表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
骨・骨・骨!!  作者: マネージャー
8/67

飛びます飛びます!!

「無理無理!! こんな数を相手にするなんて無理だから!!」


 レイは撤退を選択。さっきの不意討ちでまともに戦ったわけじゃないし、デビルドッグは前方に五匹まで増えたわけで、ここは後方に逃げるしかない。


「ふえっ!! 後ろにもとか卑怯じゃない」


 けど、デビルドッグは後ろにも登場。何処から現れたんだ!? デビルドッグは威嚇なのか、『卑怯はお前だよ』とツッコミかのように全員が叫びを上げた。


「何だよ!! 責めるみたいに叫んじゃってさ。そんな風にするなら、私にも考えがあるから。来なさいよ!!」


 レイは恐怖よりもデビルドッグ達に非難された事で怒り始めて、挑発。レイが考えた行動は……回転!? 回転斬りならぬ、回転打ち。俺を持ちながら回る事で攻防一体って事!!


「や、止めろ。壁に当たって……どんな状態か……分かって……ないだろ」


 回転打ちをしながら前に進めたら良かったかもしれないが、フラフラと前後左右に動き、俺を壁にぶつける。その反動で別方向に移動して、更に俺がぶつかり……同じところをグルグル回るだけじゃなく、俺の頭蓋骨がどんどん凹んでいくんだけど!! しかも、デビルドッグも警戒してるのか、一匹も襲い掛かってこないし……


「うぅ……気持ち悪い。目が回って、吐きそうかも」


「はやっ!! 俺がボロボロになっただけなんだが」


 レイの回転が弱まり、よろめいてきてる。知性がないデビルドッグの方が考えてる……というより、野生の勘? 放っておいても自爆すると分かっていたのかも。


「こうなったら、デビルドッグの攻撃が届かない高さまで浮くしか……って、離れていってないか? 俺の頭がスッポ抜けてるだと!!」


 レイが何度も俺を壁にぶつけたせいか、【鉄骨】と頭蓋骨が外れて、あらぬ方向へ飛んでいく。その先にいるのは勿論デビルドッグの群れ。群れの中の一匹が大口を開けて、俺が中に入るのを待ってるんだけど!!


「ヤバイヤバイ!! 俺だけだとどうしようもない」


 と思ったら、頭蓋骨のドクロの杖状態は継続していたのと、遠心力の勢いもあってから、デビルドッグの大口をぶち抜いてしまった。


「何とか無事……といっても、一匹倒しただけだとどうしようも……」


 その後、俺はデビルドッグの群れの中に転がっていくだけ。しかも、【与骨】したわけじゃないのに、ドクロの杖→スケルトン(頭蓋骨)に変化する始末。ある意味でギリギリセーフだったわけだ。


「ないわけじゃない!! これは運でしかないかもしれないけど」


 スケルトン(頭蓋骨)に戻り、その弱さに見向きもされない事を祈る……わけじゃないぞ。頭を潰したデビルドッグを【補骨】出来るんじゃないか? 少し屍肉が残ってるけど、【デビルドッグの骨】は十分見える。デビルドッグ達が共食いする前に『【補骨】しますか?』の表示が出てくれたら……


「来た!! 【了承】 【了承】 【了承】 【了承】!!」


 時間が惜しいから、文字が表示されると分かった時点で【了承】を選択。この時点で表示されるとしたら、【補骨】しかないと思ったからだ。


 けど、俺の目に映ったのは【与骨】……って、【与骨】!! 与えられる骨もないのに? レイが持ってる【鉄骨】を……ドクロの杖じゃなくなってるのに振り回してるのは凄くないか?


「じゃなくて!! 【与骨】はいいから、【補骨】させて……って、どうなってるんだ?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ