第七十七話
チン・パンジーをやっつけて、その兄貴達も倒した俺達!そんな俺達の前に立ち塞がったのは、親分の悟空!果たして俺達は親分を撃退する事は出来るのだろうか?
「お前達が、俺達の弟分をやった奴か?」
「まあ、そうなるな。ただ、勘違いするなよ。絡んで来たのはお前の弟分からだぞ!」
「そんな事はどうでもいい!お前達が俺の弟分を痛めつけた!それが事実だ!」
「あー、これは話が通じないな。しゃーない、やるか!」
「どうするんだ?四人纏めてかかってくるか!俺はそれでも構わんぞ!」
「馬鹿言うなよ。そうしたら負けた時の言い訳にされるだろ。一対一だ!俺がやってやるよ!」
そう言ってユウ先輩が前に出た。こうなったらユウ先輩は引かないからな。任せるか。
「ユウ先輩!負けないで下さいっすよー!」
「負けたら次は私が行きますね」
「師匠ー!ファイトです!」
「お、お前等いいのか?親分は強いぞ!本当に強いんだぞ!」
「そうっすけど、ユウ先輩、一度言い出したら聞かないっすから」
「それに、心配は無用でしょう」
「師匠、凄く強いよ!」
「まあ、見てたらいいっすよ」
チン・パンジーと話をしていたら、ユウ先輩と親分の距離が近づき、拳が届く距離まで近づいた。すると、親分が口を開く。
「やる前に聞いときたい。お前の名前は?」
「俺の名は松山遊星。ユウと呼んでくれ。お前は?」
「悟空だ。じゃあやるか!ユウ!」
「かかってこいや!悟空!」
お互いの名乗りが終わった瞬間に殴り合いが始まった!殴り殴られが続いている。
「へえー、あの親分なかなかやるっすね」
「そうですね。流石親分と言われるだけはありますね。マシロだと厳しいですね」
「ううー、もっと修行頑張ります!」
「お、おいおい!親分と互角に殴り合ってるぞ!アイツそんなに強いのか!」
「ゴーリラが一撃でやられただけはあるな」
「あの一撃、腹の中のもんが全部出るかと思ったぞ」
ユウ先輩と親分の喧嘩を見ていると、さっきやっつけた三人の兄貴達が起き上がってきた!
「やあ、君達!まだやるかい?」
「やらねーよ、俺達はアンタ等にやられたんだ。後は親分に任せるぜ」
「負けは負けだ!素直に認めるよ」
「まあ、一撃でやられたのは初めてだけどな」
「じゃあ、此処で一緒に見るっすか?今日の最終決戦!」
「勿論だ。勝つのは親分だろうけどな!」
大笑いで言うオラウータンの兄貴だが、ユウ先輩と戦ったゴーリラの兄貴が渋い顔をしている。
「確かに親分は強い。ただ、あのユウとかいう奴も強い。果たして、どっちが勝つかは分からん」
「ゴーリラの兄貴にそこまで言わせるのか!なら余計にこの戦い。楽しみだぜ!」
俺達は全員でこの戦いを見ていこうと思っている。
俺達が話している間にも二人の殴り合いは続いている!結構殴り合っているのに倒れない。あの親分本当にやるな!
「グッ!やるな!ユウ!」
「お前もな!悟空!」
「俺と此処まで戦えたのは久しぶりだ!俺も本気をだそう!」
「何だ、まだ本気を出してないのか!なら早く出しな!」
「見せてやるぜ!これが俺の本気モード!」
「で、出るぞ!親分の本気!炎王モード!」
「炎王?」
「自身の魔力で炎を具現化して、それを纏い、戦う。親分の必殺技だ!あれが出たら親分の勝ちが決まる!」
「へえー、それって・・・」
親分の炎王が発動すると同時に、ユウ先輩も魔導甲冑を発動した。あれは水の魔力だな。
「な!お前も似たような事ができるのか!」
「おうよ!さあ、続きをやろうぜ!」
互いに魔力を解放してから、再び殴り合う。親分には炎の尻尾も生えており、炎の猿みたいになっている!
「オラオラオラ!この程度でやられる訳ないよな!ユウ!」
「なめんじゃねーよ!悟空!」
二人が少し距離をとり、少しの静寂が流れる。
おそらく次の攻撃で終わらす気だ!
「楽しかったぜ!ユウ!」
「俺もだよ。悟空!」
次の瞬間、悟空の身体が消えたと思ったらユウ先輩の前に現れた!そして、腰を深く落とし、拳を真っ直ぐに突いた!
「喰らえ!炎王破戒撃!」
「舐めるなよ!振動拳!」
二人の拳がぶつかり、凄まじい音と衝撃波がおこる!
そして、拳がぶつかった衝撃で二人共吹っ飛んだ!
これは、一体どっちの勝ちなんだ?
「引き分けですかね?」
「そうだな。両者吹っ飛んだんだ。引き分けだろう」
「それでいいかい、悟空の親分?」
「おう!問題ねえよ!俺とマトモに殴り合ったんだ!十分だよ!」
「ユウ先輩もいいっすか?」
「問題ねえ!それでいいよ!」
オラウータン達は悟空の親分の元に、俺達はユウ先輩の元に駆け寄る。
しかし、何だ?この殴り合った後に、友情が芽生えたみたいな不良漫画とかによくある展開は?
「お前等も見たろ!ユウは強者だ!これからは誠意をもっていけ!なんたって俺の兄弟分だからよ!」
「おいおい、いつ兄弟になったんだよ!まあ、いいけどな!」
そう言いながら握手をするユウ先輩と親分!
取り敢えずこの争いは無事に収まったかな?
いよいよ、明日からはダンジョンに行けるかな?
俺達の還る為のアイテム。大地の鏡!
早くゲットして、次の大陸に行きたいぜ!




