアルコールランプの中身でも飲んでろ」


「そうか! ならさっそく化学室へレッツゴー!」


 アルコールにレモン汁と炭酸水入れてチューハイにするか! などと本気で考えるのが神威クオリティー。


「ごめん俺が悪かった」


 勇は謝罪して神威を引き止めたが、神威はその意味を理解していなかった。


「そうか、未成年の飲酒はダメか!」


「いや、それもそうだけど、アルコールランプの中身を飲むってのは根本的にな」


 ん? アルコールなんかランプも酒も一緒だろうに。勇はわからんヤツだな。なんて考えているであろう神威が、いつか毒物中毒で更にイカレてしまわないようにと心配している勇であった。


 

 お下品な話でごめんなさいm(_ _)m


 次はもしかしたら真面目にやるかもしれません。

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