第四十一話
あれから三日間船旅を楽しんでいた。
途中モンスターに襲われることも無く、海賊みたいなのが現れる事も無く、何も問題無い船旅だった。
「何事も無い船旅でしたっすね」
「だから、言ったでしょう。ダイが言ったなら大丈夫だと」
「ん?何の話だ?」
「何でもないっすよ」
「所で師匠、これから何処に行くんですか?」
「えーと、何処だっけノリ?」
「この港町から馬車で二日程の所にある国、パープルヴァーチェですね」
「そこで情報収集っすか?」
「そうだな。この大陸に火の勾玉がどっかにあるはず。それを確保するのが第一目的だ」
「第二は何すか?」
「俺達のレベル上げだな。こないだのアイツ等に負けないように」
「そうっすね。けど出来れば会いたく無いっすけどね」
「まあ、備えて置いて損はないですからね」
「おし、取り敢えずパープルヴァーチェに向かって出発だー」
「おー!」
目標を再確認し、俺達は出発した。
特に問題も無く、馬車の旅を続けた。
「そう言えばマシロに聞きたい事があったっす」
「何ですか?ダイ師匠?」
「何で俺とノリ先輩も師匠呼びに変わったっすか?」
「えっと、嫌でした?」
「いやいや、何でかな~って思っただけっす」
「あのー、ユウ師匠が「俺だけ兄さん呼びじゃ無いのは不公平だから俺もユウにぃって呼んでくれ」って言われて・・・」
「ユウ先輩、何言ってんすか?」
「仕方ないだろ。可愛いマシロに兄さん呼びをして欲しかっただけだ。」
「ただ、私にとって師匠は師匠だから、それなら二人共も師匠呼びにしようと思ったんです」
「なるホロ、全ての元凶はユウ先輩だったって訳っすね」
「お前達だけ兄さん呼び何て、俺が許さん!」
「ユウ先輩、貴方何言ってるんですか?」
「俺の知ってるユウ先輩じゃないっすね」
「うるせー!」
「まあまあ、このまま行けば明日にはパープルヴァーチェに着きますよ」
「さて、どんな所なのかな?」
「楽しみです。美味しいご飯ありますかね?」
「いいっすね、探してみるっす。俺は見たこと無い武器とか見てみたいっすね」
「では、早めに行くとしますか」
ノリ先輩が馬車を走らせる。
その後も何も問題無く順調に行き、目的地のパープルヴァーチェに辿り着けた。
「マジで何事も無くこの国迄来れたっすね」
「そうだな。なあ、一言言ってもいいか?」
「駄目っす、やめて下さい。ユウ先輩が言うと何故か当たるんっすよ!」
「何でだよ!」
「まあまあ、何か感じたんですか?」
「分からんが、この国何か変な感じなんだよなー」
「変な感じってなんすか?」
「いや、言葉にするのは難しいんだが、何だろ?」
「嫌な感じっすか?」
「嫌な感じとは違うんだよなー。何かソワソワする感じなんだよな」
「よく分かりませんが、取り敢えず国に入りましょう。詳しくは宿屋でしましょう」
そんな話をしながら俺達は新たな国に入って行った。
ユウ先輩の言っていた予感が何だったのか。この後、嫌と言うほど分かるのだが、今の俺達は知ることは出来ない。
はぁ〜無事にこの国を出て還れるのかなー。




