第九十話
俺とマンバさんの対決は一応俺の勝ちで終わった!流石十ニ守護獣のチームメンバー、普通に強かった!
次はノリ先輩とガーターさんの対決らしい。
ガーターさんは一体どんな戦いをするのか!楽しみだぜ!そんな事を考えていたらモイラさんがつぶやくように話始めた。
「まさかマンバが負けるとは!以前ユウの言っていた通りですね。流石現役の冒険者チームですね。マンバ」
「まさか俺がこうも簡単にやられるとは!やっぱりブランクがあるな」
「まあ、ブランクが無くても勝てたかどうか分かりませんけどね」
「うるせーよ、ガーター!次はお前だぞ!」
「ええ、わかっていますよ!さて、相手はノリさんですか。勝負方法はどうします?」
「そうですね。ガーターさんの武器は何です?私の武器は弓です」
「私の武器も弓ですね。では、こういう勝負はどうでしょうか?」
ガーターさんの出した勝負方法とは、二人の間に物を投げて、どちらがより中心に当てるかという勝負らしい。三回勝負でどちらの勝ちが多いかの勝負らしい!
「いいですね。ではやりましょうか。ダイ、適当に何か投げて下さい」
「了解っす!じゃあいくっすよー!」
それじゃあ、三回投げるんだから少しづつ的を小さくしていくかな!先ずは三十センチ✕三十センチの鉄板でいくか!
「いくっすよー!うりゃ!」
俺は二人の間に鉄板を投げる!ちょうど二人の前に来た瞬間に矢が鉄板に刺さる!
鉄板を見てみると鉄板の中心に表裏に一つづつ矢が刺さっている!
「こりゃ引き分けっすね!次行きますっすよ!」
次は十五センチ✕十五センチの鉄板!さっきの半分の大きさだな。
「二回目行くっすよー!うりゃ!」
二人の間に鉄板を投げる。また、二人の前に来た瞬間に鉄板に矢が刺さる。
「ありゃま!まーた引き分けっすね!二人共、ど真ん中命中っす!」
凄いな二人共!二回連続ど真ん中か!じゃあ、最後はもっと小さくして、三センチ✕三センチの鉄板だ!下手すると鏃とそんなに変わらないけど、やれるのか!
「ラスト、行くっすよー!」
俺は最後の鉄板は今までの倍の速さで投げる!さて、当たるかなー?二人の間に鉄板が通った瞬間!またしても二本の矢が鉄板に突き刺さる!
「これは!両方共、ど真ん中っす!これは引き分けっすね!」
「凄いですね。ノリ!此処まで正確に弓を射る人は初めてですよ」
「いえ、ガーターさんも凄いですね。元冒険者で、今は商人なのにこれ程の腕とは!」
ガーターさんとノリ先輩がお互いを褒め合っている。それを見ながら、モイラさんとユウ先輩が話している。
「さて、ユウ。次は私達の番ですね」
「それなんだが、お前と戦うのは、俺じゃなくてマシロとやってみてくれないか?」
「えっ!マシロちゃんとですか!」
「師匠!私ですか!」
「おう!マシロ、お前は少し強くなっている。その成長をノリやダイ、それに俺に見せてくれ」
「・・・分かりました!私、頑張ります!」
「えっと、ユウ。私が相手をするのですか?大丈夫なのですか?」
「心配するな。マシロは俺の一番弟子だ!少なくても簡単にやられる事はないぞ」
「そ、そうなのですか?・・・貴方がそこまで自信を持って言うなら。やってみましょう!マシロ、武器は?」
「私は双剣です!ダイ師匠に作って貰ったやつです!」
「成程、では私は蛇腹剣でやります。よろしいですか?」
「大丈夫です!やりましょう!」
マシロとモイラさんが少し離れて向かい合う。俺はユウ先輩の近くに行き、話しかける。
「ちょっと、ユウ先輩!大丈夫っすか!」
「安心しろ。今のマシロは強くなってるぞ。ただ、まだ足りないものがあるからな。今回の良い機会だ!」
「マシロに足りないものっすか?それは一体なんっすか!」
「まあ、見てな。よし、両者準備はいいか?」
「「はい!」」
「それじゃあ、はじめ!」
ユウ先輩の開始の合図を聞いた途端に、マシロがモイラさんに向かってダッシュをする!速いな!
しかし、モイラさんは落ち着いている。
「成程、ユウが勧めるだけの速度はありますね。では対応力はどうでしょうか?」
モイラさんがマシロに向かって剣を振り下ろす。マシロはそれを双剣の片方で弾くように当てる。それで剣の軌道を変えた。
「マシロ、受けなくて、受け流したっすね」
「力はまだ足りないからな。正しい判断だな」
「けど、これからどうするっすか?」
「まあ、見てろって!」
マシロはモイラさんの剣を受け流しながら接近していく。マシロの武器は双剣だ。リーチは短いので接近するしかない!
「おっ、マシロがモイラの懐に入り込んだな。さあ、此処からどうするか!」
「マシロに戦法はあるっすか?」
「一通り教えている。さあ、どうするマシロ!」
マシロは速度重視の双剣で縦横無尽に攻撃するも、モイラさんはそれに対応している。流石はモイラさん、伊達に十ニ守護獣の一人なだけはある。
「マシロ、攻めてるっすけど攻めきれないっね」
「まあ、モイラのガードが上手いのもあるがやはり、今のマシロだとちとキツイよな」
「どうするっすか、ユウ先輩?」
「そうだな、マシロー!今のままじゃ勝てないからアレを使え!」
「アレ?アレって何っすか!」
「まあ、見てろって」
マシロの様子を見て見ると、モイラさんから少し距離を取った。モイラさんも追撃はせずに様子を見ている。
「分かりました!師匠!」
マシロはそう答えると、魔力を解放する!あれは!
「そう言えばマシロも出来たっすね。魔導甲冑!」
「おう、最近やっと全身を出来る様になったからな!」
「もしかしてコレの実践をしたくてモイラさんに相手をお願いしたっすか?」
「そうだ。マシロに今足りないのって、対人経験なんだよな。それを少しでも経験出来たらなって思ったんだよ」
「あー、確かに俺達以外と戦う機会って無かったっすから。・・・ユウ先輩も色々考えてるっすね」
「当たり前だろ。っとそろそろ始まるぞ」
マシロが魔導甲冑を発動して、モイラさんに突撃する!速度はさっきよりも速いな!
「これは!成程、ユウがやりたかったのは!」
そんな事を呟きながらモイラさんはマシロの攻撃を防いでいく。マシロの攻撃の速度が上がっているがモイラさんには当たらない!
「あ、当たらない!何で!」
「ふむ、ユウさんがやりたい事は分かりました。では、私も少し本気を出しますか!」
「本気ですか?」
「・・・神器解放!」
そう呟いた瞬間!モイラさんの圧力が倍以上に膨れ上がる!そうか!モイラさんも十ニ守護獣だから出来るのか!
「さて、どうなるかな?」
「此処までユウ先輩の計算通りっすか?」
「いや、まさか神器解放までするとは思わなかったな。まあ、それ程マシロが強かったんだろ」
「そうですね。予想以上でした。では、行きますよ!」
そこからは一方的だった!マシロがどんだけ攻撃しても防がれて、逆にモイラさんの攻撃がヒットし始めた!少しづつマシロがやられていくがモイラさん無傷だった。
「これまでだな。マシロ!モイラ!終わりだ!」
ユウ先輩の掛け声で戦いは終わった。モイラさんとマシロは戦いをやめた。マシロはユウ先輩に近付いて抱きついた!
「師匠ー!負けましたー」
「そうだな。でも頑張ってたぞ!お前はまだまだ強くなれるぞ!」
ユウ先輩はマシロの頭を撫でながら優しい言葉をかける。
可怪しい、あんなに優しいユウ先輩見たことない!
ハッ!まさか偽物!何て考えていると俺の頭に突然痛みが走る!
「ガッ!痛いっす!」
「誰が偽物だ!」
「だから、何で俺が頭で考えてる事が分かるっすか!」
「前から言ってるだろ。お前は考えが顔に出てるんだよ。今もユウ先輩が優しい!これは偽物か!って考えていたろう!」
「・・・何でそんなピンポイントで分かるっすか?そんなに顔に出てるっすか?」
「出てるな!」
「そ、そんな〜!」
そんな話をしてるとモイラさんが話しかけて来た。
「驚きましたよ。まさかマシロちゃんまで此処まで強いとは」
「だから言ったろ。俺の一番弟子だって!」
「それにしても強いですね。しかし、ユウ達は神器解放に驚かないのですね。もしかして他の十ニ守護獣の方に会ったことがあるのですか?」
「おう。ってか話してなかったか?まあ、宿屋に戻ってゆっくりしようや。マシロも疲れただろうしな」
「師匠!私、まだやれますよ!」
「休むのも鍛錬だ。よし、宿屋の食堂にいこうぜ。何か飲みながら話そうぜ」
「そうですね、そうしましょう」
俺達は宿屋に戻り、今までの出来事を話した。
思えば遠くまで来たな。
明日には、この大陸を離れて最後のアイテムをゲットしに行く。果たして問題無くゲット出来るのか?
日本に還る。この目標まであと少しだ。
頑張るぞ!




