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第五話

あの会議から1ヶ月が経過した。その間に色々なことがわかってきた。まずこの世界に人間はいないらしい。見た目は人間ぽいのだがなんとこの国の人は全て獣人だった。他の国にも人間はいないとのこと。普段は人と見た目が変わらないが戦闘や自身の危機などに変身する。自分の意思で変身出来るらしい。変身後は能力アップするのだが長時間は変身出来ないらしい。変身は魔力を使うため魔力が無くなると変身は解除される。しかも魔力を使い切るため解除した後の戦闘は厳しくなるんだとか。一度カヤさんに変身してもらったけど凄かったな。改めて異世界に来たと思った。


そしてこの世界には魔力もある。もちろん魔法もあった。属性もあり、火、水、風、土、闇、光。人それぞれに特性があり得意不得意がある。俺達もチェックしたら、俺は土、ノリ先輩が風、ユウ先輩は意外にも光だった。


そして俺達の召還された街はかなり大きかった。人口?は10万人を越えるらしい。街は大きく三つの区画に分かれている。一つはもちろんお城。二つ目は貴族区画。一応俺たちはこの貴族区画にいる。三つ目は庶民区画。冒険者ギルドや武器屋なんかがある。


俺たちは戦闘訓練と魔法訓練もやっている。戦闘訓練では武器を選んでからの訓練。俺は槍、ノリ先輩は弓、ユウ先輩は両手剣だった。けどユウ先輩は素手の方がいいといってたけどね。

魔法訓練でもユウ先輩が凄かったな。まず普通は魔力を感じる所から始めるんだけどユウ先輩はキャンベル隊長が魔法を使うのを見て使えるようになってた。あの人本当におかしいと思う。キャンベル隊長もビックリしてたしな。ユウ先輩本人は


「こんなん見てたら出来るだろ?」


なんて言ってきた。出来るわけねーだろー。本人には言わなかったけどやっぱあの人は特別な感じだわ。

あと魔法にはランクがあり、1~5まであるらしい。ランク1が一般人でも使えて、ランク3になると達人級、ランク5は伝説級らしい。

俺は土魔法ランク1、ノリ先輩は風魔法ランク2、ユウ先輩も光魔法ランク2まで上がった。

俺だけまだランク1なんだよな。なんでだろ?同じ訓練してるのに。


あと、魔物退治もしてみた。この街の外には普通にいた。でっかい虫みたいな奴やこんなファンタジーではお決まりのゴブリンとかだった。

そこそこ倒したお陰で今や俺達のレベルは5まであがっている。


とまあ、ここまでは近況報告なんだけど一つ悲しい知らせもある。未だに送還方法が分かってない。そんなに簡単にいかないとは思っていたけどやっぱり心配にはなる。早く還らないと部屋とかどうなってんだろ?仕事はもうクビだろうな。1ヶ月も無断欠勤なんだもんな。頑張ろうって思ってたのにな。


今日は三人で庶民区画を見学してから、魔物討伐にいこうと話している。まあユウ先輩がレベルを上げたいって言ってるからなんだけどね。ユウ先輩以前は怠け者だったのにこっちの世界に来てからは社畜の如く動いてるよな。肌に合ってるんだろうか?なんて考えてたら目的の建物についた。


冒険者ギルドだ。ここでどんなモンスターがいるのかや出現場所の確認、あと討伐クエストがあるかを確認する。何度も来てるから大体は分かるけど危険なモンスターがいたら危ないからな。俺とノリ先輩は掲示板を見て確認をし、ユウ先輩は受付嬢に話をしている。


「ちょっとすまない。ここ最近この辺のモンスター事情はどうよ?」


「ああ、ユウさんですか?特に何も変わっていませんよ」


「そうかい。じゃあ今から俺等近くの討伐にいこうと思うんだがいいとこある?」


「そうですね。確か今グリーンスパイダーの糸が買取りが出てましたからそれはどうです?」


「そうだな。いくつだ?」


「ちょっと待ってください。えーと10個ですね。あと出来ればレッドスパイダーもあれば良いですね」


「了解。じゃあちょっと行ってくるわ。場所は西の森だよな」


「ええ、ただしあんまり奥までいっては行けませんよ。まだレベルが低いんですから」


「はいよ。命を大事にするよ」


ユウ先輩は受付嬢との会話を終わらせてこっちにくる。


「よう、とりあえず場所は西の森。獲物はグリーンスパイダーとレッドスパイダーだ」


「ええー、あの蜘蛛っすか。気持ち悪いからあんま好きじゃないんすよね」


「まあ分かるけど行くぞ。あんま遅くなったらまたカヤさんに怒られるからな」


「ほいほい。ノリ先輩行きますよ?」


「ああ、わかった」


「なんか気になる依頼書でもあったのか?」


「・・・このダンジョン探索がな。多分ここだろうからな。私達が行くのは」


「まだ俺等はレベルが足らないからな。早く上げないとな」


「そうすっね」


「ああ、けど無理は禁物。命を大事にな」


「当たり前だ。よし行くぞ西の森へ」


グリーンスパイダーは元の世界の蜘蛛を大きくしただけだが蜘蛛嫌いからしたら悪夢だろうな。デカイのだと3mにもなるらしい。レッドスパイダーはグリーンスパイダーよりも早い。まるでどこぞの彗星みたいだ。

あとこの世界の魔物は倒すと死体は残らない。魔石とドロップアイテムを落とす。そしてその後死体は消える。まるでゲームみたいに。魔石は冒険者ギルドで買い取ってもらえる。


その後無事に西の森のグリーンスパイダーとレッドスパイダーを倒した。当初の予定より少し多く倒したけどいい小遣い稼ぎにはなったけどな。更にレベルも上がったし良かった。


早く元の世界に還ってゲームをやりたい。あと途中まで読んでいる漫画の続きを読みたいな。


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