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第六十八話

魔力列車にて普通に行くと三日程かかる道を一日で行くことが出来た。

ただ、日暮れだったので街の近くで野営をしていた。

朝一になり、俺達はエクリアデュナレスに入った。


「何も問題無く入れたっすね」


「そうだな」


「しかし、おかしいですね」


「えっ?何がおかしいんですか?ノリ師匠!」


「宿屋に着いたら話しますよ。ユウ先輩も感じていますから」


「だな。取り敢えず宿屋に向かおう」


「あ、あの私は何時までおぶさっていればいいのですか?」


オオルリちゃんはユウ先輩がミラージュをかけておぶっている。


「流石にお前が見つかるのはマズイからな。宿屋まで我慢してくれ」


「うう、分かりました」


その後俺達は宿屋を取り、取り敢えず部屋の中で会議を行う事にした。


「それで、ノリ師匠。何がおかしいです?」


「その前に確認です。オオルリさん。街の様子はいつもと同じですか?」


「???ええ、いつもと変わらないと思いますが?」


「それがおかしいんだよ。何でお前が誘拐されているのに街中は普段通りなんだ?」


「た、たしかに!」


「となると、まだお前の誘拐が明かされてないのか、それとも・・・」


「それとも?」


「いや、まだ確証がないから分からん。あと、ちなみにオオルリ。お前の家は何処だ?」


「えっと、街の中央にある御屋敷です」


「ならそこにちょっと忍び込むか。俺と、そうだなダイでいくか」


「えっ!俺っすか!」


「この部屋の護衛ならノリの方が向いてるしな。ノリ、オオルリとマシロを頼む!」


「分かりました。こっちは任せて下さい」


「師匠!私もオオルリちゃんを守りますよ!」


「ははは、じゃあ頼むな。多分何も無いとはおもうがな」


「あの、私は帰っては駄目なのですか?」


「安全を確認してからの方がいいだろう。」


「そ、そうですね」


「よし、ダイ。いくぞ!」


「了解っす!」


俺とユウ先輩は二人でオオルリの家と思われる家に向かった。


「一応、家の場所を街人に確認しとくか」


「そうっすね。けど街中何で普通なんすかね?」


「一つは、まだ情報を封鎖してるから。もう一つはオオルリがあまり街人から好かれていないとかかな」


「あー、だからオオルリちゃんの前では言わなかったんすね」


「まあな。取り敢えず色々確認しないとな」


「そうっすね。あ、そこの八百屋さん!ちょっといいっすかー」


「へい、らっしゃい!どれにしますか?」


「それじゃあ、コレとコレ!お願いするっす!」


「はいよ!毎度ありー!」


「それでよ、おっちゃん。俺達この街に初めて来たんだけど何か名所とかあるのか?」


「そうなのかい!そうだなー。名所って訳ではないがこの街の名物って言えば街長様の歌だな!」


「えっ?街長が歌を歌うっすか?」


「おうよ!そりゃー、綺麗で澄んだ声で歌われるから聴いててウットリするってもんだ」


「そんなに良い声なんすね!ってかそんなに歌ってくれるっすか?」


「一週間に一回皆の前で歌って下さるんだよ。毎回予約札が売り切れで中々買えないんだよな」


「ライブかよ!ってか街長は、街人に好かれてるんだな」


「あったぼうよ!優しいし、歌も上手い!この街人は全員好いてるんじゃないか?」


「へえー、アイドルみたいな街長っすね!」


「アイドル?それが何か分からんが、とにかくウチの街長様は皆に好かれてんだよ」


「成程な。そう言えば娘もいるって噂も聞いてるけど?」


「ああ、オオルリちゃんだな!あの子の歌声もいいからこれから人気出るだろうな!」


「へえー、そうなんっすね!ライブ会場は何処でやってるすか?」


「ライブ?それが、今回の歌舞台は街長様の体調不良で延期になっちまったんだよ」


「そーなのか。しかし、体調不良とは心配だな」


「そうなんだよ!まあ、来週はやるって噂だから大丈夫だろうよ!」


「そう言えば噂って言えば、何かこの街と隣街で戦争するってのがあるけど、どうなんだ?」


「ああ、それな。実はこの街の大臣が戦争を起こそうとしてるらしい」


「何でまた戦争なんて起こすんだ?」


「それは分からん。ただ、大臣が急に言い出したらしいんだ」


「それはいつからだ?」


「戦争の噂がし始めたのは一ヶ月前くらいからだな。それまではそんな噂なかったからな」


「成程な。サンキューおっちゃん!また買いに来るわ」


「おうよ!ありがとな」


俺達は八百屋を後にしながら街の中央にある御屋敷を目指して歩く。


「取り敢えず、先ずはオオルリの親である街長に会ってみるか」


「会えますっか?」


「駄目なら強硬手段だ。ミラージュで侵入するぞ」


「やっぱそうっすよね。了解っす」


俺達は街長の屋敷に行った。まさかの五階建てのデカイ屋敷だった。案の定門前払いされた。


「やっぱ入れなかったすね」


「まあ、予定通りだ。それじゃあミラージュかける。一階から順番に見て回るぞ」


「了解っす!」


「もし、バレたら各自バラバラに逃げて宿屋に集合な」


「バレないように気をつけるっす!」


「地面を一回叩いたら上に上がる。三回なら撤退だ」


「分かりました!じゃあ、行きますっすよ!」


俺とユウ先輩は御屋敷に潜入した。

一階から順番に見回っているが特に何も見つからなかった。一階、二階、三階、四階と見回りしたが特に何も無かった。だが、五階で不穏な会話を聞くことになった。俺達はベランダで聞き耳を立てて会話を聞く。

男性と女性が会話をしている。


「いい加減に素直になりましょう。コトドリ様。娘さんの為にもね」


「何度でも言いましょう。私は貴方方には賛同しません。例え娘の命を取引にされても!」


「相変わらず頭の硬い方だ。よくお考えなさい。生きた娘に会いたのならね」


そう言って男性の方が出ていった。窓から覗いてみると女性は悔しそうに唇を噛んでいる。話の流れからしてあれがオオルリちゃんの母親なんだろう。


「・・・さて、そこのベランダにいる二人。貴方方は誰ですか?」


!!!バレた!!!

どうしようかと考えていたがユウ先輩からの撤退の合図がない。ということは!


「何でバレた?俺のミラージュは完璧だったと思うけどな」


「確かに姿は見えませんでした。しかし、音は聞こえてましたよ。私は昔から耳が良いのです」


「成程、音か。今度からは気をつけるよ」


「それで貴方方は大臣に雇われた暗殺者ですか?」


「いやいや、違うっすよ!」


「むしろアンタにとっての救世主だな」


「それは一体どういう事です?」


「それを話す前に確認だが、アンタはオオルリの母親で間違いないか?」


「ええ、そうですが」


「そうか、なら俺達が此処に来た理由を話そう」


そう言ってユウ先輩は此処に来るまでの話をした。隣街で騎士団に追われているオオルリちゃんを保護した事。そのオオルリちゃんのお願いでこの街まで護衛をした事。今は宿屋で無事にいる事。


「そうでしたか。この度は私の娘を救って頂き、ありがとうございます」


「気にすんな。たまたま助けただけだ。それともう一つ気になる事があるんだが」


「何でしょうか?」


「オオルリは友達のメーヌ・アンジュと遊んでる時に誘拐された。その友達はどうなったんだろうな」


「・・・彼女は大臣一味に誘拐されています。どうやら隣街にも大臣とつながっている者達がいるらしいです」


「多分俺がやった騎士団もそうなんだろうな。所で大臣の目的は、やっぱり」


「どうやら戦争みたいです。何故戦争を起こそうとするのか分かりませんが」


「そうか。取り敢えずオオルリの友達の救出をしないとな」


「けど何処にいるのか分からないっすよ」


「・・・おそらくですが、この街の北側にある湖の近くの小屋の中だと思います」


「何故、そこだと思う?」


「先程も言いましたが私は耳がいいのです。最近、そこの小屋に食料を運んでいる者達がいると噂になっていると聞きました」


「普段、そこの小屋は使っているのか?」


「いえ、普段は湖の管理者が偶に使う程度なのです。しかもそこの管理者を雇っているのが」


「大臣って訳か」


「そうです。だから可能性は高いと思います」


「まあ、他に目標はないからそこから見てみるか」


「了解っす」


「お待ち下さい」


そう言った後コトドリさんは俺達に向かって頭を下げた。


「どうか、私の娘の友達を助けて下さい。宜しくお願いします。そして、娘を助けて頂き本当にありがとうございます」


「気にすんな。俺達は冒険者。アンタの娘の依頼を受けただけだ」


「ありがとうございます。では宜しくお願いします」


「任せとけ!っで娘さんはどうする?此処に戻っても危険そうだが?」


「まだ貴方方と一緒でお願いします。危険が無くなれば私の方から使いをだしますので」


「了解だ。取り敢えず俺達は行ってくるぜ」


俺達はコトドリさんとの会話を終えて、御屋敷を後にした。果たしてオオルリちゃんの友達、メーヌ・アンジュちゃんを無事に助けれるのか!

そして隣街に無事に帰せるのか!

あと、俺達が還る為のアイテムは取りにいけるのか!

この後、大きな戦いの渦に巻き込まれるのだが、まだ俺達は知らなかった。











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