第三十七話
一晩たって新しい朝が来たー!
なんか久しぶりよく寝た気がする!ユウ先輩が起こしに来る前に起きれたし!
その後、皆で朝飯を食べて、ロンク爺さんを迎えに向かった。
城の門まで行くと門番の人がこちらに気づいて声をかけて来た。
「お待ちしてました。ネブラスカ大佐から来たら案内するように伺ってます。どうぞこちらへ」
門番の後に付いて城の中に入っていく。そして一つの部屋の前でノックをする。
「失礼します!冒険者チームの方々をお連れしました。」
「うむ!入れ!」
「オッス、ネブラスカ大佐。よく眠れたか?」
部屋に入ると、車椅子に座っているネブラスカ大佐が迎えてくれる。ロンク爺さんはソファーに座っている。
「ボチボチじゃ。それでどうしたんじゃ?」
「いや、俺達はそろそろホワイトフォートに帰ろうと思ってな。ロンク爺さんはどうするのかと。それに挨拶しようと思ってな」
「むう、もう帰るのか?もう少しゆっくりしてもいいんじゃないのかのう?」
「俺達は依頼を受けて此処に来たんだ。一応、依頼達成したから、その報告をしないとな」
「そうか。お主等には世話になったからお礼をしたかったのにのう」
「気にするな。むしろ、俺達の方が世話になってるんだからな。ロンク爺さんはどうする?」
「お主等と一緒に帰ろうかのう」
そう言ってソファーから立ち上がり、コチラに寄ってくる。
「右腕、くっつかなかったのか?」
「そうじゃな。まあ、仕方ない。ワシが油断したのが悪いからのう」
「ネブラスカ大佐の左脚も駄目だったすか?」
「うむ。だが、代わりに義足をつけるようにしたから大丈夫じゃ。だからな、マシロちゃんや、そんな悲しそうな顔しないでいいぞ」
マシロが悲しそうな顔をしながら、ネブラスカ大佐とロンク爺さんを見ていて、それを見たネブラスカ大佐が頭を撫でながら言っていた。
「ワシも国に帰ったら義手を付ける予定じゃ。どんな義手にするか楽しみじゃ」
そう言いながら愉快そうに笑っている。その顔を見てマシロはホッとした顔になった。
「今から帰るが大丈夫か?」
「大丈夫じゃ。今回の件をキチンと報告しないといけないしのう」
ロンク爺さんはそう言いながら右腕を叩いている。
そうか、そっちも報告しないとか。
「ポロワスさんがキレそうっすね」
「何故かその怒りが俺に来ると予想する」
「仲が悪いですからね。ユウ先輩とポロワスさん」
「カッカッカッ、いくら孫が阿呆でもそんな事せんじゃろう?・・・せんよな?」
ロンク爺さんの目線を俺達全員が目をそらす。それを見たネブラスカ大佐が大笑いをしている。
「本当にお主等は面白いのう。・・・本当にお主等に会えて良かったわ。」
そう言ってネブラスカ大佐が握手を求めてくる。
「こちらこそ、アンタに会えた。それだけでもこの任務受けて良かったと思うぞ」
ユウ先輩がネブラスカ大佐と握手した後に俺達も順番に握手していく。
全員、握手が終わった後部屋を出て、馬車を回収して門の前まで行く。
すると、門の上でネブラスカ大佐と軍人達が待っていた。
「冒険者チームアース!今回の件、世話になった。暇が出来たらまた来てくれ。歓迎する。では、冒険者チームアースへ敬礼!」
ネブラスカ大佐の声に合わせて軍人達が敬礼してくれる。一糸乱れぬ敬礼がとても迫力があり、とても綺麗だった。
「ありがとよー!必ずまた来るぜー!!」
「ネブラスカ大佐ー!その時までに足治していてくださいッスよー」
「やれやれ、還る前にやる事が出来ましたね」
「必ずまた来まーすー」
ネブラスカ大佐との別れを終えて、マーダル・ヘイズを後にする。
「何だかんだ大変だったけど、悪く無かったな」
「そうっすね。最後のセッショウが無ければ良かったすけどね」
「あんな化物。もう会いたくありませんね」
「・・・」
「どうしたっすか?マシロ?」
「以前師匠が言っていた勝てない相手ってあの人達ですか?」
「・・・そうだな。今の俺では多分手も足も出ないだろうな」
「そんな!師匠達が勝てないなんて!!」
「マシロ。違いますよ。ユウ先輩の言葉をよく聞いて下さい。ユウ先輩は何て言いました?」
「・・・勝てないって」
「今はッスよ。まだ勝てないだけで、これから先は分からないっすよ」
「あっ!」
「そうじゃな。お主達はまだ若い。まだまだ強くなれるはずじゃ。」
「俺は負けたまま終わるつもりはない。ただ、勝てないのに勝てるとは言えない。俺はまだまだ強くなる。」
「師匠!!分かりました!私も一緒に頑張って強くなります!」
「おう。アイツ等に負けないように頑張るぞ!」
マシロとユウ先輩は新たに頑張ると決意をしている。
しかし、あんな化物にポンポン当たってたまるかってんだ!
けど、二体目が出てきたってことはまだ出てくる可能性があるんだよな。
しかも、今は一体づつだったけど二体同時に来たら?流石にやばいよな。
今まではユウ先輩一人で何とかなるって思ってたけど、それじゃ駄目って事が分かった。
俺ももっと強くならないと駄目だろうな。
ノリ先輩の方を見ると同じ様な顔をしている。
無事に日本還る為に、新たな決意をする。冒険者チームアースなのであった!




