拒否されました
「俺も試す価値はあると思う。ただ……協力して貰えるのも目の届く範囲なんだよ。上手い具合にベルゼブのところに集めないと駄目かも。一回の戦闘だけとか、効果時間も分かってないし」
そこまで【協力】に関して、詳しく説明はされてない。【与骨】による【協力】を【了承】するまで効果が発揮しないとして、その間は敵だとすれば、結構ヤバイ状態になる。筋肉ドッグの強さは凄かったし。
「デビルドッグみたいに、ベルゼブが手下達を呼ぶしかないもんね。なら、他に仲間を増やすのはどう? 相手に【与骨】すればいいんでしょ」
【与骨】にするにも骨がないんだよな。それも身体に影響を与える程の強化だから、【デビルドッグの骨】や【ゾンビの骨】だと無理だと思うし……って、筋肉ドッグが倒したデビルドッグの残骸も何故か消えてるんだけど!!
「【与骨】するための骨がないだろ? 【デビルドッグの骨】もいつの間にか消えてるし、【協力】させるためには、姿を変える程の強化が必要なんだよ」
「【鉄骨】は? 私の部屋……クサイさんのいる場所に多くあるし、ポン骨も姿が変化したよね」
姿が変化したというか……頭蓋骨に突き刺しただけで、ドクロの杖に戻るぐらいだぞ。それでもパラメーター上昇の事を考えるとありなのか? 同じ骨を【補骨】するのもは無理だが、【与骨】すれば、その骨も無くなるわけで……
「丁度良いところにゾンビが歩いてきてるよ。【与骨】してみない?」
クサイさんと姿は違えど、あれもゾンビらしい。敵意も無く、デビルドッグが騒いでたのを確認しに来たわけでもなさそう。
「どんな相手でも【与骨】出来るかの確認もあるしな……って、どうやってやるんだ?」
筋肉ドッグは勝手に【黄金の骨】を奪っていったやだけだからな。【補骨】も選択が表示されたわけで、【与骨】すると思えばいいのかも。
「おっ……鉄骨でも【与骨】の表示が出たな」
【与骨】の【了承/拒否】と同時に、ターゲットを選ぶためのロックオンの表示も。ロックオンは複数人いた場合、誰を選ぶかに必要だからだろう。
ターゲットを選ぶと、どの骨を【与骨】するかの選択肢が。といっても、今回は【鉄骨】しかない。
「また、ポン骨から光が出てるよ。【与骨】を発動するんだね」
【補骨】と同じ様に光を放ってるらしい。そして、俺と【鉄骨】が分離。光の玉となって、ゾンビの方へ。勿論、俺はスケルトン(頭蓋骨)の状態に戻り、レイの手に……じゃなくて、地面に落とされた。そこは受け止めて欲しかったけど!!
【補骨】と【与骨】、【返還】によって、光の色が違うみたいだ。【補骨】は白、【与骨】は赤、【返還】は青色だ。
「これでゾンビが協力関係になってくれたら……って、おいおいおい!!」
【与骨】の光がゾンビの中に入ったのに、すぐに弾き出されてしまった。
『【与骨】は拒否されました』
という表示も出現して、俺もスケルトン(頭蓋骨)→ドクロの杖の姿に戻ってしまった。
「どういう事? 少し……というか、明らかに怒ってない? 『そんな物食べられないじゃないか!!』とか、言ってそう」
「ウガ!! ウガ~!!」
レイの言葉の通りだと、ゾンビが頷いてるように見えるのは気のせいか?
「【与骨】に失敗したんだよ。弱らせないと駄目なのか、最初から無理な魔物もいるのか。まぁ……そもそも【鉄骨】が駄目だったんじゃないか?」
【与骨】のランク次第というのもあるかもしれないが、【鉄骨】は魔物の骨じゃなくて、道具に過ぎないからな。俺だって変化はしたけと、【装備品】だし。
「私が悪いわけじゃないからね。ポン骨も納得してたし」
「文句は言ってないだろ。【鉄骨】が無理だったのと、【与骨】が確実に成功するとは限らないって事が分かった事で十分だ」
兎に角、レイと言い合いをしてる場合じゃない。怒ったゾンビをどうにかしないと……




