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さつこい! 神威編  作者: おじぃ
北海道での日常編2

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62/69

ケツいてえ!! 麗ちゃんかっけー!!

 ケツいてぇ~。ジャージとパンツも一緒に擦り切れてやがる。全治どんくらいだ? ただでさえ激しく痛むのに、風呂入ったらメッチャ滲みた。


 麗ちゃんのスカートを捲ったら急に激しい頭痛に見舞われて意識を失った俺は、目覚めると何故か自宅玄関のドアにもたれ掛かっていた。時刻は22時。きっとアレだな! 急に倒れた俺を心配した麗ちゃんが運んでくれたんだな!


 ◇◇◇


 翌日、ケツの擦り傷が痛くてとても寝落ちなんかしてらんないから珍しく授業中に居眠りしなかった。だが、痛くて思うように歩けず、今朝は遅刻した。


「あの、神威くん…」


 昼休み、一人で購買部から戻る途中の廊下で麗ちゃんに話し掛けられた。ケツが痛くて思うように歩けない。右手にやきそばパンと『いろはすハスカップ』、左手はケツを押さえている。


「おう! 麗ちゃん! どうした?」


「あ、あの、きのうは、ごめんなさい…」


「何が?」


 麗ちゃんが謝る理由? なんだろ…? もしかして、運ぶ時にケツを擦りむかせちゃったからか?


「えっ!? あ、あの、お尻…」


 麗ちゃんはちょっとモジモジして頬を赤らめている。


「おお! やっぱ麗ちゃんが運んでくれたのか! あん時急に頭が痛くなってブッ倒れちまって。気絶した俺をわざわざ運んでくれたんだよな! ありがとな!」


「あ、あの、それなんだけど…」


「あぁあぁケツか!? それなら気にしてないぜ! 確かにヒリヒリするけど、気絶して重量感が増した俺をわざわざ運んでくれたんだからな!」


 まったくー、麗ちゃんは謙虚だぜ!


「その、それについてちょっとお話があるから、人気ひとけのない所に…」


 ということで、人気のない校舎の1階端にある化学室前に移動した。


 到着すると、麗ちゃんは胸に手を当てて呼吸を整えた。まさか愛の告白か!? いや、話の流れからしてそれはないか…。


「あ、あの、ね? 実はね、神威くんを気絶させたの、私なんです…」


「ん?」


 どういうこった?


「あの時、神威くんが後ろから走ってきて私のスカートめくって、恥ずかしくて、つい護身術を…」


 言いながら、麗ちゃんは俯いている。


「護身術?」


「うん。留萌家に伝わる護身術…」


「うおおおおおお!! かっけー!! 俺にも! 俺にも教えてくんねぇか!?」


 すっげー!! 麗ちゃんパネェ!! あの時の激痛は麗ちゃんの攻撃だったのか!!


「えっ!? でも、大したわざじゃないよ? ストーカーにはあまり効かなかったし…」


「それでも! それでもすげぇよ!! 俺が保証する!! だから! だから俺にも教えてくれ!!」


 俺は興奮して自らの両手で麗ちゃんの華奢な両手を握りしめ、上下にブンブンした。


「う、うん。わかりました…」


 さすが女神の麗ちゃん! 文武両道だぜ!!


 それから、俺は部活の時間に護身術の指導を受けるようになり、麗ちゃんとの距離が一気に縮まっていった。

 ご覧いただき本当にありがとうございます!


 ついに神威編でも麗の秘密が打ち明けられました。ここが潮時と思いました。

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