宝箱はロマンが詰まってる
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「本当に罠が解除されてる!! 私達が向かってるのはアクアマンがいるところなのに。全てが連動してるのかな?」
俺とレイ、クサイさんはガナークがいた場所から下の階へ。この階は迷路になっておらず、一直線の道だけ。ただし、楽そうに見えるだけで、実は罠だからけ。落とし穴や鉄球の落下、矢が飛んでくる等色々と目白押しだ。
「かもしれないな。守護者というのも怖いけど、案外ガラークよりも危険だったかもしれないぞ」
それもアクアマンの言葉通り、罠が解除……というより、使用された後。落とし穴は開いた状態だし、鉄球は放置されたままで、矢も壁に突き刺さっている。野良魔物の姿は見かけないけど、勝手に元に戻るようになってるのか?
「今日のパーティーはガナークやカエサル達に倒されてるから……絶対に罠に引っ掛かってるよね。特に……」
レイはクサイさんを見た。クサイさんだけが宙に浮いてないからな。落とし穴とか足元に気をつけないと駄目だから……なんて、思ってないだろうな。
クサイさんは案外知識が凄いから大丈夫だと思う。危ないのはレイだろ? 好奇心が強いし、『押すな』と書いてるのを押そうとするんじゃないか?
「そこは互いに気を付ければいいわけだし……な」
一本道だと思いきや、不自然な形で曲がれる箇所がある。その先にあるのは……宝箱だと!!
宝箱といえば、ダンジョンでお約束の物じゃないか。それも蓋が閉じた状態。どの魔物も開けてないんじゃないのか!!
「どうした? そこは壁があるだけ」
「……いやいや!! 奥に宝箱があるんだよ。レイはどう見える?」
クサイさんの目には宝箱だけじゃなく、通路さえも見えてない感じだ。
「ダンジョンに宝箱……わざわざ置く必要があるのか? ダンジョンの主が不利になる道具等置いてたら、余程だぞ?」
確かに……宝箱をダンジョンに置いとく理由はないんだよな。【収納】の能力があれば問題ないし、奪われるために奥なんて……そんな馬鹿げた事があるのか? 何故か、ある気がするんだよな。
「えっ!! 私もポン骨と同じなんだけど……宝箱があるのは分かるし、ダンジョンには宝箱って気持ちは分かるかも。ベルゼブの城は……数えたら駄目だから」
ベルゼブ城はゴミの山というか、ベルゼブの玉座の間に色々と転がっていたからな。宝箱自体にいれる事はないかもしれない。
とはいえ、レイも宝箱の存在が見えてるわけだ。俺達は同じ死霊系なのに、クサイさんだけが無理なのは……サタリア関連? レイはサタリアから貰った【銀の首輪】を身に付けてるのもあるし、サタリアがいた時代の遺跡とも考えられるよな?
「取りに行くのか?」
「クサイさんに見えてないなら、罠じゃない可能性があるからな。それに……やっぱり、気になるじゃないか!?」
クサイさんは罠を警戒するために言ってくれたんだろうけど、それはそれ。誰もが開けたい衝動に駆られるのが宝箱。【銀の首輪】みたいなのだったら、【パラメーター】や【能力】の底上げをしてくれるかもしれない。
「なら、早い物勝ちだよね!!」
俺よりも先にレイが飛び出した。すり抜けがあるから、クサイさんが壁と言っても、恐怖はないんだろうな。
俺も突き進むと、目の錯覚ではない事が分かった。そこにはクサイさんもちゃんとついて来れてる。
「宝箱の中身にごたいめ~ん!!」
レイは何の躊躇もなく、宝箱を開いた。




