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第三十五話

セッショウという女が攻めて来ようとした時にネブラスカ大佐が声をかける。


「ちょっと待ってもらおう。今回の件、本当にお主がやったのかのう?」


「はぁ〜、これだから年寄りは嫌いなんです〜。頭の回転が遅いから〜。貴方は〜、どう考えてますか〜」


「アンタが、あの猫と仲間なら何か企んでるのは分かる。大体の予測は出来るがな」


「どんな予測じゃ?」


「戦争だよ。二つの国を巻き込んだ大戦争だよ。」


「な、なんじゃと!」


「さすが〜、目的は分かってるですね~」


「そうだな。目的は分かるんだが、戦争を起こす理由は分からない。恐らくってのはあるんだがな」


「おやおや〜、その恐らくってなんです〜?」


「アレだろ。名前は分からんが黒い玉。多分だけどな」


その言葉を聞くとセッショウの顔がピクッと反応した後ニターっと笑みを浮かべた。


「さすが〜。正解です〜。やはり〜貴方方には〜、此処で消えて貰います」


「はい、そうですかって簡単に消されるかよ!」


そう言い終わるとユウ先輩とセッショウがぶつかり合う。ユウ先輩の剣とセッショウの武器がぶつかる。


「それは、鉄扇かよ!」


「へぇ~、よくご存知ですね~」


「珍しい武器を使ってんな!けど、余裕ぶって大丈夫か?相手は俺だけじゃないぜ」


「そういうことじゃ。ワシらを忘れては困るのう」


そう言うと、ロンク爺さんとネブラスカ大佐が同時にセッショウに襲いかかる。


「あら〜、私一人に三人がかりなんて〜」


「卑怯なんて言うなよ!」


あっという間にロンク爺さんによってセッショウが縛られて身動きすら出来ない状態になる。


「さてと、詳しい話を聞くとするかのう」


「そうじゃな。我が軍に連絡して連行するとするかのう」


・・・おかしい。勝確の状態なのに、何か分からないけど違和感がある。何だろ?


「ユウ先輩!何か分からないけど違和感があるっす」


「お前もか、ダイ。俺が感じたのは気の所為じゃないな」


何だろ?違和感は分からないけど、何か嫌な感じが!

そう思っているとロンク爺さんの後ろの方で何か光って!


「ロンク爺さん!!後ろ!」


俺が叫ぶと同時にロンク爺さんの方で何かが弾け飛んだ。よく見るとロンク爺さんの右腕だ!


「ロンク!くそっ!誰だ!」


「おんや〜、真っ二つにしたつもりでしたのに〜。粘りますね〜」


ロンク爺さんの後ろの木から現れたのは、なんとセッショウだった。


「何で?アンタ、あそこにいるじゃないっすか!」


ロンク爺さんに縛られた方のセッショウを指差しながら後から現れたセッショウに問いかける。


「どうしてでしょうね〜。っと話してる最中に攻撃なんて〜、失礼な人ですね~」


「うるせー。戦場で隙を晒す奴がいけないだろっと!ダイ、ロンク爺さんの様子確認頼む!ネブラスカ大佐は俺とコイツを抑えてくれ。ノリとマシロは周囲警戒」


「分かっておる!」


「了解っす!ロンク爺さん大丈夫っすか!」


「なんとかのう。右腕は縛って血を止めている。左手だけでコヤツを抑えられるか分からんがのう」


そう言ってると縛られていたセッショウが動き出す。


「無理ですよ〜。両手ならまだしも〜、片手で〜、私を抑えるのは〜無理ですね~」


「なら、これならどーすっか!」


そう言うとセッショウの首から上だけを残して残りを土の中に埋めた。そして、その周りの土を固める!


「あらら〜、これは抜けないですね~」


「そらそうっすよ!ユウ先輩!こっちは何とかなりました!」


「了解!ネブラスカ大佐ちょっと任してもいいか?」


「うむ、何か考えがあるのか?任せておけ!」


ユウ先輩がこちらに来ると同時に剣でセッショウの首をはねた!


「ちょ!ユウ先輩。何してんすか!」


「阿呆!殺れる時に殺らないと、さっきの二の舞になるぞ!」


「それはそうっすけど!」


なんて思っていると飛んでったセッショウの首の方から声が聞こえる。


「本当に〜、こんな可憐な女性に〜、なんて酷い事をするんですか〜」


げっ!生首になっても喋れるんかい!どーなってるんだ?


「まじかー。それでも生きてるのか。どうやったら死ぬんだよ」


「クスクス〜、どうでしょうかね〜」


「くそっ!オイ、ダイ。何か違和感の正体分かったか?」


「いや、まだ分かんないっすよ!」


「ノリとマシロはどうだ?」


「私も全く分かりません」


「マシロもわからないです」


ユウ先輩がノリ先輩やマシロと会話している間に考える。この戦いが始まった時の状況と今の状況。一体何が違うんだ?・・・そういえば、初めはセッショウから凄いプレッシャーを感じていたけど今は感じ無いな。これ、何か関係あるのか?


「ダイ、何か分かったか?」


「いえ、大した事じゃ無いっすけど、初めに感じたプレッシャーが今は感じないなって思ったんすよ」


「・・・確かに。どういう事だ?あれだけ感じたプレッシャーが今は感じない?つまり・・・」


ユウ先輩が考えているとネブラスカ大佐から声がかかる。


「おい、そろそろワシも厳しくなってきたぞ!まだか!」


「任せろ!ノリとマシロは周りの警戒!ダイはロンク爺さんとそこの生首見張ってろ」


「了解っす!」


ユウ先輩がネブラスカ大佐とセッショウの元に駆け寄る。


「よっ、待たせたな」


「いえいえ〜、まだ来なくてもいいですよ〜。この年寄りを〜始末してからでも〜遅くないですよ〜」


「フン、お主の様な小童には殺られんわい」


そうは言っているがネブラスカ大佐の方だけ傷が付いている。


「それで〜、私を〜倒す策は〜ありましたか〜」


「残念だが、まだ倒す策はない。だけどなお前の能力に付いてはおおよそ分かったぜ」


「へぇ~、一応聞いてみましょうか〜」


「分裂だろ。お前の能力は」


その言葉を聞いた途端、セッショウの笑顔が深くなる。


「初めてです〜、こんなに早く〜、私の能力が分かった人は〜」


「何じゃ?どういう事じゃ?」


「簡単に言えばスライムみたいなもんだ。一匹のスライムが分裂して二匹になるみたいなやつだ」


「スライムと〜、一緒にされるなんて〜、ちょっとショックですね~」


「否定はしないのか?」


「別に〜隠す事でもないですしね〜。バレた所で〜どうしようも無いと思いますし〜」


「確かにな。分裂仕放題だと防ぎようがないよなー」


「どうでしょうかね〜。さてと〜、そろそろ私は帰らせてもらいましょうかね〜」


セッショウがそう言うとパチッと指を鳴らした。そうしたら生首の方のセッショウが消えた!


「マジかよ。戻すのも簡単みたいだな」


「クスクス〜、今日は〜、久しぶりに〜動いたから〜もう疲れたので〜帰りますね〜」


「待つのじゃ!そう簡単に帰れると思っておるのか!」


ネブラスカ大佐が大声を出す。それに対してセッショウがため息をつきながら答える


「はぁ〜、これだから年寄りは〜嫌いなんです〜」


そう言い終わった途端、セッショウが右人差し指を動かした。動かしたのはそれだけなのだが、何故かネブラスカ大佐が倒れた。


「なっ!ワシの左脚が!」


「くそっ!全く見えなかった!」


「それに、このプレッシャー!初めの時とおんなじっす」


「私が〜、見逃すって〜言ってるんだから〜素直に聞けばいいんです〜。では〜もし今度会うことがあれば〜殺してあげますね〜」


セッショウはお辞儀をしながら消えていく。

まるでダンジョンのタリスマンを使用した時みたいに!転移魔法か!

セッショウが消えてから三十秒ぐらい経ってからユウ先輩が話し始める。


「とりま生きてるな。今回は死ぬかと思ったぜ」


「本当っすよ!最後なんて何したかマジでわからなかったっすから!」


「私もヤバいと思いましたよ」


「師匠〜。怖かったです〜」


マシロはユウ先輩に抱き着いている。


「先ずは、ロンク爺さんとネブラスカ大佐の治療をしよう。ある程度治療出来たらすぐにマーダル・ヘイズに帰ろう。ダイ、ロンク爺さんの右腕とネブラスカ大佐の左脚を取ってきてくれ」


「了解っす」


その後ロンク爺さんとネブラスカ大佐の治療をし、俺の飛行機モドキでマーダル・ヘイズへ向かった。

何か、俺たちの知らない所で何か起こってる。何かは分からないけど!関わりたくないなー。

無事に日本に還れるのかなー。






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