第八十三話
悟空親分達とのバーベキューを終えて、宿屋に戻り一晩しっかりと休んだ。
そして、宿屋で朝ご飯を四人で食べながら今後の予定を話し合った。
「それで、これからどーする?」
「どうって、最後のアイテム取りにいくんじゃないっすか?」
「そうなんだけどなー」
「何か思う所があるんですか?ユウ先輩」
「いや、今までの事を考えると多分、いや、絶対に次の大陸に行ってもアイツ等と会うんじゃないかと思うんだ」
「それは、・・・そうっすね」
「ぶっちゃけ、今のレベルでアイツ等と戦うのは厳しいんだよな」
「ユウ先輩がそう感じたのですか?」
「ああ、ネコショウやセッショウが一人で、俺達四人同時に戦うならまだ何とかなるけど、複数、もしくは百鬼が出てくるとヤバい」
「私は会ってないのですが、それほどヤバい相手だったのですか?」
「ああ、アイツは俺等四人同時でも勝てないと思うな。それほどだ」
「なるほど、それでユウ先輩はどうしたいのですか?」
「せっかく此処にはダンジョンがあるから、少しレベルアップしていかないか?」
「そうっすね。俺もその方が良いと思うっす」
「私もレベルアップします!もっと強くなります!」
「そうですね。今まで少し急ぎで来ましたから、此処で少し落ち着いてレベルアップしますか!」
「おう!俺も新しい技を身に着けたいからな!特訓したいんだよな!」
「ユウ先輩、また新しい技を考えてるんっすか?」
「おう!まだ構想段階だけどな!やってやるよ!」
「俺は武器作りに時間をかけたいっすね!」
「私も少し武器の練習をしたいですね。弓を鍛えたいです」
「私は師匠と特訓です!魔導甲冑を使えるようになりたいてます!」
「じゃあ、俺とマシロはダンジョンにいくか。ノリはどうする?」
「私は悟空親分の所にいって、手下の人達を借りて練習したいですね」
「俺も悟空親分の所にいって鍛冶を出来る所を教えて貰うっす!」
「分かった。取り敢えず一ヶ月を目標に鍛えようぜ。まだ足りなかったら延長で!」
「了解っす!」
「分かりました!」
「うし、じゃあマシロ!昼からダンジョンにいくぞ!」
「分かりました師匠!」
「では、私とダイは悟空親分の屋敷に行きましょう。ダイは準備出来てますか?」
「大丈夫っす!じゃあ、ユウ先輩、マシロ。俺達は一足先に行って来るっす!」
「おう!お前等も頑張って来いよ!」
朝ご飯を終えた俺とノリ先輩は悟空親分の屋敷へと向かった。屋敷に着くとキンシコウさんが迎えてくれた。
「おっ、ノリとダイじゃねーか?どうしたんだ?」
「いやー、実はユウ先輩とマシロがここダンジョンで少し鍛錬する事になったっすよ!」
「そうなのか!っでその間お前達は何をするんだ?」
「俺は鍛冶をやろうと思って、何処かいい鍛冶屋がないか聞きに来たっす!」
「私は少し鍛錬したいので、手伝ってくれる方を探しに来ました」
「なるほどな。ちょっと親分を呼んでくるわ。俺だと返事出来ないからな」
「お願いするっす!」
キンシコウさんが屋敷に戻って、悟空親分を呼んできてくれた。
「よう、大まかな話はキンシコウから聞いた。ノリの鍛錬にはオラウータン、キンシコウ、ゴーリラを使ってくれ。アイツ等にもいい鍛錬になるだろう」
「ありがとございます」
「それとダイには、俺達が世話になっている鍛冶屋を紹介しよう。そこは結構いい武器を作っているから参考になるだろう」
「ありがとございますっす!」
「それで、ユウとマシロはどうしてるんだ?」
「あの二人は昼からダンジョンに入るっすよ」
「ほーん。そうなのかー」
「まさか悟空親分、ユウ先輩と一緒にダンジョンに入るつもりじゃあないですよね?」
「な!あ、当たり前だろ!と、取り敢えずアイツ等はを呼んでくるわ!ダイにはチン・パンジーに案内させるからちょっと待っててくれ」
「あ、逃げたっすね。あれ、多分ユウ先輩の後追うっすよ」
「そうですね。まあ、そっちはユウ先輩に任せましょう」
「そうっすねー。あ、四人が来たっすね。じゃあ俺は鍛冶屋に行って来るっす!」
「ええ、ダイも頑張って下さい」
「了解っす!じゃあチン・パンジーさん案内宜しくっす!」
「オラに任せとけ!じゃあ行くぜ」
そう言ってノリ先輩とも別れて俺は鍛冶屋に向かった。向かう途中に、俺はどんな場所なのかチン・パンジーさんに聞いてみた。
「普通の鍛冶屋ですよ。ただ、親方が結構厳しいというか頑固というか、そんな感じですね」
「まあ、鍛冶屋の親方ってそんな感じっすもんね。あれ?じゃあ、今から行っても大丈夫なんっすか?」
「多分、大丈夫だと思うですけど、ぶっちゃけオラにも分からん」
「出たとこ勝負っすか。まあ、いつもそうっすからいいっすけど」
「お前等、いつもそんな風に計画性なく動いているのか?」
「俺やノリ先輩は考えて動いているっすよ。ただ、ユウ先輩がねー」
「あー、確かにそんな感じだよなー。っと着いたぞここだ!」
「街外れの鍛冶屋っすか?」
「鍛冶屋はうるさいからな。街外れになるんだよ。おーい、親方!いるかー!」
「叫ばんでも聞こえておる。何か用か?」
「すまないな、親方。実は・・・」
チン・パンジーさんが大体の話をしてくれる。しかし、この親方。見た感じ猿人では無いな。あの、ずんぐりむくっりした体格、髭面。もしかしてこの親方は?
「なるほどな。しかし、この男に鍛冶ができるのか?」
「そう言われると思って俺の作った武器を持ってきてるっす」
俺は持ってきた武器を親方に見せる。
「・・・なるほど、基礎は出来ているな。それでお前は何をしたいんだ?」
「俺にはパーティーメンバーがいるっす。メンバーの武器を作りたいっす!」
「コレ以上の武器が必要なのか?」
「はいっす!その為に親方にも指導していただきたいっす!」
「俺は弟子は取らない主義だ」
「・・・親方。これからお世話になるので、コレを!」
俺はそう言って親方にあるの物を渡す。秘蔵のお酒だ!
「・・・俺は口下手だ。教える事は出来んぞ」
そう言って親方はお酒を受け取った。
「勿論っすよ!親方の技術は見て盗っす!宜しくお願いします!」
「分かった。おい、チン・パンジー。コイツは俺が面倒見とく。悟空にも伝えておいてくれ」
「分かったよ。オラが伝えておく。ってかダイ。ちょっと!」
俺はチン・パンジーに引っ張られて話しかけられた。
「おい、ダイ。お前親方に会った事あるのか?」
「いや、初対面っすよ」
「なら何で親方が酒を好きって知ってるんだ?」
「えーと、なんとなくっす!」
「本当か?」
「・・・本当っすよ」
「まあ、いい。取り敢えず俺は屋敷に戻る。何かあったら屋敷に来てくれ。お前達なら歓迎するからよ」
「了解っす!」
チン・パンジーさんには言えなかったが、親方のあの姿。酒好き、間違い無いアレだよな。
「親方、一つ聞きたいっすけどいいっすか!」
「なんだ?」
「親方の種族ってドワーフっすか?」
「なに!お前、俺の種族を知っているのか!」
「やっぱりっすか。その見た目ならそうじゃないかなって思ったすよ。もしかして親方も召喚されたっすか?」
「そうだ。もう、五十年ぐらい前かな?」
「・・・元の世界には還らなかったっすか?」
「そうだな。元の世界に未練は無かった。それに此処には元の世界には無い鉱石や素材がある。それに惹かれてこの世界に残ったのだ」
「そうなんっすね。俺達は還る為に今、それぞれ鍛えてるっす!」
「分かった。しかし、今のお前はまだまだひよっこだ。これからビシバシ鍛えていくぞ!」
「お願いっするっす!師匠!」
「・・・俺は弟子を取らんと言っただろ。まあ、いい。早速今から作るぞ」
「了解っす!」
俺の初めての師匠が出来た!
これから一ヶ月、全員の武器を作って強化していくぜ!
還る為に俺も頑張りますか!
やってやるよ!




