第六十四話
船の出航を待つこと一週間!やっと今日の朝、出航出来る事になった!
いやー、長かったような短かったような一週間だった!
俺達は宿屋の食堂で朝ご飯を食べている。
「やっと出航するみたいですね」
「やっとだよな!次の大陸までは、船でどれくらいかかるんだ?」
「確か三日位らしいっすよ」
「私、船あんまり好きじゃないです」
「しゃーないだろマシロ。まあ、飛行機で行こうと思ったら行けるだろうが迷ったら面倒だしな」
「方向分からなくなったらヤバいっすからね」
「海の上なんて目印なんてないですからね」
「うう、我慢します師匠」
「それで、あとどれくらいで出航だ?」
「大体二時間後ぐらいですね」
「とりま準備して港に向かうか」
「了解っす!そう言えばユウ先輩、シュガールさんとベンガルさんには挨拶しないんっすか?」
「・・・別にいいだろ」
「昨日、ボコボコにしたから、会いに行きにくいんでしょう」
「うるせー、ノリ!」
「なんだ、ユウ先輩も人間だったんすね」
「オイ、ダイ!それはどう言う意味だ?」
「やべ!取り敢えず部屋に荷物取りに行くっす!」
「おいコラ逃げるなダイ!」
その後一悶着あったけど、無事に船着き場に着いた!
「結構人いますね」
「足止め食らってた奴がまとめて来てんだろうな。これ今日乗れるか?」
「取り敢えずチケット取れるか確認してみましょう」
ノリ先輩が確認しに行った。これ、今日出航出来ないかもな。めちゃくちゃ人が多い!
「流石に厳しそうだな。駄目だったらどーするか?」
「とりま、ノリ先輩待ちっすね」
五分後人混みの中からノリ先輩が出てきた。
「やはり駄目ですね。もう、今日の分のチケットは売り切れでした」
「まじかよ!どーする?明日にするか?」
「それが、今日から一週間先まで予約で一杯みたいですよ。早くても一週間後だそうです」
「げっ!どーする?やっぱ飛行機でいくか?」
「けど、海の上じゃあ方向が分からなくないっすか?」
「だよなー、まじでどうするかー!」
船着き場で話し合いをしていたら、後ろから声をかけられた。
「ほら、やっぱり此処にいましたよ」
「まあ、宿屋にいなかったら此処だろうねえ」
「あっ、この声は!」
「ちょっと、冒険者チームアースの皆様。挨拶も無しに出ていくなんて薄情ではなくて?」
「全くだよ!世話になったんだからお礼ぐらい言わせて欲しいねえ」
「シュガールさんとベンガルさん!」
「おはようございます。いやー、ユウ先輩が恥ずかしがって挨拶しなくていいって言うのでね!」
「ちょ!ノリ!お前何言って!」
「ちょっとちょっと!恥ずかしがってなに!どう言う事だい!」
「ええ、そこの所詳しく教えてもらえますか?」
「ええ〜、何でそんなに食いつくっすか?」
「はぁ~、ダイもまだまだですね。もう少し乙女心を感じるようにしないともてませんよ!」
「えっ?ノリ先輩どう言う事っすか!」
「ちょいと、ノリ!何でユウは恥ずかしがってたか教えておくれよ」
「ええ、是非とも聞きたいですね」
「まてまて、それは一先ず置いといて、お前達はどうして此処に来たんだ?挨拶だけか?」
「・・・そうだね。先にこっちの用事を終わらせておくかい。実は渡したい物があってねえ」
「これです」
そう言ってシュガールさんが出して来たのは紙の様なもの?何だろあれ?
「これは今日の出航のチケットです。VIP席を取っておきました」
「感謝しなよ。中々取れないチケットなんだからねえ」
「マジっすか!俺等今日の出航のチケット買いに行ったけど売り切れで買えなかったっすよ!よかったっすねユウ先輩!」
「そうだな。っでそれを貰うのに何か条件でもあるのか?」
「流石、ユウ察しがいいですね。大丈夫ですよ!大した条件ではありませんから」
「そうそう、アンタ等なら簡単に叶えられる条件だよ」
「・・・条件はなんだ?」
「簡単だよ。送還に必要な物が全部揃ったら、還る前にアタイ達に会いに来いってだけだよ」
「へっ?それだけっすか?」
「そう、それだけですよ」
「よかったっすね、ユウ先輩!簡単な条件で」
そう言ってユウ先輩の方を見てみると、嫌そうな顔をしている。
「えー、面倒ッグ!」
ユウ先輩の口をノリ先輩が防いだ!そして俺に向かって目線を飛ばす!
その目線がこう言っている!早くチケットを貰えと!
「そうっすか!分かりました!例のブツが集まったら此処に戻ってくるっす!」
「よかったよ!じゃあ、このチケットを渡すから!交渉成立だね」
「じゃあ、貴方方が戻って来るのを楽しみ待ってますね」
「ちょっと待て!俺は納得してないぞ!おいコラ、ノリ!離せ!」
暴れるユウ先輩をノリ先輩が抑えて船に乗せていく。
あっ、マシロもノリ先輩に協力している!
「じゃあ、俺達行くっすね」
「ええ、約束は守って下さいね」
「大丈夫っす!俺とノリ先輩に任せるっす」
「楽しみしてるよ!」
俺はシュガールさんからチケットを貰って船に乗り込む!
船の中に入る時にチケットを渡すと、船員がVIP部屋に案内してくれる!
流石VIP部屋!めちゃくちゃ豪華だ!
シュガールさんとベンガルさんには感謝だな!
「ユウ先輩!出航前に甲板に行きましょう!見送りの二人に挨拶するっすよ!」
「えー、俺はいいわ!」
「駄目です。このチケットのお礼も言ってないのですから」
「師匠、お礼は言わないと駄目ですよ!」
「うぅ、分かったよ!なら甲板にいくか」
俺達四人は甲板に出た。シュガールさんとベンガルさんを探すと・・・見つかった!
「あっ!いたっすよ!シュガールさんとベンガルさん!」
「ほら、ユウ先輩。今お礼を言わないと、次に会うのはいつか分からないのですから」
「そ、そうだな。・・・シュガール!ベンガル!いい部屋ありがとな!」
「どういたしまして!約束必ず守って下さいよー!」
「次に会う時にはもっと強くなってるからねえ!楽しみしといてよー!」
「シュガールさん!ベンガルさん!お世話になりましたっす!」
「必ず戻ってきますから、それまでに神器解放の次の段階に進めておいて下さいよ!」
「バイバーイ!」
シュガールさんとベンガルさんに挨拶してると汽笛が鳴る。船の出航の合図だ!
港から船が離れていく!
「じゃーな!行ってくるぜ!」
「あいよ!待ってるよ!気を付けて行っといで!ダーリン!」
「身体に気を付けて下さいよ、旦那様!」
「だ、誰がダーリンで旦那様だ!」
「あっははは!気を付けてなー!」
「いってらっしゃーい」
「いやー、ユウ先輩モテモテっすね!」
「うるせーぞダイ!いっぺん締めたろか!」
「やだー!モテモテ星人に攻撃されるっすー!」
「よーし、分かった!喧嘩売ってるな、買ってやるよ!」
「ちょ!冗談っすよ!勘弁してくださーい」
遂に出航出来た俺達。
次の大陸では何がまっているのか?
今回の大陸では送還の為に必要なアイテムが一つ手に入った!
俺は順調に集まると思っていた。
しかし、次の大陸でもまた、面倒事が待ってるなんて、この時の俺達は知らなかったのだった。
果たして俺達は無事に還れるか!その答えを知っている者は誰もいない。




